印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ

東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る

英語版のYouTube動画を公開しました!!

八王子 印鑑 楽善堂

創業1899年:明治32年。東京:八王子 文字工房楽善堂では良いものを長く、一生お使いいただくのにピッタリの感触をご確認いただきたく、実際に印鑑材料をさわってみて、指との相性を見ていただく事をおすすめしております。

ゴム印の台木、天丸印台

2019年05月18日 | ゴム印(ラバースタンプ)
印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて120年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

先日、ゴム印のご注文で台木(だいぎ、手に持つ部分の名称)を天丸印台(てんまるいんだい)に付けて欲しい、というご希望のお客様が見えました。天丸印台という言い方をなさったのではなく、店頭に置いてある見本を見て、「これと同じにしてね」というご注文でした。

この天丸印台は、特にご指定のない場合には付けることはありません。ほとんどの場合以下の2種類です。
1.トップスター台木(透明のプラスチックでセンターに小さなグリップあり)
2.ノベ台木(木製、立方体で小さな積み木のような形)
上記のそれぞれの特徴は、
1. は透明で見た目も良く、スタンプ台のインクが付いても、濡れティッシュペーパーで拭けば綺麗に落ちる。センターにのみ力が掛かり易いので、長いゴム印の場合、左右の部分が押捺しにくい。
2. はゴム印の全体に均一に力が掛かるが、枚数捺しをすると台木の角部分が手のひらに当たり痛くなってくる。

1. と2.の欠点を補っているのが天丸印台の台木です。手のひらに当たる部分が丸くできているので痛くなりません。均一に力をゴム印に掛けられます。天丸印台の欠点は、背見出しの表示がないことです。上から見てゴム印の文字内容が分からない点があります。1個だけのゴム印しかなければよいのですが、数種のゴム印が同じ場所にあると、捺す前にどの文字のゴム印か、印面(ゴム印の面)を見る必要があります。

残念なことに、天丸印台はサイズの違いにより7種類ありましたが、このメーカーが製造を中止してしまいました。今回のご注文、当店に在庫でまだあったので、ゴム印の印面だけをメーカーに作ってもらい、当店で天丸印台に貼り付けました。



▲いろいろな種類のゴム印の台木(だいぎ)です。
上の2種が天丸印台、左下は木製の天丸印台、左下から2番目⇒年賀状などに捺す主に縦用ゴム印台木、木製。
右下から2番目⇒トップ台木。一番右端⇒ノベ台木、です。




▲各台木を寝かした場合です


八王子 印鑑 楽善堂のホームページ http://rakuzendo.com

楽善堂の印鑑リフォーム専用ページhttp://inkan-reform.com

英語版のページ、外国人のお客様用ページ http://www.name-stamp.tokyo/

楽善堂のレア物印鑑・象嵌(ぞうがん)細工の象牙印鑑http://rakuzendo.com/shohin/shohin017.html


楽善堂、gooのトップペhttp://blog.goo.ne.jp/rakuzendo

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長さ91ミリの象牙印材と特注ケース

2019年05月11日 | 印鑑の素材
印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて120年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

大型連休は10連休だったので、よい機会なので10日の休みを取らせていただきました。旧東海道を江戸時代の人たちのように歩くことを体験しました。4月28日(日)に東京の日本橋を出発して、5月5日(日)までの8日間で、静岡県の藤枝宿まで歩けました。

連休前にいただいた仕事で、象牙印材の長さ91ミリの仕事がありました。現在は印材(印鑑の材料)の長さは60ミリが95%ですが、このお客様はご自分から、91ミリの長さをご指定なさいました。印材の長さについてよくご存知の方と思いました。昔の寸法、三寸なので、1寸=30.3ミリ、3寸=90.9ミリ、ほとんど91ミリに近い長さになります。

三寸の印材の使いやすい点は、ジャンケンのグーのようにして印材を握ることができることです。回数押しをしても指が疲れません。押捺時、親指で印材の頭部、最上部を下に押さえることが可能です。同じ、三寸印材でも野球のバット型のように、頭部を印面の直径よりも大きく作ることもできます。例として、印面(彫刻面)が直径12ミリ、頭部の直径が13ミリ。今回の仕事は円筒形にして欲しい、というご希望でした。

この印材を収納するケースも特注1点物で作製しました。トカゲの革です。印章業界(はんこ屋の業界)は、1本、1個の物でも、特注サイズ、特注仕様の対応が可能という点が、素晴らしい点と思います。今まで受注製作してきた中で、メーカー、問屋から「10個以上でないと作れない」と言われたことはほとんどありません。



▲ケースに収納された91ミリの象牙印材です。お値段は直径13.5ミリで姓のみ彫刻(ケース付き)、56870円(税込)
 直径15ミリ、姓名とも彫刻で66000円(税込)です。




▲91ミリの印材を収納できるトカゲ革の印鑑ケースです。




▲上から75ミリの白水牛、91ミリのつげ(木製)、黒水牛、白水牛です。




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