初詣に行った日の夜
突然、NOKIAの着信音が鳴った
大学を出て、最初に就職した会社の先輩からだった
よく一緒に遊んだ仲である
本と映画と猫とボクシングが好きな人で
この人のアパートが同僚たちのたまり場になっていた
当時は携帯電話もなく、固定電話も持っていない先輩だったので
お互いに転職したりして、音信不通になって20年
10年ほど前に「まだあのアパートに住んでいるんだろうか?」
と思ってダメ元で出した年賀状
10年経ってやっと返事が返ってきたのである
20年ぶりの会話ではあるが、全く年月を感じず
昨日の続き、のような調子で会話が続く
相変わらず、早口でマシンガンのように喋る先輩である
本人曰く
「怖いことに、まだあのアパートに住んどるよ」
未だ独身で、猫が勝手に居ついて、状況は当時のままだそうな
近いうちにタイムスリップを体験しに行ってみようと思う