音楽療法のライブ日記

音楽療法士がお届けする、日々の活動記録と情報発信のブログです。

音楽と運動の関係性

2014-02-16 21:02:00 | 研究関連
ここ数年の間に研究が進み、音楽療法の現場が広がっています
身体運動を促すリハビリや言語リハビリ、口腔ケア、脳トレ、予防などの
多様な目的に音楽の側面と要素が利用され、専門的なアドバイスや
実践に関わる依頼が増えています。

例えば、毎朝のラジオ体操に馴染みがある人はメロディとリズムを
感じながらスムーズに身体を動かすことができます
ライブな演奏であれば、その人のテンポに細かく合わせることができ、
「身体を動かす」という目的の満足度は高くなります。

さらに個人嗜好の音楽を利用すれば、満足度は高くなり、モチベーションにも
繋がってきます。何より、リハビリをする本人が主導権を持てる意味を
考えると、お互いの信頼感が増していく関係性が出来るのではないでしょうか。

淡々と繰り返される運動だけではなく、知的で個別性の高い音楽を
コラボすることにより、相互理解を促すコミュニケーションの役割を添えての
楽しみとなり、さらには継続するという「やる気」に繋がってきます。
身体運動を促しやすいリズムを始めとしてメロディ、テンポ、音色などの
音楽要素を駆使して個人及び集団の目的を果たすことになります。

気分転換、リラックス、発散、やる気、楽しみ、自信、コミュニケーション・・・
相乗効果が考えられる運動と音楽のコラボ利用が専門的に始まっています

羽生選手の「音楽は不可欠」ニュース♪

2014-02-15 21:51:08 | 音楽雑記
隔世の感があります

大正時代から昭和前半生まれの高齢者が
一台のラジオや蓄音機から流れる音楽を共有してきた
『音楽の社会化』に対して、
現代は個別性の高い若者の嗜好に応えるだけの音楽が存在し、
それを簡易に入手するツールがあるという
『音楽の個人化』といえます。

昨日のネットニュースに続いて、今日は羽生選手の
練習前に聴いて緊張をほぐしていたという音楽が記されています。
「いい精神状態になるには音楽は不可欠」というコメントは
最高の緊張状態の前にリラックスできる効果を伝えています。
残念ながら紹介されている3つのグループを私は知りません。
3名~4名で編成されたロックバンドのようですが、
名前なのか、曲名なのか・・・も分からない現状です。

個別性の高い音楽嗜好は『音楽アイデンティディ』と考えられ、
音楽を通して尊敬し合える繋がりができ、自信とやる気の相乗効果に
なっているように感じます。
ただ、社会化された音楽を共有してきた高齢者のお一人おひとりの
音楽嗜好をじっくりインタビューしてみると、やはり個別性の高い
「音楽アイデンティティ」が存在しています。

一人の人生に寄り添ってきた「その人らしい音楽」に
ライブで出逢えることも音楽療法士の楽しみといえます

平野歩夢選手がソチで聴いていた「Swag in my skill」♪

2014-02-14 23:45:23 | 音楽雑記
奈良では24年振りの大雪警報が出て15cmの雪が積もり、
昭和28年の統計開始以来4番目の積雪記録になったそうです
車移動が危険なので今日の仕事は中止になりましたが、
今現在も降り続いているので安堵しているところです。

時間が出来ると便利なネットニュースがたっぷり見られます。
音楽療法に携わっている中で何かと気になるのは
一流のスポーツ選手の音楽選択や音楽嗜好です。
そんな中で、スノーボードハーフパイプで銀メダルを
獲得された平野歩夢選手がソチで聴きながら滑ったと言われている
「Swag in my skill」がYouTubeにアップされていました。

つくづく便利なネット社会になったことと感謝しながら楽しんでいます。
情報の公開と共有がネットを通じて瞬時に行われ、
その共有される音楽を自宅で聴くことができるのですから・・

同郷で以前から交流があった平野歩夢選手と兄弟への応援歌として
ソチの出発前にHilcrhyme(ヒルクライム)の活動と並行して
ソロ活動も開始したTOCさん からプレゼントされたと記されています。
 
早速目を閉じて聴いてみると強いビートにのったラップ調の曲です。
「うまいやつはくさるほどいる・・」という歌詞もリズムの中に
吸いこまれており、15歳の平野選手にとってこの曲が
「親友」でもあり「お守り」でもあるように感じました

運動と音楽の関係性については様々な研究や論評がされています。
今後も注目していきたいと思います。

お薦めの音色♪

2014-02-09 07:00:32 | 音楽療法実践
二月に入ると梅の花便りニュースが届いてきます。
私の地域でも雪降る中で盆梅展が始まりました
香りと見事な枝ぶりと色彩から、待ち遠しかった
春へのワクワク感が漂ってきます。

♪梅は咲いたか~ 桜はまだかいな~
粋な歌を口ずさむと続いて歌ってもらえる時があります。
重度の認知症の方が民謡や小唄や懐かしい歌謡曲をしっかり
歌われる姿から、介護の現場で人生に寄り添ってきた音楽を
利用して下さることを願っています。

小物楽器とはいえ、音色の効果が抜群なものがあります。
「うぐいす笛」「汽笛笛」「スカンポ笛(本物のスカンポを使用)」
「蛙ギロ」「マラカス」など・・・
特にうぐいすと汽笛の音色は一瞬に「空気」が替わります。
ポケットに入れていけるので在宅や施設の個室に使用できますので
お気軽なコミュニケーション道具としてもお薦めです

節分からひなまつりへ歌のバトンタッチ♪

2014-02-06 22:33:42 | 音楽療法実践
今年の2月は‘節分’‘立春’‘冬季オリンピック’‘バレンタインデー’と続き、
ショッピングセンターや街のあちらこちらでは梅の花からチョコレートまで・・
華やかな春の雰囲気が溢れています

3日の節分が終わってからお訪ねするセッションでは
鬼退治の♪一寸法師から3月の♪うれしいひなまつりへ
バトンタッチをしています
少し難しい人もおられますが、それぞれのメロディで
歌詞の交換をしてみると楽しい雰囲気になります。
最後まで交換して歌い終わると拍手する人がいたり、
不思議だね・・という表情の人がいたり、
よく分からないね~・・という人がいたり。
新しい刺激への挑戦を楽しみながら笑いに包まれます。

ちなみに今年初めてという単発の音楽療法では、
♪黒田節(一月)~♪一寸法師(二月)~♪うれしいひなまつり(三月)の
交換唱を行ったところ、笑顔が溢れて雰囲気が和らぎました
一年を通じて歌える季節の歌のバトンタッチが楽しみです