1984年1月1日、パリのコンコルド広場は車とバイクと人で溢れかえっていた。
第6回パリダカールラリーのスタートである。
その中にひと際輝きを放つ3台の新型ポルシェの姿があった。
一見すると911のようだが違う。
911を4輪駆動に改造したモデル953である。
TRIBUTE Rallye Dakar 1984 Porsche 911 Carrera 3.2 4x4 (953) with René Metge and Dominique Lemoyne
当時は砂漠のレースといえばジープ型の4駆に限るという固定観念があった。
ポルシェでオフロードを走れるのか?と思った。
しかし、いざラリーが砂漠に入るとポルシェは砂の上でも速かった。
圧倒的なスピードで他の車を追い抜いていく映像は衝撃的だった。
そしてデビュー戦でいきなり優勝。
当時のカップヌードルのCMでも映像を使っていたので見た人も多いだろう。
日清食品 カップヌードル ハングリアン民族
その後、953は959へと進化していくことになる。
あれから39年、ポルシェは新型車を発表した。
その名も『911ダカール』←HP
当時の若者がポルシェに入社し、数十年かかって一定の地位に就き、夢を忘れられなくて作ったのだろう。
「欲しい・・あっ、うち3000万円も持ってなかったわ」
限定2500台の生産なのですぐに売り切れるだろう。
歴史のあるストーリーが大事なのである。
買えた人はラッキー、将来値上がり間違いなし。