小林真 ブログ―カロンタンのいない部屋から since 2006

2006年開設の雑記ブログを2022年1月に市議当選でタイトル更新しました。カロンタンは40歳の時に飼い始めたねこです

"I were there."~24時間後、アーセナルCL決勝を欧州最強バルサと

2006-05-17 03:22:12 | スポーツ
我々アーセナルファンはきっと、試されている。

ヴィエラが去った今シーズンの最初、不安はあったものの若手が伸びるから大丈夫だと、自らにいいきかせていた。
けれども不安は的中する。プレミアでの意外なほどの不振。不評だったセットプレーでのゾーンDF陣は何度も立ちつくした。インプレーでも、キャンベルが大きなからだを揺らしながら相手アタッカーを止めるでなく追いかけ、レーマンがなすすべもなくネットの前に横たわるシーンに、テレビの前でもういいよと何度頭を垂れたことか。
しかし守備のことはいい。ファンにとって大きな悲しみだったのは、わくわくする美しいリズムが止んでしまったことだ。
世界最高のボランチがいた昨シーズンまで、4番が相手からボールを奪うことは、自陣ゴール前であってもそこは限りなく相手ゴールに近かった。何人もの攻撃陣が一斉に走り出し、いくつかの素早く強いワンタッチパスが快いサウンドを奏で、誰もいないスペースに向かってボールが弾道を伸ばし、恐ろしいスピードの14番がそれに追いついてゴール前にボールを送る。そんな至福の数秒を、今シーズン最初の彼らは忘れられていたのだ。
もうこれは、私たちの知っているアーセナルではない、ただのチームだ。誰もがそう思い、エンジのジャージを呪った。

というところまで書いて、CLダイジェストを観。いや、おもしろかった。
G・シルバやアンリ、レーマンは英語だが、もう2年いるはずのセスクはスペイン語。「2対1でアーセナルが勝つ」そうだ。レーマンの英語は実に英語らしかった。I took it. A couple of minutes later... つって、意外に知的な感じだ。
故郷レズーリの人々が、「Je ne connaitais pas c'est ca. こんなにすごいプレイヤーになるとは思わなかったね。」というアンリの特集。思わず頬がゆるむキャプテンの思いが伝わり、Allez Henry! Allez Henry! と叫ぶ少年たちがまぶしい。
アーセナル・コムもけっこう読んだ。「父に満足してはいけないといわれた」というアンリ発言はいろいろな意味にとれるが、まあそれは今日はいうまい。スペイン紙からという戦力分析は興味深い。飛び出したサイドバックの裏を突け、とはまあ定番だが、かつてのチームメイト・セスクが何より恐いという。ダイジェストでは、「みんないい人だよ、メッシとはよく連絡を取ってる」といっていたが、何を話しているのだろうか。
「バルサが最強のクラブなのは確かだけど、強いチームが必ず勝つわけじゃない。ロナウジーニョと相対するのは初めてだけど、酸素不足になっても I don't care.」とG・シルバもいっていた。

そう、これは私たちの知っているアーセナルではない。エンジのジャージの彼らは、1シーズンのうちに姿を変えた。
キャンベルがどっか行ってA・コールが休んでる間に最堅最終ラインが結成され、レーマンは、実は中にカニサレスあたりが入っているんじゃないかと思うくらい読みが当り始める。失点がなくなると同時にコンビニで立ち読みでもしていそうなセスクやフレブがアーセナルのリズムを身につけ始め、アンリほか旧戦力とマッチしてきた。
ウィリアムヒルでは、バルサ1.5倍にアーセナル2.5倍。シャビは帰ってきたし、メッシも今日の練習を見て出否を決めるという。望むところだ。どうせバルサとやるのなら、ベストメンバーでやってほしい。
こっちもキャンベル、A・コールが戻ったし、10番も He got a ticket to ride. だ。
先々週に歴史の幕を閉じたハイバリー。一度も足を踏み入れなかったのは、クイーンを見ておかなかったことと同じくらい心残りだがしかたない。
その日のハイバリーのファンは、"I was there." と書かれたシャツを着ていた。もじっていえば、"I were there."。心はサンドニにある。
でも、私のアーセナルはテレビで十分。スカパーは川勝・八塚か。これまた十分。
こんなに待ち遠しいゲームは、私の観戦人生でもかつてない。Je l'attends.


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