冬のある日、深い山の中でライフルをかまえて息をひそめていた。
鹿の待ち伏せである。
そこへ車の走る音、２００ｍほど先、黒いバンが小道の行止まりで停まった。
中から暴力団風の男が３人と目隠しをされた外国人が１人出てきた。
３人の男たちはその外国人に乱暴に拳銃を突きつけて、なにか喋っている。
どうやら誘拐事件に出くわしたようだ。
男たちは外国人をうつ伏せにして、拳銃をかまえた。かなり興奮している。撃つつもりらしい。
その様子をスコープ越しに見ていた俺は、なんのためらいもなく引き金を引いた。
一人目の男の身体のど真ん中に命中
すぐにボルトを操作して二人目を撃つ
再びボルトを操作し終えたときには、三人目の男はようやく反応して、しかし実戦経験が無いのだろう、這いつくばって辺りを見回している。
鹿を撃つよりもずっと簡単だ。
人を撃つのは嫌だが、人質を見殺しにするわけにはいかない。
犯罪者を撃つことに躊躇いはない。あくまでも、やむを得ずである。
現場に近づいて外国人の目隠しを取ってやった。
その外国人が電話で連絡をすると、しばらくして仲間らしい一団がやって来た。
その中には通訳もいた。
なんと私が助けた外国人は、あのビル・ゲ○ツで昨夜誘拐されたとの事。私にお礼がしたいらしい。
いくら欲しいかと聞かれたので、遠慮せずに「１億」と答えて、振込先を教えておいた。
翌日、早速お礼のお金が振り込まれていた。
金額は、なんと、１１０億円
驚いて昨日の通訳に携帯を入れると
通訳するときに１億円ではなく、１億ドルと伝えたらしい。
ビル・ゲ○ツもその程度ならＯＫと、あっさり振込みを指示したそうだ。
返す必要はない、との事。ありがたく頂戴することにした。
さて、実際に１００億円あったらどうするだろう？
ここからが本題
私なら家の近く（広島県南東部辺り）に射撃場をつくる。
１０００ｍが撃てるライフル射撃場だ。
土地の確保や法的な問題はあるが、イギリスのビズリーに負けないくらい立派な射撃場をつくりたい。
日本中からライフル好きが集まるような場所が日本にも欲しいのだ。
ヨーロッパやアメリカのように、開放的なスポーツとして根付かせたいのだ。
健全なスポーツとして社会的に認知されたい。
英和辞典でＳＰＯＲＴＳＭＡＮ（スポーツマン）を引いて見て欲しい。
最初に狩猟家と書いてある。
我々はスポーツマンなのである。
」などと抜かしやがった。
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