アマゾンわんわん日記 2018

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インディオ

2012年04月27日 | ブラジル雑記
夕方、娘が予備校から出てくるのを待って、車の中でラジオを聞いていました。
夕方6時、交通情報は欠かせません。

と、いつも通る道の名前が聞こえてきます。
「マッセイオ通り、FUNAI(インディオ保護局)の事務所が、インディオたちによって占拠されました。付近は渋滞が予想されます。」
この通り煮込まれると、他に逃げ道がないんです。
まいったなあ...
でもまあ、聴取者からの渋滞コメントは入っていなし(渋滞がひどいところでは、聴取者からの情報が刻々とはいるんです。)、何とかなるかな?

道路は混んではいるものの、何となく流れています。
問題のFUNAI事務所前を通過。
開いている門から、通りすがりに中を覗くと、報道記者らしい人たちが山ほど。
でも、幸い通りには混雑はありません。
ほっと一息です。

さて、この日の騒ぎは、インディオたちがFUNAIのマナウス支局長の更迭を求めて起こしたものだそうです。
この日の午後1時、MURA族、KOKAMA族、BARE族など20人のインディオたちが、手に手に弓矢や槍を持ってFUNAI事務所に押し掛けました。
その後、軍警察を交えて話し合い、あらためて熱の日に話し合いを持つことで、インディオたちも納得したそうです。



FUNAI事務所に要求を携えてきたインディオたち

アマゾナス州には、171の正式に登録されているインディオ居住区、52の正式に登録されていない居住区に64部族、合わせて約8万7千人のインディオが住んでいます。
こうしたインディオたちは独自の文化、言語を持ち、アマゾナス州内には60の独自の言語があるそうです。
中にはマナウス市内、また近郊に住むインディオたちもいて、その人たちは「デザルデアド」(村のない人)と呼ばれています。
「村のない人」と呼ばれていはいても、彼らは「カシッキ」を中心としてまとまり、中には街中でも自分たちの生活様式を貫くために周りの住民との軋轢を生む場合があるとか。

もともとは独自の文化を持ち、周りとの交流はあまりなかったインディオたちですが、現在は自分たちの細工物を売ったり、観光施設で伝統のダンスを披露したり、マンジョッカ芋の栽培をしたりして生計を立てています。
インディオの社会と、私たちの住む社会はいろいろな点で異なるため、インディオたちがそうした経済活動をすることは、なかなか難しいことです。
その手助けをするのがFUNAIなのですが、なかなかうまく活動ができていないようです。
FUNAIという組織自体、何年か前にかなりの額の予算が削られ、苦しい経営を求められているとも聞きます。
市内にあった病気のインディオたちが街中に出てきて医者にかかったり、検査を受けたりするときに停まる宿泊施設「インディオの家」も閉鎖になりました。

多くのインディオが存在する場所にいながら、残念ながらこのことについて語られること、学校で授業に取り上げられることはほとんどありません。
私自身も、もっとアマゾナス州のインディオのことについて勉強していきたいです。
そうしたら、またブログに書きますね!
コメント (4)
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