音楽療法のライブ日記

音楽療法士がお届けする、日々の活動記録と情報発信のブログです。

「東日本大震災の教訓とボランティア」公開フォーラム

2012-01-23 22:36:45 | 研究関連
昨年の東日本大震災発生以来、多くのボランティアの皆様が
現地で様々な活動をされています。
17年前の阪神淡路大震災に関する行事が先週行われて
いましたが、改めて支援について議論するフォーラムの
ご案内をMSWの研究をされている田中まみ様より
いただきましたので、以下ご参照ください。

公開フォーラム
~「3.11」東日本大震災の教訓とボランティア~

第1回:2012年1月29日(日)   13:30~16:00
第2回:2012年2月11日(土・祝) 13:30~16:00
場所:いずれも京都社会福祉会館4階ホール(二条城北)
参加費(資料代含む):1,000円(両日通し/1日参加も同額)
問い合わせ:(社)京都ボランティア協会
      電話075-354-8714 FAX075-354-8715
内容(第1回)
 「京都が被災したら」~ハンディのある人をどう支えるのか~
 小野浩氏・越山健治氏・竹村義樹氏
 コーディネーター 岡本民夫氏
内容(第2回)
 「3.11で見えてきた、高齢者、認知症問題を通じて、今考えること」
 佐藤和子氏・高見国生氏・蔵田力氏
 コーディネーター 岡本民夫氏

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京都ボランティア協会40周年記念行事
40周年記念 連続フォーラム開催に寄せて
~「3.11」東日本大震災の教訓とボランティア~

17年前に発生した阪神淡路大震災を契機として、多くの方々がボランティアとして
被災地に赴き救護、援助、支援などの活動に積極的に参加し、
多くの成果を収めたことは記憶に新しい。
これをきっかけに「ボランティア元年」などという言葉が登場することになりました。
しかし、2011年3月11日の東日本大震災は想定外の地震、津波に加えて
原発事故の発生により、未曽有の大惨事となり、多くの犠牲者と計りきれない
多くの被災を招来し、国難ともいうべき事態が発生しました。
このように予測できない不測の事態は、いつ、どこで、如何なる状況下で
発生するか分からないことがほとんどですから、平素からこうした考え方や
対応への実行力を常に身につけておく必要があります。
今回の連続フォーラムは、これらの激甚災害を各種専門家の視点から振り返り、
そこから何を学びとり、そこから経験し、体験したことを貴重な教訓として
活かしていく道筋を開拓し、実践知として、今後に向け、如何にして、
復旧、復興を推進し、新たなまちと生活の創造に向けて施策を具象化し、
さらには防災,減災につなげていくかを皆さんとともに考え、
実行していくかを議論したいと考えております。
みなさんの積極的な参加と議論の展開をお願いするとともに
これを契機に支援活動への実行力を涵養して頂くことを切に希望するものであります。
(社団法人 京都ボランティア協会 理事長 岡本民夫氏 記の一部抜粋)


本当に認知症なの?

2012-01-16 21:11:33 | 音楽雑記
音楽療法の実践で気持ち良さそうにリズムにのって歌いながら
見事な楽器活動をされるお姿から、認知症を患っていることを
理解できない時があります
終了後のカンファレンス時にそれを知ると伴奏者はとても驚かれます。
特に音楽回想としての視点で考察をすれば理論からも実証されていますが・・。

ただ、日常生活で本人と接していると家族は混乱することが
少なくありません。
何度も同じことを尋ねる時もあれば、一度で記憶される出来事もあります。
年末年始に日頃会っていない家族が集まると至って流暢に会話をし、
よく笑い、よく食べる姿から
「今までと変わりなく元気だね」と言うことになります

久し振りに介護保険認定調査が行われることになり、先週帰郷して同席しました。
様々な質問項目が本人に尋ねられましたが、暮らしを共にしている家族には
理解できる「答え」がありました。
「今の季節を教えてください」という質問に対して、
微笑みながら「夏ですよね」と答えました。
暖房が効いて暖かいとはいえ、服装は皆が冬服ですから
明らかに認知に支障があります。

「薬は飲んだかしら?」「目薬はさしたかしら?」
盛り付けてあるおかずがあれば「もう食べたかしら?」・・・
日常生活で何度も尋ねることはありますが、ルーティーンになっている
行いは毎日自分で出来ていますし、電話のおしゃべりも上手です。
一緒に暮らしていなければ今までとあまり変わっていないように見えます。

確実に進行していることが分かっている家族にとって
今年は今までとは異なる状況になりそうです。
これからは介護者へのメンタルヘルスにも気遣いが要ることになります。
本当に不思議な「認知の世界」です

老親と初詣

2012-01-04 18:58:12 | 音楽雑記

昨年の28日から田舎へ帰って鏡餅、お節作り、お墓参りなどの
年末恒例行事を終え、家族揃って無事に年始を迎えることが出来ました。
少し落ち着いた三日の日中に老親二人と一緒に
田舎の神社の初詣に出かけました

歩いて出かけることは無理なので、車で傍まで行きましたが、
数え年で98歳と93歳になる義父母は揃ってお参りしながら
本当に嬉しそうにしていました
義父は神社の名前の由来話や
88回目の箱根駅伝を子どもの頃にラジオで聞いていた話など、
小さな田舎では最高齢の男性になっており、
昔の出来事の生き字引の役割を果たしています。

蓄音機やラジオなどに関する話はなかなか興味深い内容です
98歳の義父が語るお父さんやお祖父さんの話になると
明治の始めあたりの時代になってきて、
タイムトンネルを潜っているようにワクワクしてきます。

アルツハイマー型認知症の義母が感情失禁気味になって
義父に八つ当たりをしても聞き流す技術を会得しています。
反論した時の増す激しさを経験しているとは言うものの感心するばかりです。
二人で笑いながら落語や歌を楽しんでいる時は
私たちもホッとできるひと時です

介護家族と親戚と介護関係者とが日々変化する現実を共有しながら、
少しでも穏やかに過ごしてもらえるように願うばかりです