音楽療法のライブ日記

音楽療法士がお届けする、日々の活動記録と情報発信のブログです。

あれから七年

2018-03-11 17:18:21 | 音楽雑記
あれから・・・七年。

関西にいた私にも強烈な記憶として残っています。
阪神淡路大震災の記憶もまだ鮮明に残っている中でした。

三月でしたので、何かと行事の多い月でした。
大震災の翌日には日本音楽療法学会近畿学術大会があり、
事例研究発表時の座長の一人としての任務を初めて担うことで
緊張感がありました。
その翌々日には講師をしていた専門学校の修了式があり、
頑張って修了した学生の姿に涙しました。

その後に、音楽療法を担当していた施設の春の音楽会が
開催されました。年に一度の大きなイベントで、音楽会に向けて
様々なジャンルの音楽を一同に集めて楽しむ企画でした。
民謡、ヴァイオリン演奏、歌声喫茶、和太鼓演奏、等。

ただ、東日本大震災の発生で関係者の気持ちが揺らいでいました。
私自身も音楽で楽しいひと時を過ごしていて良いものかと悩んでいました。
そんな中で、予定されていた幼子を含む小学生が主体の和太鼓演奏の
担当者から、「子ども達から東北に向けてエールを送りたい」と
伝えられ、背中を押してもらいました。

可愛い盛りの子ども達の姿と一生懸命叩く和太鼓の音に
エールを貰ったのは担当者である私でした。
大きな声で「がんばれ東北!」と掛け声を入れた演奏でした。
今でもその姿を思い出すと涙ぐんできます。

被災された多くの音楽関係者から
しばらく音楽は出来なかったという声が届きました。
現地で音楽が関わることが出来るようになるまでには
随分時間を要したように聞いています。

音楽の役割は何なのか・・・
学会においても多くの議論が続きました。
その問いは、今でも続いています。
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