三世代トリオのバラ園散歩 ～伊奈町町制施行公園～

11月13日（火）

実家に野暮用があって出掛けたところ
「単調な日常に、刺激とスリルを求めて、お母さんが運転する車に乗りたい。」
と、娘が言い出した。
「え？じゃあ、伊奈町のバラ園に行ってみない？まだ秋バラが咲いていると思うよ。」
「行こう行こう！」
「飲み物が必要なら、事前に用意して乗ってね。」
「どうして？コンビニに寄って買えばいいじゃない。」
「コンビニには寄りません。ここから、バラ園までの直通運転です。」
「エーッそれじゃ始発と終点しかないバスだよ。」
「あ、途中のうどん屋だったら下車できます。」
「うへ。じゃあ、うどん屋でお昼を食べてから、腹ごなしの散歩ですな。」
「うん。そうしよう。駐車場が混む前に行きたいから、11時半出発だよ。」
「了解」


ということで、ぴすけの運転する自動車で11時半に出発した三世代トリオは
「お母さん、うどん屋に着く前に、お花がいっぱい咲いているお花畑に着いたみたいだよ。」
「あれ？おかしいね。バラ園にも行っていないのに、ここはどこなんだろうね。」
「極楽極楽。」
「アハハハハ」
「変なこと言わないの！大丈夫、大丈夫よ。」
縁起でもないブラックジョークに対抗し、母は「大丈夫、大丈夫」と、念仏のように唱えている。
正午前、うどん屋に到着。
空いていると思った駐車場はそこそこ埋まっていて想定外であったが
なぜかうまい具合に駐車が決まる。
「ありゃ、入っちゃったよ。なんだか面白くない。」
娘はいったい何を期待して乗っているのだろうか
あ、そうだ刺激とスリルだった
うどん屋で各々好きなものを注文し、お腹も満ちて、腹ごなしの散歩に向かう


伊奈町町制施行公園は、テニスコートや野球場、遊具のある広場やバラ園があり
特に、バラ園は埼玉県下最大で、伊奈町ホ－ムページによると約300種・4500株のバラを擁し
春は大変な人出で賑わう（春は入園料200円、9時～18時）。
ちょうどこの日は、冬に向かっての手入れの時期に当たるようで
多くの方が草取りや肥料まきなどの手入れに勤しんでいらした。
ここで、バラのごく一部を御紹介しよう。

“ミスター　リンカーン”


“ホワイト　マスターピース”


“デスティニィ”


“アシュラム”


“希望”


“ピース”


“緑光”


“ヘリテージ”


“セント　セシリア”


“ルドゥーテ”


“バレリーナ”


“桃香”


“レッドデビル”
バラ園は3区画に分かれており、それぞれをゆっくり見学して45分ほど。

バラ園を出ると、春に花菖蒲でも咲くのだろうか
湿地状の林間を抜けて広場に至る木道が通っている。

広場の木々も、色づきを深めている。
公園からの帰り道も、何事も起こらず、無事に実家まで戻ってきた
「はー、刺激もスリルもなかったな。途中、乗ってて眠くなっちゃったし。なんだかつまらない。」
「乗る車を間違えているよ。私の運転はバスだから、安全運転だよ。」
「そうか！ぽぴさんの運転する車に乗ればいいんだ」
「これ」
とにかく、無事に行ってこられて、なによりだった。
さまざまなバラの香りを楽しんだことも、ゆったりした気持ちにさせたのかもしれない。
1時間ほどののんびり散歩で、この日の夜、母はぐっすりと眠れたようだ。
めでたし、めでたし