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Carey Bell's Blues Harp Band - Goin' On Main Street

2011-07-19 21:50:17 | 日記
ブルース・ギタリストでありながら、今までブログでブルースのCDを
紹介したことってなかった気がする。

今日はブルースのCDを紹介する。


『Carey Bell's Blues Harp Band - Goin' On Main Street』

そのままやんけ! と突っ込みを入れたくなるようなバンド名、
もちろん、パーソネルはキャリー・ベル(ハーモニカ)、
そして息子のルーリー・ベル(ギター)が中心に編成されている。
ジャケットの裏にベースを弾いているのが「キャリー・ベル, Jr.」印刷されており、
ちょっと笑ってしまうが、こいつもキャリー・ベルの息子だろう・・・。
まあ、この際細かな詮索は意味がない。

キャリー・ベルというと「馬がいななくような」ハーモニカが有名だが、
このアルバムでは比較的オーソドックスに、ブルース・ハープを吹いている。
もともと、ロバート・ナイトホークなどと一緒にやっているわけだから、
そうとうキャリアがある人だ。いろんなスタイルをふまえて今に至るという
ところなのだろう。

ところでこのアルバムの最大の売りはもちろんルーリー・ベルの全面参加である。
一時期、アル中になりすっかりなりをひそめていたけど、最近は復活したのかしら。

いずれにしてもこのアルバムを録音している頃はアル中ではなかったのだろう。
すばらしいプレイをしているなあ…。

彼のように「指弾き(フィンガー・ピッキング)」スタイルは逆にその困難さゆえに
テクニックがクローズアップされることが多いものだが、彼の場合は、ピックを使おうが、
指で弾こうがカッコいいものはカッコいいというセンスのみで勝負しているその潔さが気持ちいい。

もう文句なしにカッコいい演奏である。センスのかたまりだと思う。
私にとってはマイ・フェイバリット・ギタリストの常時5位以内のランクイン的な人である。

先ほど、「ピックを使おうが、指で弾こうがカッコいいものはカッコいい」という
言い方をしたが、彼はさらに上を行く。

「指弾き」ならではの音、それが実にカッコいい、ということである。

まあ、私はとても合理的な人間なので、
「ピックで弾けばすむものを、わざわざ指で弾く必要なし」くらいに思っている。

だけど彼(ルーリー・ベル)の場合は指でなければならない。
それほど彼のサウンドの魅力は指弾きに依るところが多い。。
そういうシンプルだけど、必然的なところがいい。

(…)

思うに、ブルースって無駄が結構あるんだよね。

例えば、ブルースは即興演奏の技術を競っているところがあって、
それゆえ、ジャム・セッションとかギターバトルなどという催しが
そこここで行われている。

でもね、私はひねくれものである。
「えいや!!」ではじめてあわせて「わーすごい、すごい」ってやるくらいなら、
ちょっと1時間ばかり、事前に練習してアンサンブルのチェックをしたらよかろう、
と思ってしまうのだ。

12小節のブルースを知っているとか、知らないとかいう前に、初めての人とあわせるのなら
楽譜をわたすのが礼儀だろう(笑)。

彼らが勝負するのは知識の豊富さであって、センスではない。
もちろんすごいセンスのある人はいる
(俺のようにね(笑)、悔しかったらギターもって俺のライブに来い!)。

残念ながら自分はそういう曲芸的なことにはグッとこないんだよね。

どんな状況でも、自分は自分のプレイをする自信があるし、となりで
ジョン・コルトレーンが演奏していようとも、俺は俺である。
むしろ、となりにすばらしいミュージシャンがいることは喜びでこそあれ、
気がねなどする必要はさらさらなし!! 文句あっか!!

正直、自分が心がけているのは、「いかにもブルース的といわれるものを
演奏するのではなく、自分が本当によいと感じるものを演奏しよう」という
ことである。逆にブルースらしい演奏はなるべくしないようにしている(笑)。

そう、シンプルがいちばん(ってお前がいちばんひねくれとるやんけ!!)

だからあんまりブルースの話はしたくないわけだ…。
ネタ(知識)がないことがバレてしまう(笑)。


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天上の音楽

2011-07-18 15:18:54 | 日記
何度もこのブログで書いていることなのだが、私は月に一回、
仏像彫刻教室に通っている。講師は皆川閑慶先生であり、
師は大仏師(人間国宝)の松久朋琳先生の直弟子である。

すくなくともあっしはレベルは低いが、先生のレベルは最高級
である(笑)。
以前は結構厳しかったのだけど、結構生徒さんが辞めてしまった
(不思議だけど私などよりも数倍才能がある人たちばかりだった)ので
先生も私の顔をみてあきらめたのか、最近はめっきりやさしくなった。

しかし先生の刀はすごい。
その一刀は、百万の言葉をつくすよりも鋭く、的確である。そして深い。
彫刻は10日分のノミの痕を20日にみせるようなゴマカシは通用しないと
いわれる。ただし、われわれが3日かけて彫ったものを、実際に先生は
30分くらいで彫ってしまうし、当然のことながら先生のものが100倍も
1000倍もすぐれている。
なぜなら先生がそこにいたるまで、何千回、何万回のノミをあててきた
ことは明らかだからだ。
先生と我々の実力の差はもはやあまりに歴然としており、個性などと
悠長な表現の入り込む余地は微塵もない。

芸術においては個性とか、オリジナリティが尊重されるべきだと私も思うが、
それはある程度、というかかなり熟達した人の話である。
彫刻をやっていて思うが、たしかに「絶対的な形式美」というものは存在する。
それはもちろん実態のないものなのだろうけど。
そして「絶対」は常に「相対」に勝る。

私がその領域に達することは望むべくもないことである。
ただし、素直にひたむきにそして楽しみながら自分の歩みを進めてゆきたいと
思っている。

彫刻はもはや取り返しがつかないという意味で、音楽の即興演奏や
水墨画に近いと思う。

時々先生が彫っている姿をみていると、笛をふいている人を連想する。
天上の音楽、最高のインプロビゼーションだ…。

そこでは、観音様がその音を観て微笑んでいるにちがいない。


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拠点探し

2011-07-15 17:19:52 | 日記
私は鎌倉在住であるが、音楽活動の拠点はいまだ東京都内だ。

もう古くからの付き合いでやっているわけで、ライブを観に来てくれる
常連さんたちは私の終電を心配してくれたり、終電に間に合わないとなると、
朝まで飲みを付き合ってくれたり、場合によっては宿をかしていただいたり
している。

まあ仕方のないことなのだが、ライブが連続してあったりすると、
さすがに疲れる。
しかもいつまでもお客さんたちのご厚意に甘えるのも、気まずい。

というわけで本日(15日)のライブの後は私の姉(保谷市に住んでいる)の家に
お世話になることにした。
娘の莉子は小学生。明日はソフトボールの練習があるという。

私の姉はそりゃもう、こまったくらいに元気な女で、自分の娘よりも
ソフトボールに情熱を燃やしているしまつだ。
しかし、走るのは速かったが、球技が得意とはとても思えん。
だいたいバットの持ち方知っているのか、あいつは。

おそらく玉ひろいにちがいない。まるで犬みたいなやっちゃ。
さぞ娘の莉子も迷惑だろう。


いずれにしても礼儀正しい私の「一晩お世話になります」メールの返信にこうあった。

「いいよ、翌日はソフトボールがあるので、下だけでもジャージをもって
きてください。」

って、なんで俺がジャージもっていかなあかんの!!??

さては俺も練習に参加させる魂胆らしい。

こりゃまいった。マジで終電のあるところで拠点をさがさないと!!


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Randy Brecker - Into The Sun

2011-07-14 18:10:22 | 日記
今日は暑かったなあ・・・
ただ、仕込みとして水筒に氷を詰め込んで、お客さんとの打ち合わせの時
以外はずっと口に氷ほおばっていたせいか、比較的不快なおもいをせずに
いられた。

まあ、例えばこういう暑い日でも、浴衣姿の女性がいたりすると、暑いのも
いいもんだ、などと思うのだから単純なものである。

例えば、ハワイでマイタイなど飲みながら、満喫する暑さというものがあろう。
そう、暑いときは、その暑さを満喫するような音楽を聴こう。

というわけで、紹介するのはこのCD、


「Randy Brecker - Into The Sun」

ほとんどすべての曲はランディ自身による作曲、アレンジなのだが、
どれもブラジリアン、キューバン(吸盤ではない)、ラテン・アメリカンな
テーストに満ち溢れている。

今回のランディのトランペットのある意味、ニニ・ロッソ的(あくまでも個人的見解)
サウンドがこのアルバムのコンセプトとマッチしていて心地よい。

このアルバムのもうひとつの目玉は、新進気鋭のギタリスト、アダム・ロジャースの
参加である。全面でランディーをサポートしているが随所に、ジャズ、クロスオーバー、
そしてロック・テイストのギターを自由自在に弾きまくっている。
なめらかで、のびやかなラインなのだが、おそろしく速いフレーズでしかもスピード感に
溢れている。

すんげぇ野郎がいたもんだ…

ブラジルの音楽って大好きだ。
サンバ、ボサノバだけじゃなくって、すばらしいものが沢山ある。
ウエイン・ショーターしかり、パット・メセニーしかりブラジルに魅せられた人の
音楽が好きだ。

そしてそういう音楽には夏が似合う。

いよいよ夏本番、というわけで明日(15日)は高田馬場、ディグライトでライブがあります。
飛び入り参加自由というふざけたコンセプトのライブですが、雰囲気は大変よく、
飲み物、食べ物も最高です。

そして16日(土)は高円寺はJIROKICHIで「ココロー&ヘルニアンズ」が企画する
「Let the good time roll vol.1」が開催されますね。
残念ながら、あっしは呼ばれていません(出演しません)が、
遊びに行こうと思っています。あの「本名カズトBand」も出演します。

是非、お立ち寄りください。


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コイケココロー

2011-07-11 18:24:43 | 日記
先日、江古田倶楽部で「ココロー&ヘルニアンズ」のライブがあった。

まさに圧巻のライブだった…。
知り合いだから言っているのではない。
本当に凄かった。マジで凄かった。

久しぶりに興奮した。
ゆうぞうさんがあんなに喜んでいる姿見るのは本当久しぶりだし、
本名さんも興奮して途中で立ち上がって叫んでいた。

コイケココローはすごいソウル・シンガーだと思った。
歌い方も、歌声も、彼独自の個性が輝いているし、なによりもハートがある。
1曲の中であれほど気持ちをこめて歌いあげることができるシンガーはそういない。
そう、忌野清志郎をのぞいては…。

その晩、家にかえって、大切にとってあった忌野清志郎さんのコンサート(2003年)
のチケットや写真をつくづくと眺めた。
その時に彼がコンサートのお客さんに宛てたメッセージをもう一度読んだ。




「…ずっとこんな旅を続けて行くと思う。
目立たない旅を。あと50年ほど旅をしていたいもんだね。
それで少しでも世界の平和の役に立てればうれしい。
今日はきてくれて、ほんとにありがとう。

忌野清志郎
Love & Peace」

思わず泣き出しそうになった…。

「清志郎さん、大丈夫だよ。」

そんな気持ちだった…。

2009年にポッカリとあいてしまっていた
心にまた灯がともったような気がした。

心が晴れたぜ!!



後で彼と話しをして判明したんだけど、ココローの自宅は私の家から歩いて15分くらい
のご近所さんである。

たまには遊びにおいでよ!!

ココロー、今度一緒にやる約束したよな、絶対だぞ!!



東北の人たちのこと忘れんなよ、日本人!!
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