八王子 印鑑 楽善堂
創業1899年:明治32年。東京:八王子 文字工房楽善堂では良いものを長く、一生お使いいただくのにピッタリの感触をご確認いただきたく、実際に印鑑材料をさわってみて、指との相性を見ていただく事をおすすめしております。
──── 八王子で印鑑を作り続けて100年 ────
こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。
印鑑の素材で、木製の材料についてお話してみたいと思います。
柘植(つげ)がほとんどですが、ここ20年くらい、多くの木製新素材が出てきました。
といのは、ワシントン条約により象牙の輸入が大幅に制限されて他の素材が木製だけでなく開発されたからです。
木製印材の特徴は何と言っても、木のぬくもりと和風の味わいです。
手に持った感触も象牙や水牛に比べて軽い感触です。柘植はニス塗りがしてあるので
指の汗ははじきますが、その他の印材は指の汗も吸い取ってくれます。指になじんで
すべってしまう感覚はありません。
下の写真、上段、左からブライヤー(万年筆の軸にも使う)・ひのき(表札にも使い、いい香りがする)・黒檀・杉(花粉症の心配はありません)・アグニ(赤くて硬い素材)
下段、左から かりん・朴(ほお)の木・彩樺(樺の木)の茶・彩樺の黒・柘植(つげ) です。
お値段的にも割安なので、木目調がお好きな方、動物の角や牙が苦手な方にはオススメの
印鑑材料です。
▲木製印鑑素材のいろいろ。これで10種。
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こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。
日ごとの寒さとともに風邪が流行り始めています。
我が家では、5人家族のうち4人が学校や仕事を休まない程度の風邪、私だけが幸い、まだ免れています。
きのう、健康雑誌「元気生活」を読んでいたら「なるほど!」と思えることがあったのでご紹介します。
それは、「ウイルスに負けない体でいるためには、風邪薬よりも体が本来持つ〈免疫力〉を高めることが、何よりの特効薬」という内容でした。そのためには、毎日の食事と生活習慣に目を向けること、とありました。
うちの店に来てくださるお客様で、お年は82歳、ホノルルマラソンや、東京マラソンを走破、80代ではタイムがトップの方です。
お話を聞いてみると、医者にかからないだけでなく、薬も全く飲まないとのこと。薬を飲まないことが健康つくりの一要因になっているようです。
▲ウイルスに負けないために。「元気生活」12月号より
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こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。
一昨日の23日(日)、勤労感謝の日、ファミリーで箱根に日帰りドライブに出掛けました。
夏休みに、箱根に行きましたが運悪く、台風が来ていて2日とも雨続きでした。
今回は快晴、天気に恵まれました。
車での箱根行きは初めてのことでケーブルカーやロープウエイでは行かれないポイントを探してみたら、「芦ノ湖スカイライン」「箱根スカイライン」の二つの有料道路がありました。合計で1000円の出費ですが、金額以上の景色を満喫できます。道路も平日並みに空いていました。午前中に回ってしまったこともあるかもしれません。
朝の6時半に八王子を出て、中央高速から東富士五湖道路、国道138号で御殿場、仙石原と入りました。東名高速や、小田原厚木道路よりも中央高速経由の方が裏道で早く到着できそうです。2時間弱で仙石原に到着です。
何といっても、富士山の景色が見事でした。合わせて紅葉も楽しめました。
いい景色、いい空気、いい体験は人の体をリフレッシュさせ、感性を豊かにしてくれる、
そんなことを感じました。
▲芦ノ湖スカイライン、三国峠から。かなり寒いが富士の雪は思ったより少なかった。
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こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。
今日は前回に続いて印鑑の彫刻の「仕上げ」作業についてお話したいと思います。
「荒彫り」が終わったあとに仕上げの仕事です。
荒彫りだけの仕事だと、線質がギザギザしていたり起筆、送筆、終筆の表現が十分にできません。筆を打ち込んだ箇所の起筆、筆が走っているので細くなる送筆、筆が抜けていく終筆、この表現を仕上げ刀で作っていきます。紙に筆で書くことを仕上げ刀で表現するわけです。行書の作品だ虚画(きょかく)といって、次の線の起筆に筆を運ぶまでの気脈を糸のように細い線で表現します。この虚画などはまさに仕上げ刀でないと表現できません。
機械でも印鑑を彫れる時代になっています。ただ機械でできるのは荒彫りまでで、仕上げの仕事は、職人の腕でないとできません。
印鑑の外枠が欠けることがありますが、これも機械で彫って初めから外枠が細いためです。
丁寧な仕事は、荒彫りで外枠を太く残しておいて、仕上げで細くします。断面でみると文字側が土手になっているので、外から衝撃を受けても丈夫に作られています。
お客様には分からないかもしれないけれど、長持ちする品質の高い印鑑作り、これが職人の目指すものです。
▲仕上げの道具。荒彫りの後、とくさ板(ピンク色)で印面を平に調整、歯ブラシで粉を除去、少量の水を硯に入れて墨打ちをする。サイコロのような物が墨打ち。鏡に印面を当てて曲がりが無いかを確認しながら仕上げ刀で線を作っていく。左端
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こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。
印鑑の作成で「字入れ」の次は「荒彫り」と言われる作業です。
写真は荒彫りに使う道具一式です。
作業の工程は、字入れ⇒荒彫り⇒仕上げ ですが、見習い修行で習う手順は、荒彫り⇒仕上げ⇒字入れ となります。
初めに荒彫りから習うわけです。でもその前に印刀(いんとう、印鑑を彫る彫刻刀)を砥石(といし)で研いで、刃を付けていく
作業もあります。問屋さんから来たばかりの印刀はまだ刃が付いていないので、自分で切れるように刃をつけます。
私の師匠の言で「職人は刃を作れないと職人じゃない」があります。
切れる刃を付けられるようになるには、修練が要りました。
印刀は大工さんが使うノミの超小型の刃物と考えていただければイメージはつかめるかと思います。たいてい5~6本あり、
彫る場所によって印刀の幅をかえます。狭い所を彫るなら1号刀といって一番細い印刀、最後に不要な部分を削除するなら、
浚い刀(さらいとう)といって一番幅広の印刀が効率がいいです。
篆刻三法の中に刀法があり、刀法の極意は「百錬自得」です。
理屈でなく、ひたすら稽古の中で体に覚えさせる習得法です。
▲荒彫りの道具。左端は棒台、ここに右端の挟み木を置いて彫る。小さな皮の輪は指皮、
左手の親指に入れてから印刀を乗せる。
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こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。
今年の年賀はがきは、東京都の場合、14種類が発売されました。購入申込書を見ると丸枠付きの番号が振ってあり、
⑫、⑬、⑭は、東京都版の絵入り年賀はがき(寄附金付きで1枚55円)です。この絵入りはがきは普通紙ですが、
14種のうち、7種までがインクジェット紙です。発売枚数はインクジェットの方が多いそうですから
ご自分でパソコンで作成⇒自宅のプリンターで印刷する方が過半数をかなり超えてきているわけです。
当店では、年賀はがきの印刷は、基本的に葉書も一緒でご注文をいただいています。ただ
絵入りの年賀はがきだけは持込をお預かりしています。
下記はフルカラー印刷のサンプルです。
「謹賀新年」や「頌春」の左側に書いてある添え書き(小文章、赤い点線の部分)は変更が可能です。
営業用、住所移転、新婚、出産の知らせを併せてお知らせできるサンプル文章に
なっています。
印刷料金 10枚で¥2960 50枚 ¥4140 100枚 ¥5610 です。
11月28日(金)まではこのお値段から15%お値引きいたします。
どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。
電話 042-622-1976 らくぜんどう
▲フルカラー印刷のお名前入り年賀状
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こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。
年賀はがきの発売、先月の30日(木)から始まりました。
新聞には「もう?」と来年の牛に引っ掛けての記事がありました。
当店、楽善堂でも年賀はがきの印刷サービスは50年以上前からやらせていただいていました。
パソコンの普及に伴ない、みなさん、ご自分でレイアウトを作成、プリンターで印刷、という時代になりました。
それでも、毎年、ご注文を出してくれるお客様がいらっしゃいます。それは、お客さまデータを保存しておいて
絵柄と印刷枚数だけ決めていただければ、受注できるシステムにしているからです。
下記は、書家、樋口 雅山房(がざんぼう)氏の筆による年賀状です。当店で扱っております。
墨の一色印刷だけれども、筆字の温もりがあります。
右のはがきの文字は「頌春(しょうしゅん)」です。「春」字が印鑑に多く使われる篆書(てんしょ)なので、
判読しにくいですが、絵文字のようになっています。
印刷料で、10枚の印刷で¥2960より、10枚刻みのお値段でご注文いただいております。
50枚で¥4140 100枚で¥5610です。(年賀はがき代は含みません)
11月28日(金)までは上記価格から15%お値引きになります。
ご興味ございましたらお気軽にお問い合わせ下さいませ。年賀はがきは当店でご用意いたします。
電話 042-622-1976 (らくぜんどう)
▲派手さはないが、渋くてぬくもりのある、年賀状。
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こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。
印鑑の作成で初めに行なう作業は「字入れ」と言われるものです。
写真は字入れに使う道具一式です。
どの材料にしても、素材にいきなり文字は書きません。トクサ板という板で印面を平らにしてから、朱墨(しゅずみ)で下地を赤く塗っておきます。そして、L型の地割器とライン引きを使って地割(じわり)線をひきます。2文字なら2つのブロック、4文字なら4つのブロックを前もって下書き的にライン引きしておくわけです。
そして、0.3ミリのシャーペンで文字の骨格を下書き、毛筆で文字を書き入れる、という作業です。
もし線が太すぎたり、少々線を動かしたり、なんていう時は朱墨を消しゴム代わりに使って修正していきます。そのために、黒墨(くろずみ)は薄く擦(す)ります。紙に書くときのように濃く擦ると、修正時に黒墨の跡が残りやすくなります。
見習い修行時代、よく師匠から「これじゃ墨が濃すぎる」と言われたものでした。
下の写真は、もうすぐ無くなりそうな墨です(本日撮影)。手ではもう持てないので竹製の墨バサミを使っています。いつから使い始めたのか記憶にありません。
このように、もうすぐ竹でも挟めなくなりそうな墨、3つは机の引き出しの中にあります。
▲字入れ用の道具。右端は水差し。硯の上のサイコロのような物は墨打ち(印面に墨を乗せる)
▲高さ、5ミリまで短くなった墨
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こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。
ここ2、3日で急に冬のように寒くなりました。先週の7日(金)は立冬でした。
一昨日の9日(日)、八王子で落語の二人会があり、八王子市民会館に行って来ました。
「笑点」でお馴染みの桂 歌丸師匠と、三遊亭 楽太郎師匠の二人会でした。
「笑点」では時間な制約があって小噺程度の話ですが、今回は各師匠、45分くらい
話してくれました。演目は楽太郎師匠が「猫の茶碗」、歌丸師匠が「竹の水仙」。
たっぷりと聞きごたえがありました。
印鑑彫刻の私の師匠、小川瑞雲先生(両国で現役の印鑑職人)が修行をした、日本橋の大橋印房、
大橋素十先生は六代目の三遊亭円生師匠(昭和54年他界)と親交がありました。
円生師匠は折りにふれて、大橋先生の店を訪れ、挨拶にと手拭を持って来られたという
話を小川先生から聞きました。また、大橋先生は当時弟子だった小川先生をお供に連れて、
人形町の末広亭(昭和45年閉館)にお出かけになっていました。
この話をいただく前から私は落語が好きでしたが、師匠たちが好んでいた趣味も真似していきたいと
思っております。
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こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。
印鑑を彫る前にお客様に「こんな感じの字になります」とご覧に入れるものを「印稿」(いんこう)とよんでいます。印鑑のラフデザインといってもいいでしょう。
店頭で、お客様のいらっしゃる前で筆ペンでざっと書いてしまう場合と、1日くらいお時間をいただいて、完成品に近いものをFAXでお送りする場合もあります。最近はFAXはないけれども、メールの受信なら可能と言うお客様もおいでです。この場合はメールの添付でお送りしています。
実印や銀行印は篆書(てんしょ)といって、楷書とは全くかけ離れた字になる場合があります。
また、「山」や「田」のようにすぐに判読できる文字の篆書もあります。
下記の作品例は判読しにくい方の文字です。「心也」と彫ってあります。特に男性のお名前で「○也」さんがありますね。この「也」が読みにくくなります。「心」「也」は楷書では違いがすぐに分かりますが、篆書だと似たような字になります。
印鑑を作る側の職人としては、お客様から「何なの、この字は?本当に○○の字なの?」とクレームをいただくことの無いよう、事前ご説明をしたいと思っております。
上から「心也」と彫ってあります。この2字は篆書だと見た目、似た字です。
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