DIARY yuutu

yuuutunna toki no nikki

「断捨離」:「断」・「捨」はできるが、「離」は人生の有意味・無意味の区別に基づくので難問!

2017-08-13 21:51:12 | 日記
(1)
かつては整理整頓と言った。
今は「断捨離」と言う。
(2)
ある説明によれば、「断捨離」の意味は、次の通り。
「断」:入ってくる不要な物を断つ。Ex. レシート、期限の不明な割引券
「捨」:ガラクタを捨てる。Ex. 古くなった服
「離」:過去への執着心から離れる。Ex. 元恋人とのペアリングやプレゼント
(3)
「断捨離」は、大々的に行わない。部分的に行う。
自分の人生の記録は大切にする。
さしあたり、すぐできるのは、「断」。入ってくる不要な物を断つことは可能。
また「捨」も、容易にできる。ガラクタを捨てることは可能。
(4)
だが「離」は、難しい。
自分とは、過去の蓄積。過去が、自分である。
過去の遺物は、君自身。
君自身を捨てるためには、君の人生の出来事の中で、無意味なものと有意味なものの区別が必要。
残念なことに、この区別は簡単でない。
これまでに捨てて、後悔した物(過去の遺物)も多い。
「離」とは、一部分とは言え、自分自身を、無意味だと否定することだ。
(5)
人生が終わる時まで、人生の出来事の有意味・無意味の区別は難問であり続け、結論が出ない。
かくて「離」は、慎重に行う。
老人の場合は、「自分が死んだら、全て捨ててくれ」と遺言すればいい。(処理費用は、十分残す。)
もちろん、ゴミの山を残してはいけない。
入ってくる不要な物を断つ「断」と、ガラクタを捨てる「捨」は、しっかり行っておく。
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山之口貘(1903-1963)「ねずみ」(1943年)

2017-08-13 19:37:27 | 日記
 ねずみ

生死の生をほっぽり出して
ねずみが一匹浮彫(ウキボリ)みたいに
往来のまんなかにもりあがっていた
まもなくねずみはひらたくなった
いろんな
車輪が
すべって来ては
あいろんみたいにねずみをのした
ねずみはだんだんひらくたくなった
ひらたくなるにしたがって
ねずみは
ねずみ一匹の
ねずみでもなければ一匹でもなくなって
その死の影すら消え果てた
ある日 往来に出て見ると
ひらたい物が一枚
陽にたたかれて反(ソ)っていた

《感想》
検閲が厳しい中、1943年、戦争中の詩人の気持ちの表明。
当時、死がどんなに、軽んじられているか、彼は知っていた。
戦争は、国民の生命・安全を、守るためでなかった。
日常的な感覚で観察すれば、それは多くの者に分かった。
検閲官は、この詩が、国民の生命・安全の軽視への批判だと、気づかなかった。
詩は出版され、詩人は痛快がったという。

 A MOUSE

Abandoning its life that is contrasted to its death, one mouse was rising like a relief on the center of a road.
After a while, the mouse became flat.
While various wheels slided and came, they pressed it like an iron.
The mouse became flat more and more.
The more the mouse became flat, the more it became a thing that was neither a mouse nor one animal.
Thus, even a shadow of its death throughly vanished away.
One day, coming outside on the road, you found one sheet of something bending backward under the beating sun.
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三浦 瑠麗(1980-)「内閣改造を読む」(2017/08/03)『山猫日記』掲載

2017-08-13 08:41:57 | 日記
(1)「安倍総理は、憲法改正も、総裁三選もまったく諦めていない。引き続き、長期政権に意欲満々である・・・・。今般の改造は、政策的に何をしたいかという要素は一切なく、1にも2にも党内力学を意識した政治的な戦術と理解すべき」である。
《感想1》的確な指摘だ。「安倍総理は、憲法改正も、総裁三選もまったく諦めていない。」

(2)「内閣支持率の低下を受け、安倍政権があたかも崩壊前夜のような印象を振りまいているメディアや識者」がいるが、「衆議院の多数派が総理を選ぶ」のだから「重要なのは最初から最後まで自民党内の力学」。「内閣の支持率低下にも関わらず、ここはいささかもブレてい」ない。「細田派、麻生派、額賀派、岸田派、二階派の主要5派閥は安倍政権を支え続けると明言している」。「言ってみれば自民党内は平常運転」だ。
《感想2》「自民党内は平常運転」とは、まさにその通り。
《感想3》自民党も三浦瑠璃氏も、「森友学園」と「加計学園」の問題に、重きを置かない。

(3)「安倍総理の悲願である改憲」に関し、岸田氏は「憲法9条は変える必要がないという立場」。「ただ、今後は政調会長として自民党案を取りまとめる立場にあり」、「自民党内の改憲案がまとまれば、立場上岸田氏も反対はできない」。「万が一岸田氏が改憲案のとりまとめに抵抗するようなら、その時に切ればいい」というのが安倍総理の方策。
《感想4》改憲をめぐっては、岸田氏の去就がキーポイントである。

(4)「政策的な主戦場は改憲」と三浦氏。「安倍政権の経済最優先の柱は金融緩和」だが、これは「日銀主導」。政権は「痛みを伴う社会保障改革も、既得権にメスを入れる構造改革も」行わない。「それでも、株価は好調だし、失業率も低いのだからまあいいかということ」。要するに、政権の「最大のテーマ」は改憲。「そのためには、発議に必要な衆参での2/3を維持する必要があり、自民党内でな波風は立てられないし、公明党の機嫌も取らないといけない。それが、総理から見えているリアリズムの世界・・・・。」
《感想5》政権の「最大のテーマ」は改憲だとの三浦氏の指摘は、冷静だ。

(5)今般の内閣改造の結論:(A)「当分の間、日本政治の主役は安倍総理であり続ける」。(B)「政治の主戦場は改憲論議となる」。
《感想6》「嘘つきは泥棒のはじまり」、および“Power tends to corrupt, and absolute power corrupts absolutely.”(「権力は腐敗する、専制的権力は徹底的に腐敗する」)(ジョン・アクトン、1834-1902)にかかわる問題は、どうなるのか?
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