もうすぐBuona Pasqua~☆

2015-04-03 | Patrizio
日本ではあまり馴染みはありませんが、
もうすぐイースター!

キリスト教圏においてとっても重要な祝日Easter(復活祭)。
十字架にかけられ息をひきとったイエス・キリスト、
その3日後、お墓の封印が破られて石が取り除かれ、
中にはキリストの体に巻かれていた亜麻布だけが残されていたといいます。

そのキリスト復活を祝うのがイースター。
キリスト誕生を祝うクリスマスに匹敵するほど重要な祝日なわけですよね。
「春分後の最初の満月の次の日曜日」がイースターとなる毎年変わる移動祝日で、
今年は4月5日がイースターにあたります。

そして9割以上がカソリックのイタリアにとってもイースターはとても重要です。
イースターはイタリア語でPasqah(パスクァ)。
Natale con i tuoi e Pasqua con chi vuoi(クリスマスは家族と、Pasquaは好きな人と)
このような諺があるように、
クリスマスは家庭で過ごすことが多いのに比べ、
Pasquaは最近では日本のGWのように友人とバカンスに出かけたりも多いようです。

Pasquaのお祝いは当日1日だけではありません。
Pasqua前の40日間を四旬節といい、準備に入ります。
またかつてはこの期間は日曜日以外に肉類を食べることが禁じられていた為、
四旬節を迎える前にごちそうを食べ大いに楽しんだのがカーニバルの由来、
世界三大カーニバルの一つ「Il Carnevale di Venezia」(ベネツィアのカーニバル)も
これにあたるわけです。
またヨーロッパの長い冬が終わり春となる「再生」への願いも込められていたようです。



そしてPasquaといえばまず、
「命」の象徴である「卵」Uovo di Pasqua(ウオヴォ・ディ・パスクァ)。
「生まれくる生命」と同時に、「輝く春の太陽」を表し、
卵の形のチョコレートをプレゼントし合ったり、
卵の殻にカラフルな絵を描いたりして食卓を彩ります。



また「多産・繁栄」の象徴である「ウサギ」Coniglio(コニーリョ)も
Pasquaのシンボルです。



食卓にはColomba Pasquale(コロンバ・パスクアーレ)という鳩の形をしたケーキも。
鳩は「平和」の象徴です。
またノアの箱舟から放たれ、オリーヴの枝をくわえて戻り、
洪水の終わりを告げたのも鳩でしたよね。



さらにPatrizioが育ったナポリでは、
Pastiera Napoletana(パスティエラ・ナポレターナ)といって、
Grano(麦を煮た物)Ricotta(リコッタチーズ)、
fior d'arancio(オレンジのエッセンス)を使ったケーキもポピュラーです。



祭壇に必ず飾られるのは、いわゆるイースター・リリー Giglio(ジーリヨ)。
純白のゆりは「純潔」の象徴、聖母マリアの花とされています。




イースターという名前ばゲルマン神話の「春の女神」Eostre(エオストレ)に由来しています。
このことからも、それぞれがどれほど春の訪れを心待ちにしているのかがよくわかりますよネ!


「Maledetta Primavera」- Patrizio Buanne(セカンドアルバムForever Begins Tonightより)



APRIL 17, 2015 リリース
PATRIZIO BUANNE NEW ALBUM 「VIVA LA DOLCE VITA」