平凡であることの幸せ

人生は光に導かれる旅

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石井桃子さん雲に乗る・・・。

2008-04-09 | 本と雑誌

Non 児童文学作家で 日本芸術院会員の石井桃子さんが 二日に101歳で亡くなれたことを数日前のニュースで知り 思わず 子供のころに読んだ 本棚の奥にしまってある 「ノンちゃん雲に乗る (福音館創作童話シリーズ)」や「クマのプーさん クマのプーさん プー横丁にたった家」をひっぱりだしてみました。Phoo2

石井さんは日本女子大卒で 出版社の編集者時代に 英国の作家A・A・ミルンの「プーさん」に出会い 児童文学の道にすすまれたそうで、プーさんの翻訳を手掛けながら 1947年に発表した初の創作「ノンちゃん雲に乗る」がベストセラーになり 1955年には映画化もされたそうです。 その後の ビアトリクス・ポターの「ピーターラビット」やディック ブルーナの「うさこちゃん」シリーズなど多くの海外作品を翻訳をなさいました。 編集者としても 岩波書店で「岩波少年文庫」の創刊(1950年)に携わり、 58年には東京 荻窪のご自宅を開放して 子ども図書館「かつら文庫」を創設なさったそうです。(後に設立発起人であった「東京子ども図書館」が財団法人になる(1974))。 

私の 石井桃子さんの「ノンちゃん・・・」との出会いは 小学校の高学年か中学生の頃の母のすすめで、 出版されてから二十年以上もたっていたので 有名な作品といっても 同年代の友達にはあまり知られていない作品でした。

Book2 (絵の中川宗弥さんは 大~好きな「ぐりとぐら」シリーズや 「いやいやえん―童話」の作者中川李枝子さん(絵の山脇(旧姓 大村)百合子さんは李枝子さんの実の妹さんです)とご夫婦でいらっしゃいますが 私は 小さなころから 中川夫妻の作品、「ももいろのきりん (福音館創作童話シリーズ)」の大ファンです♪)

Pooh3 Poohq Pooh2

また 「クマのプーさん」 シリーズは石井桃子さんの訳ということを知らずに子供の頃に読み、 その後 今の子供たちと同様に ディズニーのアニメのキャラクターとしての方が定着していたのでBook_2  今回初めて 石井桃子さんの訳と知って 思わず本を出して 「あ。。。ほんとだわ!しらなかった。。」と思ったのでした。ブルーナーのうさこちゃんも ピーターラビットもとっても大好きなのに 絵の方に夢中で(笑) 翻訳者まで気づきませんでした。。。(ごめんなさい) 

Book3 同じく 石井さん翻訳の岩波子どもの本のバージニア・リー・バートンちいさいおうち」は 私の小さなころからのお気に入りの絵本で 今でも大切に本棚にしまってあり私の宝物の一冊でもありす。

自伝的小説の「幻の朱い実」という作品が1995年に 読売文学賞を受賞なさっておられるそうですが 是非 読んでみたい一冊になりました。

数日前の神奈川新聞の文化コラムの欄で 児童文学作家の今江祥智さんが 

「石井さんが87歳で出版した「幻の朱い実」を読み返して 作品が息づいていることにドキドキした。100歳近くなって改訳されたエレナー・エスティスの「百まいのドレス」を読み改め 50年も前にこの作品を選ばれた先見性に脱帽していた。「幼ものがたり (福音館文庫)(1981年)を読み直したとき その文体のきりりとして自在なところにひきつけられた。 小説家 童話作家 翻訳家 エッセイスト 子ども文庫の主催者・・・として多面的な石井さんの全貌が ちゃんと見渡され評価されるのはこれからのことだろう。」

と述べられておられるのを読んで 私ももう一度 石井さんの素晴らしい感性にひたってみたくなりました。また 今井祥智さんの作品も素晴らしいですし 石井さんをはじめ  古きよき時代を また 貧しい時代を 戦時中を 復興の時代を 生き抜いた方でなければ書けないであろう 素晴らしい児童文学作品の数々を これからの子供たちにも伝えていきたいと思わずにいられません。 

本好きの長女も出版社勤務で編集者のかけだしですが 児童文学の編集を夢見ているようです。若い頃はいろいろな分野を経験して 将来 イツカ彼女の夢がかなうことが私の夢でもあるのです。

 

目のさめるような経験をした。 引っ越したとき柱の角にものをぶつけ へこみをつけた。すると大工さんはタオルに水をふくませてそこにあてがいセロハンテープでとめた。 それから毎日そこに水を注いではふさぎすると、一週間でへこみの鋭い線がほとんど消えた。 また 絵の額が落っこちるはめになり ふちが大きくへこんだときも ぬれた布をあてて二日で元通りになった。 生きているものは反応し 再び動き出す。プラスチックではどうだろう。子供をプラスチックにしてはならないと 日に何度も心にくりかえす。 (石井桃子さんのエッセイより。  今江祥智さんのコラムから抜粋)

素晴らしい 作品をありがとうございました。 謹んで石井さんのご冥福をお祈り申し上げます。 合掌。

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追記・・・
数日後 「ノンちゃん雲に乗る」を読み返そうと  数ページ読んでいたら  涙があふれてきて 途中で読めなくなってしまった・・。
母をなくして半年。
ときどき発作のように 母の姿を 声を 言葉を 思い出し涙がこぼれる。
石井さんは 祖母の年代になるのだけど  ノンちゃんの時代の家庭の様子 母子のやりとりなど  母のことや 自分のこども時代まで思い出してしまう。
そして 思った。
おかあさん まだまだ訊いてないことがいっぱいあったよね・・
もっといろいろ昔のお話をきいておけばよかった・・
でも もうおそいね・・。ごめんね おかあさん・・。

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08pos 4月23日~5月12日まで こどもの読書週間で 今年は第50回目を迎え こどもたちにもっと本を、こどもたちにもっと本を読む場所をとの願いから、「こどもの読書週間」は1959年(昭和34年)に誕生したそうです。子供の日などの連休をはさんで 図書館や本屋さん、学校では、読み聞かせなどの行事が行われ、大人が本をこどもに手わたす週間でもあります。お子さんと一緒に本を読んだり 図書館に足を運んでみてはいかがですか?連休前に 地域や自治体の広報誌や情報誌でイベントをチェックするのも良いですね♪ 

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