平凡であることの幸せ

人生は光に導かれる旅

☆Life is a journey towards the guiding light

真夏の夜の・・・  烏瓜(カラスウリ)♪

2008-08-15 | 本と雑誌

Karasuuri01 真夏の夜・・・ 夜遊びをして 深夜に帰宅すると 幻想的にレースを広げた 真っ白なカラスウリの花が 暗闇の中で 5弁の花びらを「」の字に思いきり広げて 元気に迎えてくれました。(日中はションボリしぼんでいるのに。。。)

6月の初め頃 裏庭の片隅の日陰で 白いサツマイモのような球根(?)からツルを伸ばし その後 何株かのツルが伸び始め いつの間にかたくさんの葉を茂らせ 蕾をつけました。どうやら雄 雌 両方の株ようです。(これで 秋に真赤な実が期待できそう!)

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♪ Karasumari05 真赤だな~ 真っ赤だな~

  カラスウリって 真っ赤だな~

  トンボの背中も 真っ赤だな~ ♪

小学校の高学年の時 いつもいつも一緒だった大親友と 秋の放課後の校舎の廊下で、 校庭で、 帰り道で  トンネルの中で  泊まりっこしたお風呂の中で(笑)・・・  音楽で習った「まっかな秋」を大声で二部合唱しながら歩いたことが思い出されます。

秋になって かわいらしい赤い実がなったら 小鳥たちに全部つつかれてしまう前に 熟した実をお部屋に飾りましょう。 そうしてそうしてそのあと 打ち出の小槌のようなカタチをした種(カマキリやトンボのお顔みたいにも見えるけど。。。) をこっそりとって お財布の中に入れ 福徳を願うことにしましょう。。。(笑) ♪  

それとも 宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のように 烏瓜をくり抜いて その中にロウソクの明かりを灯し 瓜燈籠にみたてて、秋のお仏壇にお供えしたら 信州の田舎育ちだった亡き母がにっこり笑ってくれるかな・・・。 ハロウィンみたい♪

追記♪ になって実りました!!!

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     ************

ジョバンニが学校の門を出るとき、同じ組の七八人は家へ帰らずカムパネルラをまん中にして校庭の隅の桜の木のところに集まっていました。それはこんやの星祭に青いあかりをこしらえて川へ流す烏瓜を取りに行く相談らしかったのです。

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「今夜はみんなで烏瓜のあかりを川へながしに行くんだって。きっと犬もついて行くよ。」
「そうだ。今晩は
銀河のお祭だねえ。」

          *****

「ザネリ、烏瓜ながしに行くの。」 ジョバンニがまだそう云ってしまわないうちに、「ジョバンニ、お父さんから、らっこの上着が来るよ。」その子が投げつけるようにうしろから叫びました。

          *****

十字になった町のかどを、まがろうとしましたら、向うの橋へ行く方の雑貨店の前で、黒い影やぼんやり白いシャツが入り乱れて、六七人の生徒らが、口笛を吹いたり笑ったりして、めいめい烏瓜の燈火をを持ってやって来るのを見ました。その笑い声も口笛も、みんな聞きおぼえのあるものでした。

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ジョバンニは、もう露の降りかかった小さな林のこみちを、どんどんのぼって行きました。まっくらな草や、いろいろな形に見えるやぶのしげみの間を、その小さなみちが、一すじ白く星あかりに照らしだされてあったのです。 草の中には、ぴかぴか青びかりを出す小さな虫もいて、ある葉は青くすかし出され、ジョバンニは、さっきみんなの持って行った瓜のあかりのようだとも思いました。

        *****

「ザネリがね、舟の上から烏瓜のあかりを水の流れる方へ押してやろうとしたんだ。そのとき舟がゆれたもんだから水へ落っこったろう。するとカムパネルラがすぐ飛びこんだんだ。そしてザネリを舟の方へ押してよこした。ザネリはカトウにつかまった。けれどもあとカムパネルラが見えないんだ。」「みんな探してるんだろう。」「ああすぐみんな来た。カムパネルラのお父さんも来た。けれども見附からないんだ。ザネリはうちへ連れられてった。」

 宮沢賢治  「銀河鉄道の夜」  青空文庫より抜粋


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