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烏合庵奇譚

Welcome to Raven's roost
渡烏の戯言など… お聞き流し下さい.

“叩き蕨と長芋とろろの冷しぶっ掛け蕎麦”

2010-08-01 17:57:09 | 烏合庵の食卓
野菜色々仕入れたぷちドラ翌日の昼餉.蕨の水煮と拙庵常備の田舎風蕎麦,それに卸して冷凍ストックしてあった長芋のとろろで冷しぶっ掛けを仕立てることにした.


前回の“生ハム蕎麦”では生ハムの塩気と風味を貰うため軽めを心掛けたが,太目の蕎麦と蕨の野趣には確り強い掛汁を当てたい.

先ずは出汁.煮干を使うは拙庵定法,分量は温かい掛汁より多め.三人前;水1㍑に目刺サイズ4~5本.頭やワタ諸共ざっと割いて昆布と共に前夜から水出汁しておいたのを中火に掛け,ふつふつ沸きかけたところに花鰹がっちり一掴み.


弱火に落してくらくら2分ほど煮出したら火を止めて昆布を取出し,粗熱が取れたら漉し網で出汁殻を引揚げる.上澄みを静かに漉すよりクセは出るが,その分味わいの強い出汁となる.


かえしはこれも拙庵基本,酒:味醂:醤油=1:1:1.酒と味醂を合せて煮切り,醤油を加えてさっと煮立てて火を止める.


例によって(具材用に)出汁から引揚げた昆布を細切りにして浸し,粗熱が取れるまで休める.


漉した出汁と合せ,足りなければ醤油(と砂糖)で塩梅してざっと沸かせば掛汁の上り.粗熱をとったら鍋ごと氷水に漬けて冷しておく.

具材の叩き蕨.水煮をさっと洗って水気を切ったら5~6cm長さに切り,擂粉木で叩いて滑りを出す.


かえしの鍋に残しておいた昆布と合せ,掛汁大匙2ほどで和えて馴染ませておく.


蕎麦はパッケージ記載の“ざる用”加減よりちょっぴり浅めに茹上げてきっちり洗い〆.丼に盛ってたっぷりとぶっ掛け汁を張り,叩き蕨と解凍した長芋とろろ(調味はしていない)をトッピング.矢張り前日仕入れた小葱の小口をたっぷり散らした.山葵を添えて,早速,頂きましょう.


わしわし掻き混ぜ,とろろと蕨の滑,そして空気を蕎麦にたっぷり纏わせて,ズゾゾッと思い切り啜り上げる.乱切りの田舎蕎麦・蕨・長芋・煮干…. 其々“えぐ味”ある素材同士ながら,幸いお互い打消し且つ支えて,実に力強い味わいとなってくれた.因みに,とろろの代りに大根卸も試したが,此処は矢張りとろろに軍配を上げたい.
新蕎麦の実りを間近に控えてはいるが,さすがに蕨の時期は終り際.この美味さはまた来年,“蕎麦の不味い時期(…爆)”の楽しみとしよう.

とても美味しく,いただきました!
コメント
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