アクセス数がグッと減る週末、言いたいこと言ってみよう企画!
ってことで、今日のお題は、
『電子絵本ってどうよ?』
でございます。
電子書籍というより、電子絵本。子どもにどうか、っていうお題です。
私個人的には、新しい技術には、常にマインドはオープンにしていたいな、という思いがあり、決して昔懐古型ではないのですが(そう見られがちだけど)・・・。電子書籍はどうも馴染みがありません。本の重量感やページめくるあの感覚がいいのになあ、って。
ただ、ビジネス系やハウツーもの、自己啓発ものなんかは、‟情報”だと思ってるので、画面上で十分という思いも。
紙にするものは、もっと人に手渡していきたい、次の世代にも残していきたい、というものがぜひ紙の本として残ってほしい。
素晴らしい本が、お決まりのように絶版となり、一過性で薄れていく、いわば使い捨てのような‟情報本”が次々と店頭に並ぶのを見るにつけ、なんだかなあ、と。
そして、最近はその使い捨てのような本が、子どもの本の分野にまで及んできているような気がしてならないのです。
そこで、クイズ!福音館書店では、絵本や児童文学を出版するのに、どのくらい時間がかかると思いますか?
なーんと、最低でも2年、長いもので7年ほどやの歳月を費やすそうです。それは、不効率とかそういうことじゃなくてね、本気度が違うんです。ところが、最近流行りの絵本なんかは、数か月であっという間にできてしまう。だから、中身が薄っぺらい。でも、プロモーションやマーケティングが上手だから売れちゃうんだなあ、これが。
そして、電子絵本。
今乳幼児を育てている世代のママたちは、子育てにスマホが大活躍。泣いてる子が画面見せたら、食い入るように見始めて泣き止むのなら、そりゃスマホ見せたくなる気持ち分かります、特に公の場では。子ども泣きだしたら、周囲の視線が冷たいのが現実ですもん。
電子化の動きは、絵本の分野にまで及んできています。たくさんの絵本がスマホの中から取り出せたら、荷物にならなくていい。うん、わかります、分かります。荷物多いの、ほーんと大変なんですよね。
だ・け・ど!!!!
それを、本に関わる者が絵本の電子化を推進するのは、別問題だと思うのです
先日のJPIC読書アドバイザー講座のグループディスカッションの発表のときにね、ブックファーストの電子化も推進したほうがいいという意見が出たんです。
・・・は? え!?!?
電子化自体には、個人的には好みじゃないけれど、まあ時代に即した形も必要かなあ、とは思います。が、ブックファーストで???絵本をーーーーー!?!?
思わず、休み時間に発表した方を捕まえて聞きましたね。席が近かったので。「これは僕の意見ではないので・・・」と逃げられてしまいましたが、スマホ世代のママたちを否定するのではなく、寄り添うという趣旨だったそう。
寄り添うって、否定しない、って。分かります、分かります。
でも、それとアドバイスする側がブックファーストで電子化を推進するのって、何か違うんじゃない?
モヤモヤ、モヤモヤ、モヤモヤ(笑)。
それを、絵本・児童文化センターのレポート提出時の近況報告欄に書いて送ったら、速攻担当の方からお電話がかかってきました。北海道からの遠距離通話(笑)。「それは、ゼッタイ、ゼッタイ、違います~!」って。
ですよねー。
乳幼児は自分で選べないんです。内容関係なく、小さすぎる年齢から画面見つづけることの弊害も報告されてるのに、ましてや絵本!
荷物になるのがいやなら、福音館の月刊誌こどものともって手がありますよ!それならペラペラで薄くて軽いですよ~。
画面じゃなくて、紙の上での絵の持つ力、そういうもの伝えていくのが、アドバイザーの役割なんじゃないかな?
気持ちに寄り添う、否定しない、大事。
スマホ、SNSは活用してなんぼ。でも、読書・絵本の魅力を伝える‟手段”としてはアリだけれど、絵本自体を電子化してしまうのは別問題なのではないでしょうか。
そんな、我が家では、本を読まない夫から、電子絵本昔話のダウンロードを勧められましたとさ。
はあ・・・。