音楽療法のライブ日記

音楽療法士がお届けする、日々の活動記録と情報発信のブログです。

‘梅雨入り’の音楽療法

2022-06-17 06:05:17 | 音楽療法実践
関西も梅雨入りしましたので、音楽療法の時も季節を感じてもらいます
雨、蛙、田植え、ホタル、カタツムリ、紫陽花、和傘、ビワなど。。
最新の話題や美しい写真なども共有しながら楽器の音色や歌を楽しみます。

蛙の形をしたギロがあります、背中のギザギザを細い棒でこするだけで
蛙の声のような「ゲロゲロ」という音がします。
よく出来ていて、本当に蛙のような鳴き声なのでお一人ずつお楽しみいただけます

ホタルの歌は短く、誰もがご存知なので輪唱に向いています。
ホ、ホ、ホタルこい・・・
人数によりますが、最低二つのグループに別れることが出来れば輪唱は可能です。
輪唱になると、しっかり歌唱するという意識も付随して全体で楽しめます。

カタツムリとあめふりの歌は同時歌唱が可能です。
この歌も歌詞カードなどは見なくても歌えますので、二つのグループで同時に
歌唱して、同時に終わることを共有します。同時歌唱は新鮮な感覚もあります。

雨にまつわる歌は映画音楽、ポップス、歌謡曲など思っているより多くあります。
雨に濡れても(B.Jトーマス) 雨に唄えば(ジーン・ケリー) 
レイニーウオーク(山下達郎) 有楽町で逢いましょう(フランク永井)
雨の御堂筋(欧陽菲菲) 雨の慕情(八代亜紀) 
長崎は今日も雨だった(内山田洋とクール・ファイブ) 等々(敬称略)
YouTubeでみると、雨ソング特集は数えきれないほどの曲があります 

参加されている人の好きな歌手や歌、季節のものを尋ねながら雨の季節を満喫します。
今日の季節を感じながら、楽器や歌を楽しむことは心身にも良いことですが、
何より皆様と共有する幸せで穏やかな雰囲気は生きるエネルギーが漂います。

少しずつコロナ禍前の活動に戻ってきています。
そろそろ大きなコンサートへ行きたいと思い始めている今日この頃です
 




爽やかな朝

2022-06-07 06:12:41 | ひとりごと
朝5時前から夜が明けた陽射しを感じて目が覚めます。
良いお天気の合図です

水分補給をしてからの爽やかな朝の散歩は一日の始まりに幸せを貰います。
河川敷の雑草が伸びて鬱蒼としていましたが、すっきりと刈られて
爽やかさが倍増します。
空は少し黒い雲が低く垂れこめていますが、
遠くの生駒山だけに朝日が射して輝いており、美しい景色だこと

出来るだけアスファルト舗装ではない地道を歩いて、土を踏んでいる感覚を
大切にして歩くようにしています。
殆どの田に小さな苗が植えられており、‘夏は来ぬ(明治29年)’の
二「さみだれの そそぐ山田に 早乙女が 裳裾ぬらして 玉苗植うる 夏は来ぬ」の
歌詞を口ずさみながら・・

田舎で畑を気持ちだけ手伝っていますので、散歩道沿いにある畑に目がいきます。
カボチャの黄色い花が可愛らしいこと、ジャガイモの葉は茶色くなり収穫が近いこと、
色とりどりなコスモスの花も綺麗です

少し汗ばむ程度で終える散歩は今が一番爽やかなのかもしれません。
途中で見知らぬ人とすれ違うだけなので、マスクをポケットに入れてはいるものの、
美味しい空気を身体全体にいきわたらせます。

寒さを身体いっぱいに感じながら散歩していた今冬を思い出していました。
辛い時はいつも自然に励まされ、自然に癒され、自然に語りかけていました。
感謝しながらの散歩になりました





音楽療法の実践から考える「高齢者福祉論」

2022-06-01 05:31:42 | 研究関連
今月は大学の「高齢者福祉論」の講義のご依頼をいただき、
音楽療法の実践から考える「高齢者福祉論」の準備をしています。
日本では現在65才以上が高齢者の枠に入っていますが、多くの人が違和感を
持ち始めているのでは?と私は感じています。
そんな中で学会が提言しています

2017年1月に日本老年学会と日本老年医学会が「高齢者の定義」に関して、
客観的 なデータに基づいた新たな提言しました。
そのデータは、1988~2008年における65歳以上の 人々の死亡率、受療率、
認知機能、生活機能など心身の健康に関するさまざまな数値に関して検証した結果、
現在の高齢者の医学的・生物学的年齢が10年前に比べて5~10歳若返っている
と結論付けました。
この結果を受けて「高齢者の定義」を新たに「65~74歳を准高齢者」
「75歳以上を高齢者」「90歳以上を超高齢者」
と提唱しました。

高齢者を対象にした音楽療法の実践と研究はかなり多い現状です。
音楽は7ヵ月の胎児期から人生最期の臨終期まで関わることができ、
聴覚刺激として人間の一生に関わることが分かっています。
認知症を患う高齢者の増加に伴い、音楽療法の依頼も増えており、
多様性のある音楽は個別でも集団でも、様々な方法で関わることが出来ます

若い世代には高齢者の実態が色々な意味でずっしりと圧し掛かっていると思います。
認知症を患う人が増加し、2025年には高齢者の5人に1人の割合になり、
後期高齢者の人口は4人に1人になり、高齢者の人口に関しては
2042年までは増加し続けると言われています。
世帯数においては約7割が1人暮らしか高齢夫婦のみになると予想されています。

日頃は高齢者と関わることが少なくなってきたと言われている
今回の講義対象になる大学生に、音楽療法の実践から私が感じた高齢者の
幸福感について意見交換できればと思っています。

家族形態も変わり、世代間交流が少なくなってきた現代では、それぞれの気持ちが
分かりあえる双方向的な時間が必要なのかもしれません。
今回の講義はそんな貴重な機会になりますので、音楽療法の実践例をあげながら
双方向の理解につながればと考えています。
コロナ禍の数年で世代間交流は確実に減りましたが、音楽を介して心豊かな
交流が復活することを願っています。

今の高齢者は若い人に何を伝えたいのか?何を分かってもらいたいのか?
何を希望しているのか?・・・
一方、若い世代は高齢者に何を聞きたいのか?何を希望しているのか?・・・
10年先、20年先も続く日本の超高齢化社会を共に明るい未来と捉えながら、
音楽をどのように利用できるのかも一緒に考えられる時間になれば幸いです。