生後一か月の子を残して死んでしまったパイは、どんなに心残りだったでしょうか。
きっと、いつまでも見守っていたかったはずです。その思いは、ココの姿に。
ココは、どんどんパイに似てきました。
白い方がパイです。外見だけでなく、仕草も良く似てきました。
ウランは、割とキツイところがあります。初めは、ココにもきつく当たることがあったのですが、今は、一目置くような時があるのです。ニンジンとか好物を目の当たりにすると、他のポニーを追い払うおうとする時があるのですが、ココに対しては、無くなってきたように見えるのです。
ウランもパイの子です。もしかしたら、ココにパイの姿を重ねているのかな?、と思えるのです。
先先週、ココは、ランコに食って掛かりました。自分のニンジンを横取りされそうになったのです。怒って、蹴って、噛みつき、ウランの所にまで逃げるランコを追いかけていきました。初めて見る光景でした。いつも、1歩遠慮して、駄目と言われる前に、引きさがっていたのに、撃退しただけでなく、追かけて行ったのです。ランコは、まだ、ダイエット中ですが、すっかり元通り元気になっています。ポニー達の喧嘩は、瞬間的なもので、後を引くようなものでもなく、また、無理をするようなこともありません。ココは、意志を持って、自分の立場を一歩前に進めたように見えました。
まきばのポニーに関して、子が母に歯向かうことはないと思います。父には歯向かうこともありましたが、いくつになっても、母馬に歯向かうことはないようです。でも、祖母には歯向かいました。ウランが、祖母リラに追われるパイを目にしたとき、リラに噛みつこうとしました。まだ、小さかったので返り討ちに合いましたが、躊躇せず向かって行きました。その母に似てきたココを、手荒く扱う事できないのかもしれません。自分より大きなスーちゃんのことは、容赦しないので、ウランがココに、何かを感じているのは確かだと思います。