ミュシャに興味があって。府中市まで来てしまった。府中市の市制施行70周年を記念して、ミュシャ展をやっていたのである。
アルフォンス・ミュシャ(Alphonse Mucha)はアールヌーボーを代表する画家の1人である。もともとはチェコの出身で、画家を志してパリに出てきたが、なかなか最初は売れなかった。生活のために本の挿絵や企業のポスターなどを多数制作している。ビスケットや自転車、香水などの宣伝ポスターであるが、そこでもミュシャ風の魅力的な女性の姿がみられる。やがて女優サラ・ベルナールに見いだされ、彼女の宣伝ポスターを手掛けたことから有名になった。「ジスモンダ」が出世作である。後年は油絵なども残している。下写真2枚の美術館の窓に書かれた絵は上から順に「四芸術:ダンス」「四芸術:絵画」(ともに1898年)である。日本では「カメラのドイ」の創業者の土居君雄がコレクターとして有名であり、のちに彼のコレクションは寄贈されて堺市立文化館(堺アルフォンス・ミュシャ館)に展示されている。
府中市美術館は駅から遠くてバスの本数が少ないのが難点であるが、東京近郊でミュシャの展覧会が見たければお勧めである。12月1日まで。良い展示であった。
Wikipedia「アルフォンス・ミュシャ」
Wikipedia「ジスモンダ (絵画)」
Wikipedia「府中市美術館」
Wikipedia「土居君雄」