1月16日(火)夜、流山市生涯学習センターで小池博史ブリッジプロジェクトによる最新作「2030世界漂流」の稽古場で、小池博史さんが、穏やかに語っていたその言葉が誌面に。
本文より
2030年、世界はどうなっているだろう?
演出家、振付家として活躍する小池博史=写真=は、自身が構成を手がける舞台作品「2030年世界漂流」で、ダンスや音楽を織り交ぜた総合的なパフォーマンスを披露し、その疑問に答えようと試みる。「世界の急激な変化とどう向き合うか。漂流を続ける難民など世界共通の問題を提示したい」
小池は1980年代から、ダンスに映像などを組み合わせる舞台芸術集団「パパ・タラフマラ」を率いた。2012年に解散後は、体を使った創造的表現を深めようと「小池博史ブリッジプロジェクト」を始動。今作は、同プロジェクト名義での公演となる。
「ダンスや演劇といった固定したジャンルにとらわれない表現を追求してきた。今回も様々な出自のメンバーが出演する」。その言葉通り、世界的パフォーマンス集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」の元ダンサーであるフィリップ・エマールや、元パパ・タラフマラの荒木亜矢子ら身体表現のスペシャリストたちが出演。これにオペラ歌手やラッパー、サックス奏者らによる演出が絡み合う。雑多な表現の掛け合わせで、混沌とした近未来の世界観を感じさせる作品になりそうだ。「2030年はすぐやってくる。日本だけでなく、世界を見つめる視点を持ち、希望を探りたい」と意欲を見せている。
2月3日から12日まで。東京・吉祥寺シアターで。電話03・3385・2066