満天横丁に住まう妖怪のひとり言

満天横丁に住む満天と申します
最近、猫妖怪化してきており更新は不定期ですが…
ひとり言にお付き合い頂ければ幸いです。

ナンバーファイブ 吾 作:松本大洋

2009-02-20 | 漫画紹介



B5版の美装丁本
我が家にあるゴルフパターの練習用グリーンの上に、横並びに並べてみたが…
B5版全8巻の横並びなもんで、可なりな横長である
私が天井付近まで飛ばない限り、全容を写しきれない事に「ハッ!」っと気付き
試行錯誤した結果、諦めて分割して写真に撮った(笑)
綺麗な装丁なのに…パッとしない写し方になってしまい、残念である

上記、一連の私のアホ~な行動を
そのまま漫画にしたような内容がこの「吾」なんである
「難解」「アホっぽい」「でも、なんか深い」(笑)
今回もブログ友の「くまちゃん」にお借りした。ありがとう~

小学校の時に習う歴史は「地域密着型歴史」であったが
中学に入ると「日本史」と「世界史」に別れ、グローバルな展開をみせる
「世界史」の授業の初っ端は、石器時代やら恐竜の世界が展開し
三大文明に入るまでは、覚えることも少ないので
少しボ~っと授業を聞いていたりする

中学生なんぞは、まだまだ純真無垢で素直なもんだから
ボ~っとした様相がモロに顔に出ていたんだと思う
生徒の意識を授業に向けるためか…
その時の歴史の先生が「デスカッションをしよう」っと言い出した
テーマは「恐竜が滅んだように、人類も滅ぶか?」であった

一クラス50数名いた生徒達の半数以上が「何時か人類は滅ぶだろう」に賛同した
「では、何が原因で滅ぶだろうか?」っと投げかけた先生の言葉に
生徒達は頭をめぐらせた

「食料難」「環境汚染」「宇宙人の侵略」「地球の地軸のズレ」「太陽の破滅」
などと並べていくうちに、自分達がいかに危うい環境で生活している存在なのかを
痛いほど感じてしまって、そのうち皆の口数が少なくなっていった
中でも医者の息子で、将来の夢は医者になることっと言っていた賢い男子が
「病気かウイルスが原因で子供が生まれなくなり、老人ばかりになって滅ぶ」
っと言った言葉が印象深く怖かった

そんな中学生達がワイワイと授業で話しておった世界から
この物語は始まる

人類が起こした何かが原因で生態系が狂い、世界は崩壊の危機を迎えていた
試行錯誤した結果、科学者達は特殊能力を持った人間達を自らの手で作った
そして、作られた中でも特に優秀な9人の超人達を頂点とし
人類を救うために、特殊能力集団「国際平和隊」が組織されたのであった

ここで、9人の優秀な超人達の名前を明記しておこう
ナンバーワン「王」 ナンバーツー「仁」 ナンバースリー「惨」
ナンバーフォー「死」 ナンバーファイブ「吾」 ナンバーシkックス「岩」
ナンバーセブン「亡」 ナンバーエイト「蜂」 ナンバーナイン(苦)
 
一見、この計画は上手くいっているように見えた
だがある日、ナンバーファイブ「吾」が一人の女を連れて逃亡してしまう
いったい何があったのか?

刺客として送り込まれる「国際平和隊」の仲間達を次々と殺し
ナンバーファイブ「吾」は、女と共に旅に出る

難解も度を越すと、脳みそがアメーバーとなり耳から溶け出してくる(笑)
つまり「人間にとって一番大事な事ってな~に?」がテーマなもんで
大層、難解な話となっている。漫画なのに…(ハハハハハハ)

読後、人それぞれに色んなことを考える漫画だと思うが…
多分、答えは何億通りとあるだろう。考えたって埒があかない(笑)

人は本能のままに生きると、いつも戦っていなければならないんだろうか?

一人の人間が理想郷を思い描き、それに近づこうとしても反発が起こる
人それぞれの心の中にのみ、理想郷というのは存在できるものなのかもしれん

愛する女を守りたいっと思う本能は、男の戦いの心を刺激する
刺激された本能を焼却するには、女が必要なのも不思議だ

ってな意味不明な考えが頭をめぐる。
まいったな…すっかりナンバーファイブ「吾」の虜になってしまったかもしれん
そんな…漫画です(笑)
オススメは一気読み。これ以外、この漫画と向き合うすべは有り得ない。

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