奥 山 豊 和 (おくやま とよかず)公式ブログ

培った経験と人脈を活かし、生まれ育った故郷を元気に。
対話重視、市民が主役の市政運営を取り戻します。

対話の先に、未来がある。~今期初の一般質問を終えて~

2018-03-08 22:55:29 | 日記

本日38歳になりました。

議員になってからは、3月議会一般質問期間中が誕生日となります。多くの方々からお声がけを頂き恐縮しております。


さて、昨日は2期目に入り最初の一般質問であった。

10時開会が議場内映像システムの不具合により、開会が5分遅れるというトラブルが。

質問の前には、いつもより早く議席について精神統一をすることがルーティーンになっていて、立ち合いに「待った」をかけられると、一瞬ではあるが集中力が途切れてしまう。

まぁ、5分でよかったなと、質問の途中じゃなくてよかったなと割り切っています。

パソコンが突然落ちることがあるように、それは事務ミスではないと思う。いくら気を付けてメンテナンスをしていたって、機械もご機嫌斜めになることはあるのだろう。

終了後、立て続けに議会事務局の皆さんが「すみませんでした・・・」と訪ねてきてくれた。別に怒っていませんから(笑)



今回は「一問一答形式」で行ったが、前回6月の反省から、思い切って質問を2項目に絞り込み、事前に書いた原稿も、過去にないくらい文字数を抑えて臨んだものの、最後はもう10分、せめて5分欲しかったなというのが率直な反省である。

この時間配分に関しては、その時々の流れで変わってくるものであり、経験を積むしかないのかなあと思っている。

結果論として、あそこの追及をやめて次にいけばよかったなとか、準備していた原稿のあの部分に触れたかったなとか、反省は尽きない。

弁論大会ではないのだから言いっぱなしではいけないし、政治家たるもの、これは何ですか?で終わってしまってもいけない。

限られた時間の中で、今出来うる最大のパフォーマンスを発揮するためのセンスを磨くことで、一瞬のひらめきが降りてきてくれるかどうか。

これはあくまでもテクニックの話であって、大切なのはやはり「中身」なんだと思う。


今回は、「横手市のグランドデザインが描く地域の未来について」をテーマに、今後の横手市がどうなっていくのか、その方向性を市長と語り合う時間にしたいものだなと思い質問に立たせて頂いた。

しかし・・・よく分からなかったというのが、率直な感想である。


事務方が描き、内部調整をしたグランドデザインを市長が了承する?

そこだけは、トップダウンであるべきだろう。

こういうまちにしたいという熱い想いと具体的ビジョンが先にあるべきだろう。

選挙公約である政策理念6本柱と予算編成の柱、第二次横手市総合計画の柱について、きっと言いたいことに違いはないのかもしれないが、その表現の仕方が微妙に違っていることによって、マニフェストの達成状況が分かりにくくなっているように思う。

加えて、柱と呼ばれるものが多すぎることによって、政策の柱があいまいになり、何のためかという政策の軸を失っているのが今の横手市政であるように思う。

産業育成・雇用創出が軸であった「よこて農業創生大学事業」がいつのまにか「にぎわいの創出」に組み込まれていて、今日の話を聞いている限りでは、やはり担い手の育成と農業基盤の強化が目的のようにも聞こえてくる。

築60年に迫る十文字地域局庁舎の建て替えは1日も早くやらなければならないというのは、共通認識である。

しかしながら、施設の複合化に対する概念、小学校統合により大きな空白域が生まれることから、十文字文化センターのホールと体育館機能をどうするべきかを含めたエリア全体の今後の方向性など、様々な要因に対する明確な方針を示さないために、すれ違いが起こっているのが現状であるように思う。

雄物川地域局庁舎については、耐震補強するとしていた今年度の方針をあっさりと取り下げて、敷地内に新しく建てたいという方針で押し切ろうとしている。

繰り返しになるが、庁舎の必要性は否定しない。

今後、まちづくり推進部の下8つの地域局二課体制を維持していくのか?段階的に職員数は減っていく見通しだが、地域局の人員規模は今の状態を堅持するのか?それが確定した上での庁舎新設なのか?

という問いかけに、最後まで明言をすることはしなかった。

「地域局の在り方は、今後議論しなければいけない・・・」

??? それを今言いますか。

全ては、合併特例債の期限である平成32年度までに建ててしまいたいという財政の理屈のみだということが見え隠れする。

地区交流センターを含め、地域の拠点はどうあるべきかの方針を示させずに、8分の5を施設整備しようとしている。どうやら中身は後から考えるようだ。

JR横手駅東口再開発を進める前提となる、「立地適正化計画の策定」については、平成28年9月の段階では、つくるかどうかを含め、「情報収集や研究をして議会や多方面の意見を聞いて検討していく」としていたはずなのに、「来年度建設部内に専門部署を設けて、策定に着手します」という方針が何の協議もなく決定事項となっている。

この、立地適正化計画策定を進める上で、横手市におけるコンパクト&ネットワークはどうあるべきか、地域の拠点はどうあるべきかという議論を避けて通ることはできない。

市役所として、どのようにして地域に出向いて広く合意形成を図っていくのか、その手腕に注目をしているところだ。


地元紙に掲載されたように、公共温泉民間譲渡は、もはや出口が見えなくなりつつある。

当局が、理屈に合わないことを矛盾だらけで押し切ろうとしてきたツケが、ここにきて一気に噴き出してきているように感じる。現場に責任を押し付けることなく、市民ファーストとなる着地点をしっかりと示して頂くことが責任だろう。

公共施設の持ち方に理念がないままに、ケースバイケースで「にぎわいの創出」というふわっとした目標に向かって、見境なく走り出した横手市政。

難しい案件を、議会との協議や市民への情報提供もろくにやらないままに、勝手に内部で話をまとめ、議会に対してこれで賛成してくれというやり方を徹底して行ってきている。

挙げればきりがないが、アドバルーンはたくさん上がっているんだけれども、政策と予算が意気込みとスローガンにとどまっていることによって、方針が簡単に180度変わる。理由付けが捻じ曲がり、計画が後付けになる。

「走りながら考えている」ことに、きちんと結果は残せているのだろうか?

私は、前年度比8.1%アップとなった来年度の「積極型」予算は、結果論としての積極型だと分析している。

もっと言えば、「理念なき、あれもこれも予算」である。全てはグランドデザインが示されていないから内部調整ができずに、突っ込みどころ満載になるのだ。

ハコモノをたてるだけで街は活性化しない、「にぎわい」も生まれないということは、歴史が証明している。

我々が変わらなければならない。

東京一極集中に全く歯止めがかかっていない中で、地方が自ら考え自ら行う「地方創生」にしていかなければならない。

市としてやりたい大型事業がたくさんあるだけに、軸をどこに据えて「選択と集中」を行い、覚悟を持って必要な施設をどうやって建てていくのか、一手一手の判断を誤ってはいけないのである。

「今年の秋口に示す」というグランドデザインとやらを、期待して待ちたいと思う。

市議会ホームページから、録画映像をご覧頂けます
http://www.city.yokote.lg.jp/gikai/movie000824.html


それにしても、私を含め、この日登壇した4名の議員全員が、「議会ともっと話し合いをしましょう」と呼び掛けていたのが印象的である。

私たちがいくら求めても当局側はキャッチボールを重ねようとしないから、一部すれ違いが起きている。それは、誰の利益にもならないことだけは確かである。

自分で決めたことが全て通るとでも思っているのだろうか?それに何の疑問も抱かず、一言も質問もせず、全部賛成する方の「政治姿勢」も実に分かりやすい。