紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

夜行列車が好き・その3

2005-06-23 07:16:42 | 8・山と旅の思い出
アムトラックでの旅には、ヨーロッパの列車のような胸のときめきはないけれど、そこはアメリカ大陸だ、というか、これが地球だと感じさせるものがある。

荒野を走りながら、地平線を見て、地球って丸いなあと思う。
夜は夜で、人家の明り一つない所を果てもなく走っていくと、地球は宇宙に浮かぷ一つの星なんだな、と感じる。
多分、何時間も何時間も、全く変わらない光景が、車窓の外に広がっているからなのだろう。
(右の写真;車窓から見た景色)

森の中に入れぱ、延々と奥深い森の中を走り続ける。突然ぼつんと、小屋のようなものがあらわれて、そこが駅だったりする。そんな駅で、若い女の人が、バスケットに入れた赤ちゃんごとおりて行くのを見た時は、本当にこんな所に住んでいるのか、不思議に思ってしまった。

また、延々と町などない砂漠の中を走っていると、これで事故でも起きたら、次の列車が通るまで、丸々一日誰にも知られないんじゃないかと心配になる。そして、気にしてニュースをみているせいか、アムトラックの事故は、案外多い。

私が属している「山の会ホイッスル」の知人、原田さんが、何年か前に、アムトラックを使って旅をした時の記録が、ホームページにのっている。
「原田公平アメリカ旅行記」  ~定年おじさん、アメリカ一周15000㌔鉄道の旅~

定年退職したのを期に、友人二人とアメリカ一周旅行をした時の紀行文だ。
二人が回ったところは、この地図にのっている。もうほんとうに精力的に回ったのがよくわかる。

原田さんは、私が乗りたいと思いながらも、まだ乗ったことのない列車にも、たくさん乗っている。
シアトル・サンジエゴをアメリカ太平洋岸を通って結んでいる「コースト・スターライト号」。
サンフランシスコ・シカゴ間をロッキー山脈を越えて結んでいる「カリフォルニア・ゼッファー号」。
この二本の列車には、いつか必ず乗ってみたい。
(明日もつづく)

(トップの写真;ロスのユニオンステーション。タイトルをクリックすると大きくなる)