拉致されたピンクが、目覚めたのは、敵の基地の冷たい檻の中だった。
かなり冷える。
ピンクは、全裸にされていた。
檻はいくつかにわかれていて、その中に2~3人の全裸の若い女が囚われていた。
周りには触手怪人の手下がかなりの数、見張っている。
叫び声が上がった。
その中の一人の女が引きずり出され、泣きわめくも無視されて、股を広げられ、触手怪人の触手を性器に埋め込まれていく。
檻にとらわれている女たちは泣きわめき、次は自分の番かもしれないという不安で、騒ぎ立てる。
じっと静かに見守っているのは、ピンクと、同じ檻に入っている全身青い宇宙人の女だけだった。
「あんた、しっかりしてるね」
青い宇宙人は、流暢な日本語で、ピンクに言った。
「あなたこそ、こんな状態なのに、こわくないの?」
「別に。殺されるわけでも、処女を奪われるわけでもないみたいだし、ただ、あいつらは子宮を間借りするだけみたいなのがわかっているし。」
「ふーん、すごいね。観察してるんだ。」
「でも、ぼちぼちなんとかしないと、あたしたちに順番が回ってきちゃうから。あんた、武器は持ってないの?」
「残念ながら、バトルスーツを装着する前に捕まっちゃったもんだから。」
「へえ、あんた、戦隊の一員なんだ?間抜けなんだねえ」
ピンクは、むかっとして、怖い顔で、青い宇宙人につかみかかろうとした。
「やめなよ。私はわざと捕まったんだ。やつらを根こそぎ倒すために」
「えっ?」ピンクはそのふりあげた手をおろし、彼女の肩をつかんだ。
「はじめまして。私は戦隊のブルー。人手が足りないからと、本部から派遣されたの」
「そうだったの。どんな人か聞いてなかったので、まさか宇宙人だとは思わなくて。」
「宇宙人って言っても、私は地球生まれの地球育ち。色が違うだけで、同じ人間なのよ」
「ごめんなさい。でもどうやって、やつらに対抗するの?数が多いわよ」
ブルーは、股間から、カプセルを取りだした。しっとりと、愛液で濡れている。
「これが、バトルスーツなの。あなたが捕まっているんなら、もう一つ用意するんだったわ。」
ピンクも自分の股間から、カプセルを取りだした。
「私のはバトルスーツじゃないけど、GPSなの。もうすぐ仲間が助けに来てくれるわ」
ブルーは、それには答えず、サッサと変身した。
「仲間なんて当てにならないわ。私は今迄からずっとひとりで戦ってきた。これからも・・・」
それに気づいた、怪人の手下が、こちらに殺到してきた。
「じゃあ、おとなしくそこで見てなさい。」
ブルーは檻をこじ開けると、戦いの中に飛び込んで行った。言うだけあって、強い。
しなやかで美しい曲線を描いた肉体が、一閃すると、数体の手下が、倒れた。
持っている銃もピンクたちのものより強力らしい。
檻から抜け出すと、ピンクも戦いに加わった。だが、バトルスーツなしの全裸で戦うのは、初めてで、足を広げたりするのは、やはり、躊躇した。
入口付近で、小さな爆発音が起った。
仲間たちがやってきたらしい。ピンクは入り口めがけてかけ出した。
「レッド!!」
「ピンク!待たせたな!そら、バトルスーツだ。」
レッドから腕時計型の変身アイテムを受け取ると、即座に変身して、手下どもをなぎ倒す。
ブラックは、巨砲で、相手をつぶしてしまう。イエローは、うれしそうに、ピンクに寄り添って、合体銃で、相手をせん滅していく。
「ピンク!あの青いのは誰だ!?」レッドが叫ぶ。
「本部からの応援のブルーですって!!」
「えらく早かったな。まだ着任のあいさつもないうちに、戦闘かよ。」
「話はあとで!早くみんなを助けなきゃ!!」
その時鋭い叫び声が上がった。
触手怪人が、ブルーに巻き付き、自由を奪うと、バトルスーツを溶かし始めた。
「きゃあー!!熱い!!痛い!!」
触手が、ブルーの股間に伸び、陰毛に覆われたその割れ目を突き刺そうとしている。
「ブルー!!」
ピンクは、床を蹴って、触手を狙い撃ちした。見事命中して、触手は床に転げ落ちたが、また新しい触手が生えてくる。
レッド、ブラック、イエローが、集中攻撃して、ブルーを助ける。
触手怪人を倒したかに見えたが、再び蘇って、さらに大きくなっていく。
ブルーを抱きかかえながら、ピンクは、どうやったら、この怪人を倒せるのか、必死で考えていた。
武器は、銃しかなかった。それも、巨大化した怪人にはとても歯が立たないだろう。
とらわれていた女たちも足手まといだ。
ブルーは悔しそうに、乳房を抑えながらピンクの後ろに隠れているしかなかった。
怪人の触手が、5人を襲った。
(つづく)
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