日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(569)「Aが犯人でないならば、Bが犯人である」の「述語論理」。

2020-03-23 18:55:37 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
(ⅰ)
1      (1)∀x(犯人x→鈴木x∨ 佐藤x)  A
1      (2)   犯人a→鈴木a∨ 佐藤a   1UE
 3     (3)   犯人a            A
13     (4)       鈴木a∨ 佐藤a   23MPP
  5    (5)      ~鈴木a&~佐藤a   A
   6   (6)       鈴木a        A
  5    (7)      ~鈴木a        5&E
  56   (8)       鈴木a&~佐藤a   67&I
   6   (9)    ~(~鈴木a&~佐藤a)  58RAA
    ア  (ア)            佐藤a   A
  5    (イ)           ~佐藤a   5&E
  5 ア  (ウ)       佐藤a&~佐藤a   アイ&I
    ア  (エ)    ~(~鈴木a&~佐藤a)  5ウRAA
13     (オ)    ~(~鈴木a&~佐藤a)  469アエ∨E
     カ (カ)      ~鈴木a        A
      キ(キ)           ~佐藤a   A
     カキ(ク)      ~鈴木a&~佐藤a   カキ&I
13   カキ(ケ)    ~(~鈴木a&~佐藤a)&
               (~鈴木a&~佐藤a)  オク&I 
13   カ (コ)          ~~佐藤a   キケRAA
13   カ (サ)            佐藤a   コDN 
13     (シ)      ~鈴木a→ 佐藤a   カサCP
1      (ス) 犯人a→(~鈴木a→ 佐藤a)  3シCP 
      セ(セ) 犯人a& ~鈴木a        A
      セ(ソ) 犯人a              セ&E
1     セ(タ)      ~鈴木a→ 佐藤a   シソMPP
      セ(チ)      ~鈴木a        セ&E
1     セ(ツ)            佐藤a   タチMPP
1     セ(テ)        佐藤a&犯人a   ソツ&I
1      (ト)   犯人a&~鈴木a→
                  佐藤a&犯人a   セテCP
1      (ナ)∀x(犯人x&~鈴木x→
                  佐藤x&犯人x)  トUI
(ⅱ)
1      (1)∀x(犯人x&~鈴木x→
                  佐藤x&犯人x)  A
1      (2)   犯人a&~鈴木a→
                  佐藤a&犯人a   セテCP
 2     (3)   犯人a            A
  4    (4)       ~鈴木a       A
 24    (5)      犯人a&~鈴木a       34&I
124    (6)        佐藤a&犯人a   25MPP
124    (7)        佐藤a       6&E
12     (8)       ~鈴木a→犯人a   47CP

   8   (8)      ~(鈴木a∨佐藤a)  A
    9  (9)        鈴木a       A
    9  (ア)        鈴木a∨佐藤a   9∨I
   89  (イ)      ~(鈴木a∨佐藤a)&
                 (鈴木a∨佐藤a)  8ア&I
   8   (ウ)       ~鈴木a       9イRAA
13 8   (エ)            佐藤a   7ウMPP
13 8   (オ)        鈴木a∨佐藤a   エ∨I
13 8   (カ)      ~(鈴木a∨佐藤a)&
                 (鈴木a∨佐藤a)  8オ&I
13     (キ)     ~~(鈴木a∨佐藤a)  8カRAA
13     (ク)        鈴木a∨佐藤a   キDN
1      (ケ)    犯人a→鈴木a∨佐藤a   3クCP
1      (コ) ∀x(犯人x→鈴木x∨佐藤x)  ケUI
(ⅰ)
1      (1)∀x(犯人x→鈴木x∨ 佐藤x)   A
1      (2)   犯人a→鈴木a∨ 佐藤a    1UE
 3     (3)   犯人a             A
13     (4)       鈴木a∨ 佐藤a    23MPP
  5    (5)      ~鈴木a&~佐藤a    A
   6   (6)       鈴木a         A
  5    (7)      ~鈴木a         5&E
  56   (8)       鈴木a&~佐藤a    67&I
   6   (9)    ~(~鈴木a&~佐藤a)   58RAA
    ア  (ア)            佐藤a    A
  5    (イ)           ~佐藤a    5&E
  5 ア  (ウ)       佐藤a&~佐藤a    アイ&I
    ア  (エ)    ~(~鈴木a&~佐藤a)   5ウRAA
13     (オ)    ~(~鈴木a&~佐藤a)   469アエ∨E
135    (カ)     (~鈴木a&~佐藤a)&
              ~(~鈴木a&~佐藤a)   5オ&I
1 5    (キ)     ~(鈴木a∨ 佐藤a)   3カRAA
1 5    (ク)  ~犯人a             2キMTT
1      (ケ)   ~鈴木a&~佐藤a→~犯人a  5キCP
1      (コ)∀x(~鈴木x&~佐藤x→~犯人x) ケUI
(ⅲ)
1      (1)∀x(~鈴木x&~佐藤x→~犯人x) A
1      (2)   ~鈴木a&~佐藤a→~犯人a  1UE
 3     (3)              犯人a  A
 3     (4)            ~~犯人a  3DN
13     (5) ~(~鈴木a&~佐藤a)      24MTT
  6    (6)  ~(鈴木a∨ 佐藤a)      A
   7   (7)    鈴木a            A
   7   (8)    鈴木a∨ 佐藤a       7∨I
  67   (9)  ~(鈴木a∨ 佐藤a)&
             (鈴木a∨ 佐藤a)      68&I
  6    (ア)   ~鈴木a            79RAA
    イ  (イ)         佐藤a       A
    イ  (ウ)    鈴木a∨ 佐藤a       イ∨I
  6 イ  (エ)  ~(鈴木a∨ 佐藤a)&
             (鈴木a∨ 佐藤a)      6ウ&I
  6    (オ)        ~佐藤a       イエRAA
  6    (カ)   ~鈴木a&~佐藤a       アオ&I
136    (キ) ~(~鈴木a&~佐藤a)&    
            (~鈴木a&~佐藤a)      5カ&I
13     (ク) ~~(鈴木a∨ 佐藤a)      6キRAA
13     (ケ)    鈴木a∨ 佐藤a       クDN
1      (コ)    犯人a→鈴木a∨佐藤a    3ケCP
1      (サ) ∀x(犯人x→鈴木x∨佐藤x)   コUI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x(  犯人x→鈴木x∨佐藤x)
② ∀x(  犯人x&~鈴木x→佐藤x&犯人x)
③ ∀x(~鈴木x&~佐藤x→~犯人x)
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(02)により、
(03)
① すべてのxについて、xが犯人であるならば、xは鈴木か、xは佐藤である。
② すべてのxについて、xが犯人であって、xが鈴木でないならば、xは佐藤であって、xは犯人である。
③ すべてのxについて、xが鈴木ではなく、xが佐藤ではないならば、xは犯人ではない。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(03)により、
(04)
① 犯人は、鈴木か佐藤である。
② 犯人が、鈴木でないならば、佐藤が犯人である。
③ 鈴木でもなく、佐藤でもない、ならば、犯人ではない。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(05)
普通」は、
② 犯人は、鈴木か佐藤である。しかし、犯人は鈴木ではない。従って、佐藤犯人だ。
と言ふのであって、
② 犯人は、鈴木か佐藤である。しかし、犯人は鈴木ではない。従って、佐藤犯人だ。
とは、言はない
然るに、
(06)
② 犯人は、鈴木か佐藤である。しかし、犯人は鈴木ではない。
といふのであれば、
②「鈴木」は、すなはち、「佐藤以外」である。
従って、
(05)(06)により、
(07)
② 犯人は、鈴木か佐藤である。しかし、犯人は鈴木ではない。従って、佐藤が犯人だ。
といふことは、
① 犯人は、鈴木か佐藤である。しかし、犯人は佐藤以外ではない。従って、佐藤が犯人だ。
然るに、
(08)
② 犯人は佐藤以外ではない。
といふことは、
① 佐藤以外は犯人ではない。
といふことである。
従って、
(07)(08)により、
(09)
② 佐藤が犯人だ。
といふ「日本語」は、
① 佐藤以外は犯人ではない。
といふ「日本語」に、「等しい」。
然るに、
(10)
① 佐藤以外は犯人ではない。
③ 犯人は佐藤である。
に於いて、
①=③ は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(09)(10)により、
(11)
「番号」を付け直すと、
① 佐藤犯人だ。
犯人は佐藤だ。
③ 佐藤以外に犯人はいない
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(01)~(11)により、
(12)
① 佐藤が犯人だ。
② 犯人は佐藤だ。
③ 佐藤以外に犯人はいない。
に於いて、
①=②=③ である。
といふことは、「述語論理(Predicate logic)」としても、「正しい」。
従って、
(12)により、
(13)
① 鼻が長い。
② 長いのは鼻である。
③ 鼻以外長くない。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(13)により、
(14)
④ 象は鼻が長い。⇔
④ 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。⇔
④ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
④ すべてのxについて、xが象ならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない。
といふ「等式」が、成立する。


(568)「私が理事長です(理事長は私です)。」と「述語論理」。

2020-03-23 12:26:57 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
(ⅰ)
1      (1)∀x(理事長x→鈴木x∨ 私x)  A
1      (2)   理事長a→鈴木a∨ 私a   1UE
 3     (3)   理事長a           A
13     (4)        鈴木a∨ 私a   23MPP
  5    (5)       ~鈴木a&~私a   A
   6   (6)        鈴木a       A
  5    (7)       ~鈴木a       5&E
  56   (8)        鈴木a&~私a   67&I
   6   (9)     ~(~鈴木a&~私a)  58RAA
    ア  (ア)             私a   A
  5    (イ)            ~私a   5&E
  5 ア  (ウ)         私a&~私a   アイ&I
    ア  (エ)     ~(~鈴木a&~私a)  5ウRAA
13     (オ)     ~(~鈴木a&~私a)  469アエ∨E
     カ (カ)       ~鈴木a       A
      キ(キ)            ~私a   A
     カキ(ク)       ~鈴木a&~私a   カキ&I
13   カキ(ケ)     ~(~鈴木a&~私a)&
                (~鈴木a&~私a)  オク&I 
13   カ (コ)           ~~私a   キケRAA
13   カ (サ)             私a   コDN 
13     (シ)       ~鈴木a→ 私a   カサCP
1      (ス) 理事長a→(~鈴木a→ 私a)  3シCP 
      セ(セ) 理事長a& ~鈴木a       A
      セ(ソ) 理事長a             セ&E
1     セ(タ)       ~鈴木a→ 私a   シソMPP
      セ(チ)       ~鈴木a       セ&E
1     セ(ツ)             私a   タチMPP
1      (テ)   理事長a&~鈴木a→私a   セツCP
1      (ト)∀x(理事長x&~鈴木x→私x)  テUI
(ⅱ)
1      (1)∀x(理事長x&~鈴木x→私x)  A
1      (2)   理事長a&~鈴木a→私a   1UE
 3     (3)   理事長a           A
  4    (4)        ~鈴木a      A
 34    (5)   理事長a&~鈴木a      34&I
134    (6)             私a   25MPP
13     (7)        ~鈴木a→私a   46CP
   8   (8)       ~(鈴木a∨私a)  A
    9  (9)         鈴木a      A
    9  (ア)         鈴木a∨私a   9∨I
   89  (イ)       ~(鈴木a∨私a)&
                  (鈴木a∨私a)  8ア&I
   8   (ウ)        ~鈴木a      9イRAA
13 8   (エ)             私a   7ウMPP
13 8   (オ)         鈴木a∨私a   エ∨I
13 8   (カ)       ~(鈴木a∨私a)&
                  (鈴木a∨私a)  8オ&I
13     (キ)      ~~(鈴木a∨私a)  8カRAA
13     (ク)         鈴木a∨私a   キDN
1      (ケ)    理事長a→鈴木a∨私a   3クCP
1      (コ) ∀x(理事長x→鈴木x∨私x)  ケUI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x(理事長x→ 鈴木x∨私x)
② ∀x(理事長x&~鈴木x→私x)
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて、xが理事長であるならば、xは鈴木か、xは私である。
② すべてのxについて、xが理事長であって、xが鈴木でないならば、xは私である。
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
① 理事長は、鈴木氏か、私である。
② 理事長が、鈴木氏でないならば、理事長は私である。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(04)
よく知られているように、「私理事長です」は語順を変え、
 理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されのである。また、かりに大倉氏が、
 タゴール記念館は、私理事です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念館」を品評するという心持ちの文である。
(三上章、日本語の論理、1963年、40・41頁)
従って、
(03)(04)により、
(05)
① 理事長は、鈴木氏か、私である。
② 鈴木氏が理事長でないならば、理事長は私である。
③ 鈴木氏が理事長でないならば、私理事長である。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(06)
① 私以外は理事長ではない。
② 理事長は私です。
に於いて、
①=② は「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(05)(06)により、
(07)
① 鈴木氏が理事長でないならば、私以外は理事長ではない
② 鈴木氏が理事長でないならば、理事長は私である
③ 鈴木氏が理事長でないならば、私が理事長である
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(07)により、
(08)
「番号」を付け直すと、
① 私が理事長です。
② 理事長は私です。
③ 私以外は理事長ではない。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(09)
③ 私は、唯一の、私であって、
③ 私以外に、私はゐない
従って、
(09)により、
(10)
その「意味」でも、
① 私理事長です。
理事長は私です。
③ 私以外は理事長ではない
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(04)により、
(11)
「日本語の論理、1963年」を書いた、三上章先生は、
① 私理事長です。
理事長は私です。
③ 私以外は理事長ではない
に於いて、
①=② である。といふことには、気付いてはゐても、その上、
②=③ である。といふことにまでは、気付いてゐない。
(12)
かりに大倉氏が、
タゴール記念館は、私理事です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念館」を品評するという心持ちの文である。
といふことが、「本当であれ、ウソであれ」、そのことからは、
③ 私以外は理事長ではない
といふことには、ならない。