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9月2日(土)
ダーリンがぴすけのことを気遣って、日光に連れ出してくれた。
いつもだったら電車とバス利用だが、ぴすけの気力も体力も萎えてしまっていたので
今回は自家用車で、のんびりと行くことにした。
午前中はダーリンが仕事だったので、帰宅を待って、12時30分に家を出た。
途中、佐野SAの佐野ラーメンで腹ごしらえ。
日光には山歩きに頻繁に来ているが、いつも華厳の滝には寄らずに帰る。
今回は目的もないぶらり旅なので、華厳の滝に寄ってみようとするが
いろは坂で濃霧になり、華厳の滝駐車場にも
「濃霧で滝が見えない場合があります」
などと、看板まで出ているではないか
それならばと、華厳の滝はあきらめて、中禅寺・立木観音へ。
茶ノ木平や半月山・社山を歩いた帰り道、中禅寺の前は何度となく通っているのに
これまで立ち寄ったことはなかったが、勝道が日光を開いて1250年を記念し
昨年7月31日から今年11月30日まで、吉祥天が初めて公開されているとあって
参拝することにしたのだった。
楼門の、向かって右は阿形の金剛力士。
誰かに似ているが、思い出せない。
こちらは左側、吽形の金剛力士。
天井には飛天が。
境内に足を踏み入れると、すぐに目につくのが桂の巨木。
中禅寺の本尊である「立木観音」こと木造千手観音立像は
勝道が中禅寺湖に現れた千手観音の姿を桂の立ち木にそのまま彫ったものと伝えられる。
また、境内には、映画『愛染かつら』で有名になった桂があることで知られている。
中禅寺は、いわば桂の寺、とでも言おうか。
こちらは杉の巨木にできた「身代わりの瘤」。
痛いところを触ってから瘤に触れると、身代わりに痛みを引き受けてくれるそうだ。
境内を進むと、法被を着たスタッフの方が誘導してくれて、まずは吉祥天を参拝。「こ、こ、これはかわいらしい
」
想像よりずっと小さく、木肌も露わな素朴な像であることに、意表を突かれた。
吉祥天からは、金色と銀色の結縁の紐がそれぞれ2本ずつ垂れており
順番に色違いの紐に手を合わせ、ご縁を結ぶ。
吉祥天参拝後は、再びスタッフに案内されて本堂内へ。
勝道が桂の立ち木をそのまま彫ったと伝えられる観音様は、これまた素朴な佇まい。
スタッフの方によれば、観音様の足は、そのまま地面に桂の根とつながって地中にあるのだとか。
へ~
本堂裏から階段を上り、五大堂へ。
五大明王が安置された祈祷の道場で、天井には堅山南風による大雲龍が睨みをきかせている。
ぴすけは小・中学生の時、南風の画風が好きだった。
あっけらかんとしているというか、余計な小細工やてらいがないと感じられたからだ。
しかし、目の前で睨みをきかす龍を見て、南風の違った一面を見た気がした。
五大堂から眺める中禅寺湖は絶景だそうだが、残念ながら霧は晴れなかった。
またの機会に、楽しみとして残しておくことにしよう。
境内を後にする前に、鐘楼で鐘を撞かせてもらった。
1回撞くと「父母祖先有縁無縁供養」、2回撞くと「延命福寿」、3回以上は「願いの数」と言われ
ぴすけもダーリンも1回しか撞かなかったが、想像以上に音が大きく、びっくり。
中禅寺を後にして、この日の宿である奥日光小西ホテルへと向かう。
宿を奥日光小西ホテルにしたのは、全室禁煙だから。
日光には、もう一つ全室禁煙のホテルがあったが、各階に喫煙所があるとのことで
ラウンジに喫煙室のある奥日光小西ホテルとどちらにするか迷ったが
ラウンジに行かなければいいので、奥日光小西ホテルに決めた。
奥日光小西ホテルは、建物が古いながら、従業員は皆さん感じが良く
サービスも丁寧でとても気を遣ってくださるのがよくわかった
食事に関してはごく一般的な旅館・ホテルの料理だが、
天ぷらは揚げたてが運ばれ、アユは炭火でじっくり焼き上げられ、大変な美味だった。
夕食後は、毎週土曜日にラウンジで開催されている投扇興大会に参加。
ラウンジにある喫煙室からのタバコ臭の漏れが気になるところだったが
当初は喫煙者がおらず、臭いはしていなかった。
投扇興はぴすけもダーリンも初めてで、これが結構難しく、ダーリンと対戦するも
お互いに蝶(木の箱の上に載っている的)には当たらず、枕(木の箱)に当ててばかり
枕に当てると「コン」と音がする「コツリ」と呼ばれる技(?)になり、1点減点される。
「コツリ夫婦」などと嘯きながら、浮世のことを忘れ、1週間ぶりくらいで大笑いした。
大笑いしたからか、ずいぶん気分も良くなったのはありがたかったが
途中で、ラウンジの喫煙室を2人の喫煙者が利用すると
その出入りでタバコの臭いがかすかに漂って来たのは残念だった。
数少ない全室禁煙のホテルだからこそ、せめて館内は完全禁煙にしてほしかった。
後日、お礼の手紙に、書き添えてみようと思う。