印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ

東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る

英語版のYouTube動画を公開しました!!

八王子 印鑑 楽善堂

創業1899年:明治32年。東京:八王子 文字工房楽善堂では良いものを長く、一生お使いいただくのにピッタリの感触をご確認いただきたく、実際に印鑑材料をさわってみて、指との相性を見ていただく事をおすすめしております。

国宝『金印』展 山梨県立博物館

2023年03月11日 | 印鑑の歴史
印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて124年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

 今日、3月11日(土)から、『印章 刻まれてきた歴史と文化』展が、山梨県立博物館で始まりました。目玉となる展示は、国宝の『金印』です。刻字は3行で「漢委奴國王(かんのわのなのこくおう)」。篆書体(てんしょたい)の白文(はくぶん・文字を残すのでなく文字だけを彫る)で彫ってあります。純金製で上部には蛇の形をした鈕(ちゅう、「つまみ」)があります。西暦57年、日本がまだ弥生時代と呼ばれていた頃、現在の福岡県春日市にあったとされる奴国(なこく)王の使節団が大陸の超大国『漢』に向かって出航、当時の漢の光武帝から、奴国(なこく)王に対して、与えられたとされています。

 今回、福岡市博物館に所蔵のこの金印を、山梨県で初公開致します。3月21日(火・祝)までは、オリジナルの本物を展示、以降、会期中の5月8日(月)までは、複製(東京国立博物館 蔵)を展示します。

 その他の展示としては、武田信虎朱印状、甲州商家の店印、高芙蓉(こうふよう・江戸時代、甲斐の国出身の篆刻家)の作品などがあります。詳しくは下記、山梨県立博物館のページをご参照下さい。この展示で「はんこ不要論」を市民の皆さんが考え直していただくこと切に願います。

山梨県立博物館http://www.museum.pref.yamanashi.jp/3nd_tenjiannai_22tokubetsu003.html




▲金印展のチラシです。山梨の大手問屋さんが送って来てくれました。





八王子 印鑑 楽善堂のホームページ http://rakuzendo.com


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NHK BS プレミアムで放映 美の壺「己を表す はんこ」

2022年05月20日 | 印鑑の歴史
印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて123年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

 NHK BS プレミアムの番組で、はんこについて、歴史から印材、詳しく紹介する番組があります。
急ですが、下記の日時です。
 5月20日(金)  午後 7:30~8:00 NHK BS プレミアム 美の壺「己を表すはんこ」
下記は予告編です。30秒ほどです。
https://www.nhk.jp/p/tsubo/ts/3LWMJVY79P/episode/te/QNGZ1W2K17/
 



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花押を記した遺言書は無効

2016年06月11日 | 印鑑の歴史
印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

先週の3日の金曜日、最高裁の判決で手書きの「花押(かおう)」の遺言書を無効とする初判断が下されました。遺言書に関する規定、民法968条にある『押印』(ハンコを押すこと)に花押を書くことが該当するか、どうかが争点でした。一、二審では、「花押は偽造が困難で、印章(ハンコ)としての役割が認められる」として、遺言書を有効と判断していました。遺言書を書いて花押を書いた方は、琉球王国の名家の末裔、沖縄県の男性の方でした。土地の相続をめぐり、次男×長男と三男で争っていました。

最高裁の判断は、「花押を書くことは押印と同視できない」で花押は自署(手書きのサイン)の延長という見解です。花押は筆で書く(自署)することが基本ですが、下記の文章(Wikipediaより抜粋)のように、鎌倉時代から花押型(かおうがた)といってハンコに彫って墨で押捺する方法もありました。もし、この裁判の遺言を書いた人が花押型で押捺していたら、どうかな?と思います。それでも、最高裁の判断は同じだったかもしれません。

「印鑑登録申請書」に実印として登録できない印鑑として、「外枠のないもの」「文字の判読のできないもの」(文字の判読できないは以前にあったが今は無い)という説明があります。
花押型には外枠がないので、最高裁の規定する「印鑑、ハンコ」ではないのでは、と思われます。

極端な言い方になりますが、ならば100円ショップで買った印鑑(外枠はある)ならば、遺言書は有効になった可能性もあります。民法の968条には「実印」の規定はありません。
 第968条 自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。  
『印』という表現で「実印」とは書いていない。

当店では、花押印(上記で言う花押型)の注文も受けております。今回の最高裁判決を受けて、接客時には「重要な文書には押捺しないで下さい。」という説明が必要かと思いました。
または、「花押印は自署の延長だから、さらに外枠のある印鑑を捺して下さい。」の助言が必要です。

≪以下はWikipediaより≫
戦国時代になると、花押の様式が著しく多様化した。必ずしも、実名をもとに花押が作成されなくなっており、織田信長の「麟」字花押や羽柴秀吉(豊臣秀吉)の「悉」字花押[2]、伊達政宗の鳥(セキレイ)を図案化した花押などの例が見られる。家督を継いだ子が、父の花押を引き継ぐ例も多くあり、花押が自署という役割だけでなく、特定の地位を象徴する役割も担い始めていたと考えられている。花押を版刻したものを墨で押印する花押型(かおうがた)は、鎌倉期から見られるが、戦国期になって広く使用されるようになり、江戸期にはさらに普及した。この花押型の普及は、花押が印章と同じように用いられ始めたことを示している。これを花押の印章化という。
江戸時代には、花押の使用例が少なくなり、印鑑の使用例が増加していった。特に百姓層では、江戸中期ごろから花押が見られなくなり、もっぱら印鑑が用いられるようになった。


▲東京新聞6月4日(土)の記事です。右上にあるのが花押です。




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江戸時代、古文書の印鑑

2014年08月29日 | 印鑑の歴史
印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

今週になり急に秋らしくなりました。小雨模様の天気で気温も低くなりました。
先日、名古屋市にお住いの女性(自称:学問大好き、の方)から下記の文章をFAXでいただきました。ブログ掲載に許可をいただけたので、ご紹介させていただきます

『楽善堂さま
「江戸時代の石印、判読」をネットで読ませていただきました。興味を持って読ませて頂きました。

わたしは趣味で、江戸時代の古文書を解読しております。現在、1800年代の、ある村民の系図を記録しています。毎年の、記録があるわけではありません。数年飛んでいたりします。
親の名を息子が名乗っています。息子がいないと聟(むこ)を取っています。
  (中 略)
そこで、印鑑が大事な役目をはたしてくれました。1817年度を調べているとき、幸いなことに同村の慶応3年の資料がありました。その弥平次さんの印鑑が、50年を経た印鑑とピッタリ一致しました。

印鑑に、そんなに長い寿命があるとは思えません。同じ印鑑を作って使い続けていたのでしょうか?

是非、ご意見をお聞きしたくてFAXを、送信させていただきます。ご連絡をいただければ、幸いです。』

以上のような内容でした。FAXを読んですぐにお電話させていただきました。まず私からお伝えしたことは、印鑑は50年以上は楽に持ちますよ、ということです。毎日、10回以上の捺印を繰り返していたら5年も持たないかもしれません。おそらく、大事に保管して必要な時だけ(年に一度くらい)捺印していたのではと思われます。

念のため、業界で出している教則本『印章彫刻技能士必携』を紐解きました。「日本における印章の歴史」江戸時代の印判の箇所に「百姓町人は、以前は印判を大家や名主に預けて置いたようです。これは印判を大切に取り扱うためと、印判を必要とする場合は、必ず大家や名主の指示、添え印を要するためです。」とありました。

江戸時代の庶民は印判を個人管理でなく、大家さん、名主さん預けていました。頻繁に捺すことは無かったと思います。

話を現代に戻します。私は店でお客様には「実印は紛失しなければ30年以上持ちます。」というご説明をしています。昨年、戦前にお宅で作った印鑑だよ、と言ってご持参されたお客様がありました。70年程経っています。



▲江戸時代中期以降から明治維新位までに庶民が
使用した印鑑です。現在とは作風がかなり違う印鑑もあり
また、正方形の角印もあります。


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クリスタル入りカラー印鑑

2011年03月25日 | 印鑑の歴史
印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

今日は計画停電が当店のあるエリア、第2グループだけ実施される予定です。午後6:20から停電になるので、それまでは店を開けておきたいと思います。今までの経験で予定されている時間よりも30分くらいは遅れて電気が消えるので、6:50くらいまでは大丈夫かな?などと予測しています。

柘植(つげ)の印材ながら色が付いていて、小さなクリスタル(スワロフスキー社製)が3個、ポイントで入っている印鑑、フルール(商品名)¥5800のご紹介です。クリスタルのある位置が印鑑の前の位置を示しています。人差し指でこのクリスタルを押さえて捺せば、大体まっすぐに捺印できます。
通常の印鑑だと、指型(ゆびがた)といって細長い長方形の浅い凹(へこ)みがあります。実印のように「無地」といって、指型のない印材もあります。

先日お見えになった女性のお客さまで、娘さんへのギフトとしてご注文になりました。一通りの内容(印鑑の色、文字の書体、作風など)が決まってから、「衝動買いでもう1本」と言っていただき、ご自分の分もご注文になりました。おそらく商品をご覧になっていらっしゃる間に、ご自分の分もお買い求めになりたくなったのかと思われます。

印鑑ケースも24色ある中から選んでいただいております。女性の方へのギフト、ご自分用の銀行印などにオススメの印鑑です。


▲5色ある、クリスタル入り印鑑“フルール”
透明のクリスタルに表面のカラーが映えます。
ケース付きで5800円です。


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印鑑(花押印 2)

2009年06月02日 | 印鑑の歴史
印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

一昨日、昨日とはっきりしない天気でしたが、今日は爽やかな初夏の日になりそうです。

花押の書体の中で草名体(そうみょうたい)といって下の名前を草書体で書くものがあります。平安時代から鎌倉時代にかけて公家社会で多く用いられました。実名(名乗り)の二文字を縦に書くことが多く、公家様花押とも言われています。花押の作風で初期段階の作風です。
実名(名乗り)という表現を使いましたが、昔の公家や武士はいくつかの名前を持っていました。例えば、源 義経の場合、「牛若丸」が幼名、「九郎」が通称名、「義経」は名乗りということになります。元服後に正式に付けた名前のようです。義経の頃には草名体の書体から二合体(にごうたい)の書体に変わってきましたが、もし草名体の時代なら「義経」の草書体を花押にしたわけです。

現在使われている印鑑の使用目的の元祖の使い方、それが書き判の花押であったと考えられます。


▲草名体(そうみょうたい)の花押。藤原佐理のもの。
判読しにくいが、「佐理」の草書をさらに図案化したもの。

花押印のページhttp://rakuzendo.com/shohin/shohin012.html

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印鑑の寸法(サイズ)その2

2008年11月01日 | 印鑑の歴史

──── 八王子で印鑑を作り続けて100年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

前回のその1と重なりますが、少しだけイントロで説明します。
印鑑の寸法(サイズ)の物差しは、伝統的な曲尺(かねじゃく)が基本になっています。
サイズをかっこの中に書いて説明し、印鑑の寸法と書いたのはこのためです。
大工さんも建築時に使っている1寸=30.3ミリの規格です。

今日は、印鑑の長さについてです。寸法と言えば普通は直径よりも長さですね。
現在は2寸(約6センチ)が主流になりました。
20年くらい前までは、銀行印や仕事印は6センチでも、実印は1寸5分(4.5センチ)を
オススメすることが多かったものです。さらに女性用に1寸2分(3.6センチ)なんて短いものも
ありました。現在、当店、楽善堂でもこの手の印材も保管しております。特にこの寸法の
印鑑が収納できるケースが欲しい、といってお見えになるお客様があるので、ご用意しておきます。

6センチより長い印鑑は、7.5センチ、9.1センチとあります。この規格も5分
(1.5センチ)ずつ長くなっています。

印鑑材料やケースは、1点ものでも特注サイズを作ることが可能です。
例えば、7センチちょうどがいい、というご指定なら1本でも作成できます。
ただ、ケースがピッタリのものがないので、ケースも特注で作るようになります。
皮の袋ならば、既製のものでも大きめの皮袋で対応できます。



▲黒水牛の印材。左から36ミリ、45ミリ、45ミリ(キャップ付き)、60ミリ、75ミリ、91ミリ



▲91ミリの印材だと、このように握って押すことができる。

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印鑑の寸法(サイズ)その1

2008年10月30日 | 印鑑の歴史

──── 八王子で印鑑を作り続けて100年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

印鑑の寸法(サイズ)の物差しは、伝統的な曲尺(かねじゃく)が基本になっています。
上の行で(サイズ)と表記、印鑑の“寸法”と書いたのはこのためです。
大工さんも建築時に使っている1寸=30.3ミリの規格です。

印鑑の材料(印材という)だと、寸よりも分(ぶ、10分で1寸)の方が多いです。
1分が約3ミリです。男性用実印が5分で、約15ミリの直径です。
規格が分(ぶ)のため、認め印や仕事印など、10.5ミリ直径という、メートル法からすると、
半端な数字が出てきます。これは3分5厘(3.5分)の規格だからです。
大略、3ミリの倍数か、その間の規格になります。

既製の印鑑は、後から作られたものなので、10ミリちょうどで作られています。

実印の印鑑登録の時に、寸法の規定があり『8ミリから25ミリに収まるサイズ』です。
ということは、3分(9ミリ)以上、8分(24ミリ)未満の規格の印材なら、登録が
可能、ということになります。

実際には、フルネームを彫ってのオススメ寸法があり、男性用実印で15ミリ、
女性用で13.5ミリ(4.5分)くらいが実印向きの寸法です。



▲木のつげ印材のいろいろ。上段左から直径で、15ミリ、16.5ミリ、18ミリ、21ミリ
下段左から、楕円形の訂正印(長いほうで6ミリ)、直径9ミリ、10、5ミリ、12ミリ、13.5ミリ

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“印鑑”の本来の意味

2008年08月19日 | 印鑑の歴史

──── 八王子で印鑑を作り続けて100年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

印鑑の本来の意味は、はんこを紙に押した時の押し型のことでした。つまり、はんこそのものでなく、紙にある朱肉の付いた押し型です。印の鑑(かがみ)なわけです。

辞書を引くと「自分の正しい印判(はんこ)であることを役所・取引先に届けてあるもの。」と書いてあります。最後の意味に「印。はん。」とありました。この意味が今では一番よく使われている「印鑑」の意味になりました。

はんこ、そのものを正確に表現すると、印形(いんぎょう)、印章(いんしょう)、印顆(いんか)という言葉になります。しかしどの言い方も馴染みがありませんね。

「印鑑持ってきて下さい」という言う時の「印鑑」が一番わかりやすくなりました。

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西洋に伝わった印鑑

2008年08月17日 | 印鑑の歴史

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こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

どんな夏休みを過ごされましたか?
最終日の17日(日)は、関東地方は小雨混じりの天気でした。

前回、印鑑のルーツはイラクのメソポタミア文明と書きました。
その文化が東西の両方に伝わりましたが、西洋に伝わったことはあまり知られていません。

フランスのナポレオンも実は大の印鑑好きでした。紅瑪瑙(べにめのう)でできた八角形の印鑑を常時持っていて、お守り代わり、戦勝祈願に持ち歩いていました。

欧米では現在の日本のように意思表示や認可を示す目的では印鑑は使われません。
現在のイタリアでは印鑑的な文化がわずかに残り、郵便小包に紐で十文字を掛けた時に、結び目にピョンボという長方形の鉛板を付けます。この鉛板に文字が彫ってあり封印のしるしになります。「間違いなく荷造り完了」のサインといってもいいでしょう。

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