衆議院選挙終了

衆議院選挙が終了した。予想通りと言うか、自民党政権の圧勝である。ただ誠に残念であったのは投票率が52%と恐ろしく低調であった事で、一体この政治無関心ぶりは何という事かと思う。スウェーデンの選挙で投票率が5割台など、寡聞にして聞いた事がない。結果がどうであっても投票所には足を運ばれてはどうであろうか。
衆議院選挙
Wikipedia「第47回衆議院議員総選挙」
もう一つ残念なのは、結局選挙の本当の争点には結局踏み込めなかった事である。有権者にあまり耳当たりが悪い話が出来ないのは分かる。ただ現時点で日本の国家予算の「税+税外収入」の合計は約55兆円、それに対して支出は96兆円、結局のところの間を埋めているのは借金に他ならぬ。こんな事が何時までも続けられないのは誰の目にも明白である。しかも今後日本の高齢化は猛スピードで進む訳で、「今後、社会保障費が高齢化の進展に伴って増加するが、それを超えるスピードで経済成長を成し遂げて税収を増やし社会保障費の増額分を埋め合わせる」と言うのが、果たして現実的に可能なのであろうか？できるのなら教えて頂きたいのであるが。。。
消費税もそうであるが、税負担の増加、そして支出の削減--特に社会保障費の削減はもはや避けて通れないのではないかと思うのであるが、どうであろうか。財政破綻した北海道夕張市のルポタージュを最近読んだのであるが、行政サービスは切り詰められ、若者は流出し高齢化率は40%を超え。。と中々に大変な状況の様である。このまま突き進めば日本全体が夕張市とならない保証はどこにもないのである。結局のところどの党も公約でここは素通りしていた。選挙をする以上そうするしかないのであろうが、それならマスコミが厳しく突っ込みを入れるか何かしたらどうであろうか。
人口予測と言うのはめったに外れる事がないものである。ちょっと検索頂ければ日本の高齢化率が今後も上昇を続け、今後国全体での高齢化率が40%に到達するというグラフはインターネットのどこにでも転がっていよう。これはもはや「変えられぬ未来」なのである。この状況下に今から備え、財政破綻を回避する戦略を立てる事、これはまぎれもなく現政権の最優先課題の筈である。せっかくの長期政権なのであるから、何とか成し遂げてほしいと思うところ。
老人ホーム問題その3