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小林真 ブログ―カロンタンのいない部屋から since 2006

2006年開設の雑記ブログを2022年1月に市議当選でタイトル更新しました。カロンタンは40歳の時に飼い始めたねこです

"round about midnight"@楽闇計画 ~「『ががしゃん しゃくら』は美しい」

2007-08-09 02:57:23 | 週間日記
今回は水曜深夜、先週日記です。

30日(月)原稿。しかし前進微々
31日(火)恒例電話取材~原稿
1日(水)梅雨明けの昼、原稿~晩、出張授業~夜、東方・長崎ちゃんめん
2日(木)昼、原稿~晩、上柴・正月庵で大もりそば~授業~原稿
3日(金)塾寝帰り遅れたので拾六間・優でロースカツランチ~原稿~深谷シネマで『善き人のためのソナタ』はあまり期待してなかったけどよかった。エンターテインメントとしても、歴史思想劇としても、愛憎劇としても見事~上野台・おおぎやで塩バタラーメン+チラシタダ券餃子+無料ライスで満腹~原稿
4日(土)昼は原稿+競馬~晩は同級生M君に誘われ、小1父親の会にまざり原郷・あばらやでホットな酒の席
5日(日)起きて宿酔いの中、MLBイチロー:松坂対決のBOS:SEAを観戦。圧巻だった第2打席の連続カット、初対決と同じ松坂の外角攻め、ラミレスの走塁、久しぶりにみてモデルチェンジのF・ガニエと見所多く仕事せず見入る~そうこうすると地元お神輿が来て、近所わんのみなさんが、「わっ・しょい・ワン・ワン、わっ・しょい・ワン・ワン」とリズムを取るのを、何年か前にもきいたような~原稿+競馬今週もだめ~満を持し、塾入りで原稿

やっぱりそうだ。
夏らしくない、小笠原高気圧どうした、なんていってても、いざそうなってみると、暑くてなにがなんだか。根性なしは、ひいひい。

と、そんな今夜。塾はしごから帰って原稿にかかろうとするが、うう。
少し休んでからにしようと、ねこにキャネットの後、休みのNHKFMライブビートの代用番組をチェックすると特別番組「真夏の夜の偉人たち(3) マイルス・デイヴィスここだけの話 小川 隆夫」とあったので、そうだとばかりに買って車に積みっぱなしのビーチベッド980円を取り出し、今日はもどきでいいやと冷蔵庫の「金麦」とともに、「楽闇計画」(http://blog.goo.ne.jp/quarante_ans/e/baff597231c4a2599ebfc0c9b82795cc)を実行した。

このジャズの巨人についてはそう熱心なきき手ではないが、アナログ、CDと当然ある程度の音源は持っている。だからこうしたヒストリーものではよくきいた音源は多いが、それでも湿った空の下、それほどきらめかない星と、まわりに集まったにゃんども、夜中のセミや秋の虫、200mほど先のバイパスを通るエンジン音などと一緒にきくと、また違った趣きはあって当たり前。MP3 iriver の音は、暗い空と湿った庭に数十年の時間を超えてなじんでいく。

ギル・エヴァンスのクールなアレンジを楽しんだ後、ティーとともにミルト・ジャクソンのバイブをきいているとブーッと車の音とともに弟が来て、何やってんだ、おお、これ買って外で涼んでんだ、いいぞ、ふーん、と、さらに前週の土曜に会った弟同級生の弟のことなど間抜けに話し、やつが家に帰った0時前、オンエア時刻を意識したのだろうかのタイミングで "round about midnight" がはじまる。

星とねことその辺の葉っぱをかわるがわる見ながらマイルスのソロをききながら、ひょっとすると Led Zeppelin・ stairway to heaven のソロ前のアレンジはこれがもとかと思っている、コルトレーンのソロへのブリッジ部分を待つ。

…ぱーぱーぱっ…
いやー、やっぱりここはこんな軽いヘッドフォンじゃだめだなんて思いながら、でも星の下できくとまた違うなといいながら、マイルスとコルトレーンとモンクの興味の尽きぬ話ききながら、ねこども、こやつ今日はなんでここにいるのかと思っているのかと思いながら、周りでやつら、ぴょんぴょん走る、ずべろん、ともしながら。

へえよ、おいおい。
マイルスはもっとクールだぞ、ギル・エヴァンスの和音はもっときちんとしてんだからな、などといいつつ、ああそうか、今日8月8日は立秋だったと思うそば、ねこ夜中のセミ捕まえながら、"round about midnight" のクインテッド。

というピースフルの後に、最近出会ったもっとも衝撃的だった活字も引用。例によって8月6日毎日新聞夕刊から。

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この国はどこへ行こうとしているのか 石牟礼道子さん
<おちおち死んではいられない>

重い水俣病患者は、突然のけいれんで顔を激しく何かに打ちつけ、心身の傷が絶えない。発話も難しい。「患者さんたちが、桜の花が咲いたと伝えたくて『しゃくら しゃくら』とか、かかさんと言えないで『ががしゃん』と言ったりする。桜を指さそうとするけれど、指も曲がって震える。きよ子さんという娘さんが、寝床から縁側にはい出して、どうやって滑りこけたのか下に落ちて。ほうて行って、桜の花びらをひらおうとして、拾えなくて、地面にねじりつけて。そのお母さんが『花もあなた、かわいそうに』って」

……(中略)……

「『ががしゃん しゃくら』は美しいですよね。お母さんに最後にお会いした時、『きよ子の代わりにひとひらでよございます。どなたかひろうてくださいませんでしょうか』っておっしゃられた。娘さんは拾えなかった、桜の花びら一枚。『毎年どなたかひろうてくださいませ、花の供養に』って。そんな言葉は美しいと思いますよ。切実です。政治家の人たちに水俣に来て拾っていただきたい、患者さんたちの代わりに」

(全文は期間限定 http://www.mainichi-msn.co.jp/tokusyu/wide/news/20070806dde012040057000c.html

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“美しいもの”だけを「美しい」といえれば。
すぐれた音楽とはすべて、こういうものに似ているように思う。

(Phは急なあくびで耳の先が入らなかったナス畑愛好家のスペース)

【カウンター07】
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