印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ

東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る

英語版のYouTube動画を公開しました!!

八王子 印鑑 楽善堂

創業1899年:明治32年。東京:八王子 文字工房楽善堂では良いものを長く、一生お使いいただくのにピッタリの感触をご確認いただきたく、実際に印鑑材料をさわってみて、指との相性を見ていただく事をおすすめしております。

秦の始皇帝の文字統一

2015年01月31日 | 印鑑の文字
印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

昨日、30日(金)は雪が降りましたが、途中で雨に変わり店頭の雪かきをしないで済みました。それでも、所々に氷のような残雪が少し見られます。

中国の古代の国(斎、楚、燕、魏など)で使われていた漢字をご紹介したいと思います。前回のブログで書いた『匠の技展』で東京都印章技能士会が出しているミニパンフレットに掲載されていました。

印鑑に使われている漢字の書体は、篆書(てんしょ)が多く選ばれます。印鑑の文字らしい、古風なイメージがあります。篆書は私たちが日常に書いている楷書と、古代の象形文字との中間的な存在の書体です。この篆書は、秦の始皇帝が統一しました。下記にあるのは統一する前に各国が使っていた文字です。私の目から見て篆書のようには見えませんが、「古代の文字の書体」ということなるかと思います。

秦の始皇帝は、焚書坑儒(ふんしょこうじゅ、言論統制のため書物を燃やし、儒者を処刑)、通貨の統一(半両銭)、万里の長城の構築など多くの政策を実施しましたが、その中に漢字の統一もありました。現在、印鑑にある篆書のルーツは紀元前220年代に始皇帝が統一した文字です。



▲統一される前に各国が使っていた「馬」の文字です。



▲「馬」の文字で、上から2番目から5番目は篆書、
下段の3つは、上から、楷書、行書、草書です。




八王子 印鑑 楽善堂のホームページ http://rakuzendo.com

楽善堂の印鑑リフォーム専用ページhttp://inkan-reform.com

楽善堂のレア物印鑑・象嵌(ぞうがん)細工の象牙印鑑http://rakuzendo.com/shohin/shohin017.html


楽善堂、gooのトップペhttp://blog.goo.ne.jp/rakuzendo
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1月17日(土)のつぶやき

2015年01月18日 | 印鑑の業界
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『匠の技展』に

2015年01月17日 | 店長のプライベート
印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

一昨日の15日(木)、『職業訓練校生徒作品展&匠の技展』のお手伝いに行きました。場所は、新宿駅の地下西口広場、イベントコーナーです。東京の印章店(はんこ屋)で技能士の資格者の集まり、東京都印章技能士会の展示ブースがあり、体験で見えたお客さんが石印を彫るのをお手伝いしました。

東京都職業能力開発協会が主催する行事で認定職業訓練校8校(建築、製本、畳など)、技能士会、11団体(和裁、洋裁、日本調理など)、都立職業能力開発センター、10校が参加団体でした。多くの職人が集まりました。氷雨降る寒い気温の中、たくさんの来場者がありました。

1辺15ミリの正方形の石印に1文字(はんこ彫り体験希望者の名前の1字)を、先輩格の技能士が字入れして、体験者が彫ります。私はお手本で彫るのを見せてそのあとに彫ってもらいます。最後に補刀をしてあげて、印泥(中国製の高級朱肉)で捺印します。印箋(いんせん)に捺された自分の初作品を見て「まあ、綺麗」と喜んだ体験者のお顔が、地下広場の寒さを忘れさせてくれました。



▲東京都印章技能士会のブース看板です。
100円で石印彫刻の体験ができるコーナーです。



▲会場に展示された行事のポスターです。





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1月9日(金)のつぶやき

2015年01月10日 | 印鑑の業界
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印面の墨

2015年01月09日 | 店舗経営 接客
印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

遅ればせながら、新年、明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。
今年、初のブログになります。毎週、金曜日にブログを更新しています。店での接客で感じたこと、新商品の紹介、文字へのこだわりなど、などを書いてゆきたいと思います。

年初に象牙印の彫り直し(リフォーム)のご注文を一人のお客様か三本、いただきました。早々にありがたいご注文です。お預かりした象牙印材の印面(文字を彫ってある部分)を拝見したら、墨が文字の上に残っていました。木製のつげ材以外の印材は、納入する前に墨をきれいに落とすのが、正しい方法です。ただ、墨を落としてしまうと文字が分かりにくくなるという点がありますが、墨が落ちているから、朱肉がよく印面に付きます。つげ材の場合は、墨を水で落とそうとすると、水分が印面から中にしみこんでしまうので、墨を落としません。水が混じるとぼやけた墨色が印面に残ってしまいます。

印鑑の制作工程で、荒彫りの後に墨打ち(すみうち)をして、次の作業の仕上げをします。仕上げで、線を滑らかにして、筆意表現を出していきます。そのために、墨打ちをして文字がはっきり分かるようにします。仕上げが終われば、墨をきれいに落とします。印面の底や彫刻文字の壁部分に墨が残る場合は、ブラシで洗い落としています。

一昨日、象牙の印鑑を2本、当店に持って来られて、「どうもよく綺麗に捺せない」というお客様が見えました。拝見すると、印面に墨が残っていました。墨の様子から、かなり、年代が経っているようでした。濡れた布で印面を数回拭いて、墨を取り去りました。その後は、きれいに捺せるようになりました。私が彫った仕事の印鑑ではありませんでしたが、お代金はいただきませんでした。名刺のご注文のお客様でした。

もし、印鑑を捺す時に朱肉の乗りが悪くて、紙に鮮明な印影が出ない時、印面の墨を濡れた布、またはティッシュペーパーで拭きとると、解決する可能性があります。黒水牛の印材の場合は、黒でなく朱墨が打たれたままになっていることもあります。最後に乾いた布やティッシュペーパーで、印面の水分も拭き取って下さるとよいです。


▲店内に飾った鏡餅です。毎年近くの米屋さんが持ってきてくれます。
本日片づけました。ここは普段は私の一級技能士の賞状が飾られています。


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