おしる子日記

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読売新聞7月30日(火曜日)朝刊に「崙書房廃業惜しむ声」という見出しで紹介されました

2019-07-30 | イベント

 20190730読売新聞

 

 

以下、紙面から 

郷土作家育て半世紀

崙書房廃業惜しむ声

「本は残るささやかな誇り」

 地方出版社の先駆けとして知られる「崙書房出版」(流山市)が今月末廃業する。地域の歴史などを題材に約1000冊の刊行物を世に送り出してきたが、本離れのあおりを受け、ほぼ半世紀の歴史に幕を閉じる。関係者から惜しむ声が上がっている。

 同社は1970年に設立された。当初は江戸時代の「利根川図志」など地域の文献の復刻版を中心に出版していた。

 77年の「利根運河―利根川・江戸川を結ぶ船の道ー」(北野道彦著)を手始めに、新書版の「ふるさと文庫」を創刊。地域の人たちが題材を同社に持ち込むようになった。編集者と話し合いながら本を作る仕組みができ、郷土作家を生む役割も果たした。5月末に発行した217冊目の「房州那古寺界隈」(大場ヤス子著)がシリーズ最後となり、昭和から令和にかけて一時代を築いた。

 「心の支えがなくなったよう」。同文庫の「福田村事件 関東大震災・知られざる悲劇」(2013年)の著者で、流山市在住の辻野弥生さん(78)は肩を落とす。

 辻野さんは、関東大震災直後の旧福田村(現野田市)で香川県からやってきた行商人一行が殺害された事件につい、て市立博物館友の会発行の研究誌に論文を発表した。震災直後に問題となった流言飛語の影響を受けた悲惨な事件だが、地元ではタブー視され、歴史に埋もれていた。

 論文に強く引かれたのが、同社の最後の社長となった小林規一さん(72)だった。「一冊の本にまとめては」と勧められ、辻野さんは当時の新聞記事などを調べたり、関係者に取材を重ねたりして大幅に加筆。編集を担当した小林さんと二人三脚で約10年を費やし、本に仕上げた。

 「事件の衝撃を教訓にして後世に伝えたい」との願いを込めたこの本は、研究者らからも高く評価された。今でも講演の依頼があるという辻野さんは「普通の主婦だった私にこうした本を書かせてもらい感謝でいっぱい」と語る。

 小林さんによると、県内で同社の本を置いていた書店は最盛期には約300店あったが、近年は50店ほどまで減った。昨年、柏市の老舗「浅野書店」が閉店したのを機に廃業を決断したという。「地域の人が地域に愛着を持って書いた本は図書館に残る。出版不況には勝てなかったが、それは私たちのささやかな誇り」と小林さん。営業担当の吉田次雄さん(68)は「ふるさと文庫コーナーのあった店には申し訳ない」と話す。

 同社の歩みをたどる「ありがとう崙書房」展が8月31日まで流山市立中央図書館で開かれている。小林さんと早大文学部の同期で市内在住のノンフィクション作家佐野眞一さんがメッセージを寄せている。「千葉の良心が いや、日本の良心が 静かに消えた」

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流山市フィルムコミッションのカバー写真が『図書館わくわくフェスinスターツおおたかの森ホール』仕様になりました。

2019-07-30 | イベント

流山市フィルムコミッションのカバー写真が今日から模様替えして8月8日の『図書館わくわくフェスinスターツおおたかの森ホール』仕様になりました。

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