ウィザードリィ・外伝 ~戦闘の監獄~(プレイステーション2)
2008年8月26日掲載
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突然のモンスターの先制攻撃! 6人パーティーのうち5人は体力半減、その上に3人は毒、1人は石化の甚大なダメージ。敵は総勢20体はいるだろうか。さあ、君ならどうやってこの状況を乗り切る?
こんな事態が頻発する「ウィザードリィ・外伝 ~戦闘の監獄~」は、ウィザードリィの原点回帰をねらって制作されたものだ。グラフィックは必要最低限で、戦闘のバランスはシビアに設定されている。この時代、売れる要素はないと言っていい。にもかかわらず、ものの見事にプレイにはまってしまう。
RPGはしばしば「ごっこ遊び」に喩えられる。子供がヒーローなどに「なりきること」にRPGとの類似性を見るのだろう。だがその喩えの真実味は、もう一歩深いところにある。
小学生の頃、公園だの駐車場だの建築資材の置いてある空き地だのに遊び仲間が集まって、冒険ごっこに夢中になった人も多いであろう。その時、想像力の向こう側で普通の町内が猛獣の潜む密林になったり、宝の隠された洞窟になったり、敵対組織の秘密基地になったものだ。
そして、仲間の悪ガキどもが無理難題を持ちかける。
「うわああ、敵に足を撃たれた! 助けてくれ!」
「宝箱に爆弾が仕掛けられてます! あと5秒で爆発します!」
さあ、君ならどうやってこの状況を乗り切る?
そこに決まった答えは無い。誰だって自由な発想力で乗り越えてきたはずだ。
「ウィザードリィ・外伝 ~戦闘の監獄~」には冒険がある。いや、想像力と発想力が支配する「冒険ごっこ」がある。プレイの一挙一動全てが、あり得ないほど命がけだ。「冒険ごっこ」なればこそ、本気の冒険があった。「ウィザードリィ」の本領はそこにあった。「戦闘の監獄」はそこを極めた。「作られた冒険」は、無い。
暗い画面の向こう側に、恐ろしい戦闘の監獄が見える。だがその監獄には無限の冒険が詰まっているという。
さあ、君ならどうやってこの状況を乗り切る?
2008年8月26日掲載
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突然のモンスターの先制攻撃! 6人パーティーのうち5人は体力半減、その上に3人は毒、1人は石化の甚大なダメージ。敵は総勢20体はいるだろうか。さあ、君ならどうやってこの状況を乗り切る?
こんな事態が頻発する「ウィザードリィ・外伝 ~戦闘の監獄~」は、ウィザードリィの原点回帰をねらって制作されたものだ。グラフィックは必要最低限で、戦闘のバランスはシビアに設定されている。この時代、売れる要素はないと言っていい。にもかかわらず、ものの見事にプレイにはまってしまう。
RPGはしばしば「ごっこ遊び」に喩えられる。子供がヒーローなどに「なりきること」にRPGとの類似性を見るのだろう。だがその喩えの真実味は、もう一歩深いところにある。
小学生の頃、公園だの駐車場だの建築資材の置いてある空き地だのに遊び仲間が集まって、冒険ごっこに夢中になった人も多いであろう。その時、想像力の向こう側で普通の町内が猛獣の潜む密林になったり、宝の隠された洞窟になったり、敵対組織の秘密基地になったものだ。
そして、仲間の悪ガキどもが無理難題を持ちかける。
「うわああ、敵に足を撃たれた! 助けてくれ!」
「宝箱に爆弾が仕掛けられてます! あと5秒で爆発します!」
さあ、君ならどうやってこの状況を乗り切る?
そこに決まった答えは無い。誰だって自由な発想力で乗り越えてきたはずだ。
「ウィザードリィ・外伝 ~戦闘の監獄~」には冒険がある。いや、想像力と発想力が支配する「冒険ごっこ」がある。プレイの一挙一動全てが、あり得ないほど命がけだ。「冒険ごっこ」なればこそ、本気の冒険があった。「ウィザードリィ」の本領はそこにあった。「戦闘の監獄」はそこを極めた。「作られた冒険」は、無い。
暗い画面の向こう側に、恐ろしい戦闘の監獄が見える。だがその監獄には無限の冒険が詰まっているという。
さあ、君ならどうやってこの状況を乗り切る?
独自要素としては、アイテムに魔法効果を付与できること、おまけシナリオ「テッドの迷宮」ではクリアまで地表に戻れないというルールがあること、くらいでしょうか。魔法名は「マハマン」など従来のものではなく英語名になっているのは残念ですが(あれを使うのは金がかかるらしいですね)。
現在「ウィザードリィ」は国産のものよりも本家の方が別ゲームにようになっていますね。迷宮のフロア一つ一つが存在感を放つような作品を望みたいところです。
その原点回帰というメッセージは、かつて好きだった『ウィザードリィ』に対しての気持ちを呼び覚まされました。残念ながら、ゲームショップで見かける事は無いのですが、見つけたら遊んでみたいと思っています。懐古厨ですが。