山咲雛子の日記

毎日何かを好き☆と感じ、感謝して、頑張っています。時間が沢山あったら、ゆっくり自然の中で過ごしたいです♪旅もしたいな♪

地震 その日

2011年03月16日 | つぶやき
地震のその日、午後雪が降るという天気予報でした。
午前中に外出を済ませ、PCで書類を作っていたその時…
「またか…」という部屋の揺れ。
昨今の地震にげんなりしながら、PCを続けていると…

食器棚からガチャン、ガチャンと鋭い音が…
思い出のグラスが入っていたので、食器棚に向かうと…



地震でも安心と思って選んだスライドドアははげしく左右に揺れ、手で押さえながらバンダナで閉めあげて一安心すると…
食器洗浄機や食器入れ、冷蔵庫など扉という扉が狂ったように、大きく開閉を繰り返すので、通路が確保できなくなり…

大きな抵抗を感じながら、まるで泳ぐような身振り手振りで、ひた進むと…
目の前の家猫が悲鳴をあげて、階段方面に消え…
私は、やっと倒れそうになるテレビを壁に押しやり…
「ああ、これは駄目だ!」と観念して、玄関から着の身着のままで外に逃げたのでした。

家から出ると、近所の方々が集まっているのをみて、普段は挨拶程度で親しいつきあいなどないのですが、こんなにもご近所さんがいて良かったと思えた時はありませんでした。
近くのブロック塀は一部倒壊していました。
その間も、何度も余震が押し寄せてきて、皆、家を出たり入ったりを繰り返しました。



洗面所の扉の上のものや棚の中身は、飛び出していました。



お風呂場の扉にはヒビ。

二階の書斎はドアのまん前に背の高い本棚があったので、それが押し倒されてドアが1cmも開かなくなりました。



2日後に腕が入るくらいの穴を開け、倒れた本棚を上に持ち上げながら、何とか部屋に入ることができたのでした。



この写真は、散乱した部屋の中を少し片づけたところ。


地震の直後、家族は自宅まで歩いて帰ってきました。

家猫は、家のどこかに姿を隠して、どこを探しても名前を呼んでも、夜まで出てきませんでした。
相当怖い思いをしたに違いありません。

嫌でも夕刻の闇は迫り、部屋の中も冷えてきました。
神棚や仏壇用の蝋燭で夜を過ごしました。

幸いにも、前日にカセットコンロを買っていたことや、週末に食料品を多めに買ってしまってストックがあったこと、水が出たこと、部屋に大きな家具がなく被害が少なかったこと、家が大丈夫だったことで、その夜はベッドで横になることができました。

電気のない生活は2晩続きました。

地震直後は、情報があまりにも少なく、無料配布されている新聞やワンセグで映像を見るにつけ、そこに映るのは現実として認識できない光景ばかりでした。
大きな地震があれば津波も来る、とは知っていましたが、こんなにも酷いとは想像を遥かに超える恐ろしさです。
「その時どこに居たか」で、こんなにも大きな運命の岐路があるなんて、普段の生活の中ではまったく考えも及びませんでした。