トランプ次期大統領が「地球温暖化」について「でっちあげ」と言って非難し、アメリカはパリ協定を離脱するといきまいているそうです。「でっち上げ」というのは本当でしょうか。
何か資料はないかと思って捜したら、ありました。日本の気象庁が平成27年にまとめた立派な報告書です。「気候変動監視レポート」という本になって今年の八月に出版されていました。インターネットからも読むことが出来ます。
全部で80ページもある本ですから全部紹介するわけにはいきませんが主な結果を書いてみましょう。どのデータも「地球温暖化」が「でっち上げ」ではなく事実であることを示しています。
下記のどの結果も統計学的に有意な変化です。すなわち偶然の変化
ではなく、系統的な変化とみてよい変化です。
世界と日本の気温
- 世界の年平均気温は100年あたり0.71°Cの割合で上昇している。
- 日本の年平均気温は100年あたり1.16°Cの割合で上昇している。
桜の開花日、楓の紅葉日の変化
- 桜の開花日は10年あたり1.0日ずつ早くなっている
- 楓の紅葉日は10年あたり2.9日ずつ遅くなっている
海面水温の変動
- 世界全体の年平均海面水温は長期的に上昇しており、上昇率は100年あたり0.52°Cである。
- 日本近海における、2015年までのおよそ100年間にわたる海域平均海面水温(年平均)は上昇しており、上昇率は100年あたり1.07°Cである。
温室効果ガスの変動
- 二酸化炭素の濃度は、大気、海洋ともに長期的に増加している。
- 大気中の一酸化二窒素の濃度は、長期的に増加している。
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