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★陸奥宗光を睦奥宗光!ここが違う自由社版教科書-記述検証〈9〉

前回、 ★東北の太平洋岸を水没させた「白由社」版教科書-記述検証〈8〉という記事で「新しい歴史教科書をつくる会」(藤岡信勝会長)の自由社版中学校歴史教科書が「自由」を「白由」と書くなど誤植と間違いだらけだと紹介しました。すると「つくる会」中枢に近い方から「あなたたちは読み方が甘い」とお叱りのメールをいただき、新たなとんでもない誤植をご教授いただきました。 
 
p175です。

 
陸奥宗光が2か所にわたって「睦奥宗光」になっています。もはやコメントすべき言葉も見つかりません。
 
「新しい歴史教科書をつくる会」は「ここが違う 自由社の教科書」というDVDを作ったそうですが、そのDVDは自由社版教科書のここが間違っているという正誤表DVDなのでしょうか。ぜひ拝見したいと思います。
 
書店で売っている市販本も教育委員会に配った見本本も即刻回収したほうがいいでしょう。膨大な正誤表とセットでないと読めない教科書などあり得ません。
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さて、ここまでの連載をお読みいただいた方はお分かりでしょうが、フジサンケイグループ育鵬社の教科書と「新しい歴史教科書をつくる会」の自由社版教科書を比べると、育鵬社の優位は歴史観でも教材としての完成度の面でも歴然としています。ところが「つくる会」は会報「史」(ふみ)の5月号や6月増刊号(いずれも小山常実理事が匿名執筆)、メールマガジンなどでイチャモンをつけて育鵬社を攻撃しています。
 
例えば「史」5月号のp15~16で、自由社は「黄河文明」としているが育鵬社は「中国文明」だからけしからんと言っています。
 
それを検討する前にまた誤植を見つけてしまいました。自由社版の地図は長江の文字の北側の赤丸に仰韶という地名が示されていません
 
 
 
 
 
 
育鵬社は「黄河文明など」と黄河文明という言葉をちゃんと使っています。「など」としたのは長江文明と合わせて中国文明としているからでしょう。何ら問題ありません。
 
 
 
 
 
偉そうなことを言っているくせに自由社版公民教科書では「黄河文明を中国文明ともいう」と、しゃあしゃあと書いています。育鵬社は黄河文明+長江文明=中国文明なのに、自由社は黄河文明=中国文明だから、自由社版のほうが悪いのではないですか? 小山常実さん。
 
 
 
 
そのほか、「史」6月増刊号のp30では「育鵬社は無差別爆撃が国際法で禁じられていることには言及しているが、それを戦争犯罪と明言せず、又それが裁かれていないことには言及せず」とありますが、育鵬社のp232には「米ソなどの戦勝国に対しては、当時の国際法から見て戦争犯罪とされるものでも、罪に問われることはありませんでした」「こうした戦勝国の行為を裁く裁判は、行われませんでした」とはっきり書いてあります。どこに目を付けているのでしょうか。

 
編著者グループである「新しい歴史教科書をつくる会」がデタラメを基に他社教科書を中傷するのは独占禁止法や文部科学省通知に反する違法行為であり、教科書協会の宣伝行動基準にも違反しています。育鵬社は何らかの対応を取るでしょう。
 
(つづく)まだ当分終わりません。
 
※これまでの連載
 ★南京事件への疑問を削除した自由社版教科書-記述検証〈1〉
 ★秀吉の朝鮮出兵を「侵略」に戻した自由社版教科書-記述検証〈2〉
 ★梶山静六を梶山清六と書く自由社版教科書-記述検証〈3〉
 ★内村鑑三も新渡戸稲造も載っていない自由社版教科書-記述検証〈4〉
 ★魏志倭人伝への疑問を削除し、ありがたがる自由社版教科書-記述検証〈5〉
 ★東京書籍の年表を盗用した自由社版教科書-記述検証〈6〉
 ★靖国神社も水戸学も載っていない自由社版教科書-記述検証〈7〉
 ★東北の太平洋岸を水没させた「白由社」版教科書-記述検証〈8〉
  
育鵬社や自由社版の記述について情報を募集しています。
 project-justice@mail.goo.ne.jp
 
※自由社の現行版(平成22年度版)の記述については、こちらから順次ご覧ください。
 ★安重根を取り上げ志士と称える自由社版教科書-扶桑社版からの改悪<上>
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