ringoのつぶやき

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低ボラ銘柄に資金逃避 鉄道・医薬品株が上昇

2019年03月12日 22時05分53秒 | 

株価の値動きが相対的に小さい「低ボラティリティー(変動率)」銘柄に投資マネーが流入している。世界景気の先行き不安や政治リスクの不確実性が根強いためだ。世界の低ボラティリティー株に投資する上場投資信託(ETF)に資金が流入しており、日本でも鉄道や医薬品株といったディフェンシブ銘柄の上昇が目立つ。12日は日経平均株価が大幅続伸したが、投資家の強気姿勢は限られている。
 資金流入が目立つのは、「iシェアーズ・Edge MSCI 最小分散EAFE」ETF。北米を除く先進国の低ボラティリティー株に分散投資するETFで、2019年に入ってから資金流入が加速している。相場全体と比べて、値動きが小さく、安定的に収益が稼げる可能性があるとして人気を集めている。
 低ボラティリティー株人気の背景にあるのが先行きへの警戒感だ。米中貿易摩擦の長期化のほか、英国の欧州連合(EU)離脱問題など不安材料にはこと欠かない。
 加えて、景気敏感株が多い日本企業は来期業績懸念も強い。特に注目は減速が目立つ中国の景気指標だ。「事前予想よりも下振れする結果になれば、相場変動が大きくなりやすい」(三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジスト)との指摘がある。
 日本の個別株では同ETFの採用銘柄や株価変動率の低い銘柄の上昇が目立つ。12日は、京王電鉄が一時6810円まで上昇し、約30年ぶりの高値を付けた。近鉄グループホールディングスや中外製薬は昨年来高値を付けた。
 低ボラティリティー株の上昇は2月末と比べるとより鮮明だ。最小分散ETFの構成銘柄であるしまむらが8%高、第一三共が6.4%高と日経平均(0.6%高)の上昇率を大幅に上回る銘柄が目立つ。
 海外でも低ボラティリティー株は底堅い。スイスの製薬会社ロシュ・ホールディングやチューリッヒ保険の年初からの株価上昇率が1割を超える。
 世界の株式相場は昨年末から上昇が目立ち、日経平均株価も12日、前日比378円高と大幅続伸した。投資家心理を反映する日経平均ボラティリティー・インデックスは12日、17まで低下し、30を超えていた昨年末から落ち着きが鮮明だ。
 ただマーケットの安定は「短期筋の海外投資家が株価指数先物に活発に買い戻しを入れている」(三井住友アセットの市川氏)面が大きい。海外勢は現物株の売り越しが続いており、長期投資家が積極的にリスクを取る雰囲気は乏しい。
 野村証券の松浦寿雄チーフストラテジストは「日本株は海外要因に影響されやすく、海外の景気指標などが下振れすると、再びボラティリティーが高まるのではないか」と話す。
 このため長期投資家ほど「ひとまず低ボラティリティー銘柄に資金を待避させリスクを抑えている」(国内運用会社のファンドマネジャー)という。



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