ringoのつぶやき

音楽、ガーデニング、株、社会経済政治、etc・・・・日常の色々なことを書きたいと思います。

DJ-FRB理事「大きすぎてつぶせないという概念打ち消す努力は有望」

2013年03月05日 17時17分12秒 | 社会経済

 【ワシントン】(ダウ・ジョーンズ)米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル理事は4日、金融機関が「大き
すぎてつぶせない」という概念を消すための米監督当局の取り組みは「期待が持てる」が、実現には時間が必要
になると述べた。しかし、最大手の金融機関に規模の縮小を義務づけるような一段と踏み込んだ措置について、
いずれ検討する必要があるかもしれない、と述べた。

 パウエル理事は当地で国際的な銀行の関係者を前に講演し、監督当局は「大きすぎてつぶせない」という問題
の解決に向けた取り組みに着手すべく、国際的な自己資本規制合意や、2010年に法制化された金融規制改革法(
ドッド・フランク法)を通じて前進してきた、と語った。だが、システム上重要な金融機関が呈している足元の
リスクについて元規制当局者や米議会民主・共和両党から上がっている非難の声に対し、この問題がまだ解決さ
れていないことを認めた。

 「『大きすぎてつぶせない』問題の是正計画は膨大な範囲が対象となる。計画には大きな期待が持てると思う
。しかし、完了までには何年もかかるだろう。成功が確実なわけではない」と理事は指摘した。

 監督当局は、大規模な金融機関が破綻する可能性を減らすこと、ならびに納税者や政府の負担をなくすこと、
という2つのアプローチから「大きすぎてつぶせない」問題に取り組む必要があると、理事は述べた。ドッド・フ
ランク法の中核的な変更はこれを可能にするものだという。理事は当初、経営難に陥った大手金融機関を縮小で
きるとの見方に懐疑的だったが、いまは、監督当局が適切な規制を導入し続ければこれをうまく実現できると考
えている、と語った。

 米連邦預金保険公社(FDIC)、米連邦準備制度理事会(FRB)を筆頭とする米規制当局はさまざまな改革の実
施に向けて作業を進めており、政府関係者らはこうした規制改革により、08年の金融危機の時のような公的資金
による救済やシステムの崩壊を繰り返すことなく、経営難の企業の問題に対処できるようになると述べている。
規制当局は、大手金融機関に「リビング・ウィル(生前遺言、破綻手続きの行程表)」の作成を義務づけるほか
、システム上重要な金融機関に対し破綻時に活用できる長期債の最小限の保有を強制するなど、その他の規制変
更も検討中だ。

 こうした取り組みの鍵となるのは、08年の時のように大手金融機関は政府によって救済されるという広く浸透
している見方を弱めることだと、パウエル理事は述べた。

 理事は「全ての民間金融機関は破綻する可能性があり、社会に過度な負担をかけることなく法律の下で清算で
きる、ということを市場は信じる必要がある。そして、実際にそうならなければならない」と語った。

 大手銀行の解体や現行よりもはるかに厳しい自己資本基準を実施するためには法律の制定が必要だと民主・共
和両党が提唱するなど、「大きすぎてつぶせない」金融機関の問題は、多くの議員にとって一般的な問題となっ
ている。パウエル理事は、こうした計画を認めたうえで、現在の体制への批判にも耳を傾けねばならないと述べ
た。足元の規制枠組みこそ、大きすぎてつぶせない問題への対応を法制化に至らしめたという一部の指摘につい
て、理事は懐疑的な見方を表明したが、金融機関がシステムに占める規模を制限する案は「綿密に分析するに値
する」と語った。

 「現在の改革の枠組みは期待が持てるが、実現には時間が必要となる。いずれにせよ、結局のところ一段と踏
み込んだ措置が必要だと判明しても、大きすぎてつぶせないという概念は無くさなければならない」と理事は述
べた。
-0-

Copyright (c) 2013 Dow Jones & Co. Inc. All Rights Reserved.



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。