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主に読んだ本の感想。日常のできごと。

海堂尊のチームバチスタの栄光

2011年08月17日 17時41分50秒 | ミステリー
さすがに勤務医が書いた小説だけあって、業界の裏話のような現実感のあるトピックなどがでてきて
緊迫感もあり笑いもありのなかなかおもしろい本だった。
第4回このミステリーがすごい大賞にもなったしらしいけど、納得の作品だった。

主人公はのんびりとした大学付属病院精神科医の田口公一。 
病院では愚痴外来とさげすまれている、窓際医師。
病院長の命令で田口医師はチームバチスタと呼ばれるスーパースター心臓外科医の桐生の医療事故についてしらべる。 今まで成功率100%をほこっていた桐生だが、たてつずけに患者を手術中に亡くし、自分の技量以外のなにかが影響しているのではと考え、調査を依頼する。
もちろん、あまりやりたくない田口医師。
本の3分の1ほどは、田口なりにいろいろチームバチスタを調べるところを書いている。
ここまで読んで主人公は田口、窓際医師なりに概念にとらわれない切り口で解決するのだろうと思っていた。
田口のキャラクターも十分魅力的だし。
ところがどっこい、中盤になりいきなり羽茶めちゃキャラの厚生省官僚白鳥が登場。
たしかに、彼の登場で話はおもしろくなったけど、なんか後だしじゃんけんのような姑息さがぬぐえなかった。
もうちょっと最初から出しておいてくれれば、エーっていう驚きは無かっただろうに。



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