印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ

東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る

英語版のYouTube動画を公開しました!!

八王子 印鑑 楽善堂

創業1899年:明治32年。東京:八王子 文字工房楽善堂では良いものを長く、一生お使いいただくのにピッタリの感触をご確認いただきたく、実際に印鑑材料をさわってみて、指との相性を見ていただく事をおすすめしております。

角印(かくいん)は角(かど)から欠けてくる

2024年08月17日 | 店舗経営 接客
印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて125年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

 猛暑お見舞い申し上げます。立秋を過ぎたので本来は「残暑お見舞い」のご挨拶ですが、猛暑お見舞いに致しました。どうぞ、ご自愛下さい。

 埼玉県のお客様からいただいたご注文で、角印(正方形のハンコ)の角が欠けてきたので、新しい材料を使って同じように彫って欲しい、というご希望でした。銀行に登録しているのではないが、毎日の商取引に押捺しているから、今までの印影(紙に捺したハンコ)に近いものでこれからも使っていきたい、と掛かって来た電話で初めにおっしゃっていました。

 FAXで印影を送信いただきましたが、文字の線質がギザギザになるので、ハンコの現物を郵送していただき、当店で印影を取ってから彫ることにしました。送られてきたハンコは木製、かなり年季が入っていて、角(かど)の部分、2ヶ所がすでに欠けていました。

 お見積もりを出して今回はワンランク上の材質、黒水牛で作ることになりました。黒水牛は木製(つげ材)よりも回数押捺に耐えるので、最低でも10年は持ちこたえてくれると思います。当店価格で木製角印(1辺24ミリ)は21,000円(税込)、黒水牛は31,500円(税込)です。

 今回の仕事で気が付いたことは、角印は角(かど)から痛んで欠けてくる、ということでした。捺す人の力が角に多く掛かるからです。朱肉をまんべん無く紙に捺そうとしてやや遠い箇所の角に力が掛かることが多いからだと思われます。この仕事の1週間程前にやはり角印の注文をリフォーム(彫り直し)で受注しましたが、この角印も角(かど)が欠けていました。

 角印は印材自体、4ヶ所の外側角部分は直角でなく、やや丸くなっているので、直線部分よりも太さが細くなります。今回の仕事、角の内側を太くして角が欠けにくいように作りました。



▲左はお客様から一時的にお預かりして捺した角印(旧)
右は当店で新しい印材に彫った印影(新)
旧は角のB部分が欠けていました。
ちなみに印文は右列「有限会社」左列最下段は「印」です。



八王子 印鑑 楽善堂のホームページ http://rakuzendo.com

楽善堂の印鑑リフォーム専用ページhttp://inkan-reform.com

英語版のページ、外国人のお客様用ページ http://www.name-stamp.tokyo/

楽善堂、gooのトップペhttp://blog.goo.ne.jp/rakuzendo

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする