誂え向きの週末冬型気圧配置、意気揚々と伊豆へ向かった
今回は磯ヒラ塾同門生が、始めて揃って塾長と同行する釣行である
塾長以下3名の年齢の合計が、170歳を越えると言う凄いメンバーでの釣行なのだ(笑)
年上の弟弟子から、先ずは当面の目標として兄弟子である僕の釣技を盗みたいと、同行を希望されたので、張り切りざるを得ない!
5時に集合し、暗い内から粛々と磯へ向かう
待ちに待った冬型気圧配置だが、
風強すぎ!
ビュービューと風が唸り、手に持ったネットが風で膨らみ、吹き飛ばされそうである
轟々と白波が押し寄せ、一面サラシだらけなのだが、こうなると立てる場所も限られてくる
波をまともに被らない場所に、辛うじて立ってファルコンSB/Sky-passを打ち込むが、凄いアゲンストも相まってサラシの外まで打ち込めない
岸際から20~30m位までが、押し寄せる荒波で一面総サラシ状態であるが、寄せる波と返す波がぶつかり合って、それこそ洗濯機の中の如く攪拌されている
もしヒラが居るのなら、サラシの外延からサラシ内を狙っている筈である
だから、サラシの向こう側にファルコンを打ち込みリトリーブしなければ、ヒラはアタックしてこない
だけど吹き付ける逆風と、拡がりすぎたサラシの為に、それが極めて困難なのだ
釣りにならねぇ!!
その場所を早々に諦め、勝負出来そうな場所を求め、未だ空けきっていない磯を移動する
移動すると言っても、薄暗い中ロッドとネットを片手に持って、大岩小岩ひしめく磯場を、登ったり降りたりとそりゃ大変なのだ
しかし、何とか勝負出来そうな場所は見付かった
この場所からなら、波を被らずにサラシの外へ、ファルコンが打ち込めそうだ
だけど直ぐには攻撃を始められない
ヒット後の取り込みが、未だ想定できないのである
どのルートで磯際へ降り、何処でネットインさせるのか?
磯際は全て荒波が直接ぶつかって危険だし、若し仮にネットを出しても波の力で、柄が簡単に折られてしまう・・・
一人荒れ狂う海を眺めながら、かなり長い間攻撃を躊躇していた
そうこうしている内に、ボーグ塾長とhori塾生もその場へやってきた
一人では取り込みは難しいが、アシストが居れば何とかなる
攻撃開始だ!
塾長は僕の右側のもう一段下がった岩、hori塾生は左のもう一段上がった岩場から、それぞれ攻撃を始める
暫らくすると、塾長にヒット
ネットを持って、直ぐにアシストに駆けつける
しかし、打ち付ける荒波に翻弄され、中々コントロールも儘ならない様だ
数分に渡り遣り取りされたが、最後はラインが岩に擦られ痛恨のラインブレイク
塾長の場所を譲ってもらい、替わって僕がSky-passイワシホロを打ち込む
間もなく目の前のサラシの外延で
ゴンッ!
ヒットォ~~!!
荒波に揉まれるヒラをロッドでコントロールしながら、何処へ誘引したら取り込めるのか必至で周りを目で探る
ネットアシストに駆けつけて呉れた塾長が、左へ!と叫ぶ
僕が乗った岩の左側の陰に、ヒラを誘導せよ!と言う事である
打ち付ける波のタイミングを見計らって、何とか左の岩陰に誘引した
ラインを巻き取り、竿先からヒラまでの間を詰め、ロッドを操作して構えられたネットにヒラを誘引しようとするのだが、打ち付ける波に翻弄されて岩に擦られたり、岩の間に挟まったりして、中々思う様にいかない
何度も何度も上手く行かずに焦ったが、ガッチリとクラッチフッキングしているボーグ・フックシステムに助けられ、漸くネット・イン!
ヒラの体が岩に擦られ傷付き、銀ピカではなく模様が入っている様に写っている写真が、ネットインまでの激闘を物語っている
大したサイズではないが、こんな厳しい条件の中で、無事キャッチ出来たのは素直に嬉しい
その場を譲って暫らく二人のアシストに廻ったが、その後はヒラのヒットも無く8時頃納竿した
攻撃も終わり、今朝だけ同行可能と言ってみえたhori塾生とは再会を約し駐車場所で別れ、僕は午後の攻撃に備え、ホテルで一休みする事にした
途中のコンビニで朝食を買って、ホテルに帰りシャワーを浴び、遅い朝飯を喰らって一眠りした
目覚めると、hori塾生からメールが届いた
同行したお礼だろうとメールを読むと、「明日の都合もつけたから、明日も宜しく!」と言う内容だった
キツイ磯までの往復を物ともせず、僕よりも年齢は上なのに凄いパワーと意気込みである
午後になっても、風波は一向に衰えない
3時頃から2箇所ランガンする
午後からの場所は、真正面から風が吹き付けた朝と違って、風が真横から吹き付けてくる
横風でラインが膨らんでしまうので、海面スレスレにラインを通そうと思うのだが、ロッドワークとリリース・ポイントが難しい
上手く行って、海面スレスレにラインが真っ直ぐ伸びて行くと、気持ちが良い
気持ち良く打ち込めた時は、水を噛むファルコンの泳ぎがブルブルと手元に伝わってくる
リリース・ポイントが少し高いと横風でラインが膨らんでしまって、着水しても水面上を軽く10m位は横滑りしてしまうし、ラインを巻いても殆どブルブルを感じない
ブルブルを感じないと言うのは、ボーグが殆ど泳いでいないと言う事なのだろう
上手く泳がねば、ヒラにアピールも出来ないから、釣れる筈は無い
1箇所目は全く反応も無く、2箇所目へ移動する
2箇所目のポイントは、通常は緩く斜めに海に向かっている磯際に降りてロッドが振れるのだが、風波が強い為に波を被る下には降りられず、背後の岩場に張り付いた形で打ち込まねばならない
ロッドを後へ倒せないから、垂直にしたロッドを前へ振り下ろすだけでルアーを打ち込む事になる
これでは上手く打ち込めない!
(後でボーグ氏に聞いたら、ロッドを横に構えサイドスローすると良いとの事だった)
リリースポイントを低くする事など不可能なので、ラインもろともボーグも横風に煽られ2~30m斜め前方にポチャンと落ちると言う感じだ
背後の壁に張り付き、悪戦苦闘しながらSky-passを打ち込み続けた
夕闇が迫って来た時、足下直ぐのサラシで
ガクッ
ヒット~!
文字通り足下直ぐのサラシなので、そのまま岸へズリ上げる
岸へ上がったのは、40クラスのヒラセイゴ
ラインテンションが緩んだ拍子にフックアウトし、其処へ次の波が打ち付けて、オート・リリースとなってしまった・・・
その後は反応も無く、すっかり暗くなったので午後の攻撃も終了した
海から吹きっさらしの帰り道、余りの強風で真っ直ぐ歩けないほどであった
朝夕磯への往復と、強風に何時も踏ん張っていた為に、早くも太腿が筋肉痛を起こしかけている
<続く>
♠TACKLE
ROD:G-Craft SEVEN-SENSE MOSS-SPINNING MS-1303-MR
REEL:Daiwa CERTATE3500HYPER CUSTOM
LINE:Daiwa SALTIGA SENSOR 35lbs
LEADER:MORRIS VARIVAS Shock Leader 35lbs
KNOTS:Bimini Twist+Albright Knot
LURE:Opcell Falcon128SB/Sky-pass SardineHolo.
←過ぎたるは、及ばざるが如し・・・