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★支那・朝鮮の地名を現地読みで読ませる自由社版教科書-記述検証〈19〉

自虐教科書(東京書籍)から年表を盗用したことを認めて書店から回収した「新しい歴史教科書をつくる会」の自由社版中学校歴史教科書市販本の、年表を差し替え誤記の一部を直した改訂版(ISBN:9784915237652)が発売されました。表紙→
自由社は回収したときに書店あての文書で「内容を訂正しました改訂版を8月中旬以降に発行予定となっております」と言っていましたが、発行は9月15日付。しかも印刷部数は少なく、10月中旬になっても大手書店のサイトの在庫検索で軒並み「在庫なし」になっています。
 
善良な「新しい歴史教科書をつくる会」会員の皆さんから「普及運動をしたのに、また市販本を買わなければいけないのか。いい加減にしてほしい」とメールが寄せられていますが、買う必要はありません。当ブログが、4月に発行された市販本(年表を盗用した教科書)と改訂版のどこが違っていて、どこが違っていないかお教えします。
 
ここが変わっています。

 
p190の韓国併合の所で「日本は、武力を背景に韓国内の反対をおさえて、併合を断行した(韓国併合)。韓国の国内では、民族の独立を失うことへのはげしい抵抗がたびたびおこった」が、改訂版では「日本は、武力を背景に韓国内の反発をおさえて、併合を断行した(韓国併合)。韓国の国内では民族の独立を失うことへのはげしい抵抗がたびたびおこった」になっています。「反対」を「反発」に強めたのです
 
ここを変えた理由は単純で、この部分は検定の際に文部科学省から検定意見が付いて自由社が修正した所なのですが、市販本で修正通り記述せずに「反発」を「反対」にしていたのです(改訂版の記述が検定決定した記述です)。
 
自由社のこういういい加減さには辟易します。市販本の記述が実際の教科書と違うのでは、保守も左翼も、記述を検証する上で正確性に欠けてしまいます。
 
次に改訂版でも変わっていない所です。
 
<p200の「土人」のルビが右にはみ出してますよ>と、6月6日付記事←クリック で教えてあげましたが、直しませんでした
 
 
 
 
  
<p32の古代文明の地図で黄河文明の赤丸部分に地名が示されていませんよ>と指摘してあげたところ、仰韶の文字を入れましたが、ルビが「ぎょういん」になっています。これはもちろん「ぎょうしょう」の誤りです。
 
 
 
以下は初めて指摘する箇所です。
 
p46の地図で漢城に「ソウル」とルビが振ってありますが、漢城は日本語でも朝鮮語でもソウルと読みません。誤りです。ご丁寧に「漢」に「ソウ」、「城」に「ル」とルビが振ってありますが、どういうつもりでしょう。
 
 
 
p67で藤原道長の有名な歌「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の かけたることも なしと思へば」の「思ふ」が「思う」になっています。現代仮名遣いにするにしても末尾の「思へば」と整合性がありません。国語教育上有害な間違いです。
 
 
 
 
 
 
 
 
国語教育と言えば、p190のコラムは36行ある文章に1つも改行がありません。生徒がこんな文章を書いたら先生に叱られるでしょう。
 
 
 
 
 
自由社は再改訂版を出したらどうでしょうか。
 
さて、「新しい歴史教科書をつくる会」・自由社支持グループは4月以降、
 
 自分たちが南京虐殺を認めた記述をしているのに
 「育鵬社は南京虐殺を認めた」と攻撃
 したり、
 自分たちが扶桑社の著作権を侵害しているのに
 「育鵬社は著作権を侵害している」と攻撃
 しています。
 
もう一つ、「育鵬社は中国・朝鮮の人名・地名のルビを日本語だけでなく現地読みも併記しているから中韓迎合だ」というイチャモンがあります。これはもともと教科書改善の会がDVD←クリック などで既存教科書を批判してきた観点です。ですから、育鵬社の教科書は日本語読みのルビを優先して上に記載し、現地読みを下に記載。蔣介石を索引で引くときに「チャンチェシー」の「た行」ではなく、「しょうかいせき」の「さ行」に載せて、この問題を完全にクリアしています。
 
そもそも中韓に迎合してきたのは自由社です。自由社版歴史教科書の現行版(平成22、23年度版)は安重根を「アンジュングン」と朝鮮語読み単独表記しているただ一つの教科書です(他社は日本語読みの「あんじゅうこん」を併記)。
 
 
今回の平成24年度版にも朝鮮語読み単独表記がゾロゾロあります。

 
釜山(ふざん)に「プサン」と朝鮮語読みだけのルビを振っています育鵬社は当然「ふざん」です(p77、97、171、172、174、234をご確認ください)。
 
p61のキャプションで西安(せいあん)に「シーアン」と支那語読みだけのルビを振っています
 
 
 
 

自分たちが支那・朝鮮語読み単独表記という最低の表記をしながら、日本語読み表記の育鵬社を攻撃しているのです。
  
自分の行動を棚に上げて他人に転嫁するのは境界性人格障害や自己愛性人格障害にみられる症状で、まともに反論してはいけないそうですが、被害の拡大を防ぐため指摘しておきました。
  
※これまでの連載
 ★南京事件への疑問を削除した自由社版教科書-記述検証〈1〉
 ★秀吉の朝鮮出兵を「侵略」に戻した自由社版教科書-記述検証〈2〉
 ★梶山静六を梶山清六と書く自由社版教科書-記述検証〈3〉
 ★内村鑑三も新渡戸稲造も載っていない自由社版教科書-記述検証〈4〉
 ★魏志倭人伝への疑問を削除し、ありがたがる自由社版教科書-記述検証〈5〉
 ★東京書籍の年表を盗用した自由社版教科書-記述検証〈6〉
 ★靖国神社も水戸学も載っていない自由社版教科書-記述検証〈7〉
 ★東北の太平洋岸を水没させた「白由社」版教科書-記述検証〈8〉
 ★陸奥宗光を睦奥宗光!ここが違う自由社版教科書-記述検証〈9〉
 ★国旗・国歌法がただ1社載っていない自由社版教科書-記述検証〈10〉
 ★チャンドラ・ボースの名前を削除した自由社版教科書-記述検証〈11〉
 ★脳死臓器移植への疑問を書かない自由社版教科書-記述検証〈12〉
 ★そもそも扶桑社を盗用している自由社版教科書-記述検証〈13〉
 ★年表盗用市販本をHPから削除した自由社版教科書-記述検証〈14〉
 ★二宮尊徳の事績を間違っている自由社版教科書-記述検証〈15〉
 ★長崎の原爆写真を「広島」と説明する自由社版教科書-記述検証〈16〉
 ★知床も納沙布岬もロシアに占領されている自由社版教科書-記述検〈17〉
 ★隠岐と竹島の距離を157メートルと書く自由社版教科書-記述検証〈18〉
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