──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────
こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。
先日、名刺を受け取りになったお客様から電話があり「発注原稿の草冠(くさかんむり)はつながって書いたけれど、名刺の草冠は切れている。」というご指摘をいただきました。「正楷書(せいかいしょ)の場合は、草冠は切れますが、つながっている草冠で再作製いたします。」とお伝えしました。
15分位して、電話をいただき「使う本人が切れている字でもいい。と言っているのでこのままでいいよ。」と寛大なお返事をいただきました。このご本人さんも本音では「でもやっぱりつながっている字がいいなあ。」と思っていたかもしれません。手書きで草冠を書く時は横画の中央を切って書く人はまずいません。正楷書の時に切れてきます。
これから年賀状印刷の時期になります。以前、コンビニの年賀状印刷チラシに「楷書体の場合の草冠は切れています。」と書いてあって、サンプルの字が出ていたのを思い出しました。名刺やハガキ印刷など、特に個人のお名前は、どのお客様からもクレームにならない文字を選ぶことが大切と感じました。幸い、正楷書でもつながる草冠もあるので、今後はそのような対応にしたいと思います。
▲4つの書体でサンプルを出しました。上から日本活字正楷書、イワタ正楷書、ダイナフォント明朝体、ダイナフォント丸ゴシック体です。日本活字正楷書の草冠は横画が切れます。文字のポイントはどの書体も同じポイントですが楷書は小さく見えます。
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草冠の横画を離してお書きになるとのこと、これもひとつのこだわりですね。大切になさったらよいかと存じます。個性、好みの現れた文字ということになります。古い文字の篆書(てんしょ)の草冠は切れています。