荻野洋一 映画等覚書ブログ

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オランダ 4-1 フランス  スウェーデン 1-2 スペイン

2008-06-15 14:19:00 | サッカー
 UEFA EURO 2008、大会7日目と8日目。
 フットボールの魅力が加速している。これほどぎゅっと詰まった国際大会は近年なかっただろう。個人的には1998年のフランスW杯を気に入っているのだが、試合のレベルは少なくともここまでは、あの時の上を行っている。

 オランダがまたやってくれた。第1戦のイタリア(3-0)に続いて、今度は4-1でフランスを粉砕。2つの伝統国に大恥をかかせることに成功した。特に、アンリのゴールで2-1と1点差に詰め寄られた直後のロッベンのドリブルシュートには鬼気迫るものがあった。ファン・ペルシーのゴールを自らの突破とクロスで演出したことに気を良くしたのだろう。フランスも、いけない男を乗らせてしまったものだ。
 そして、スナイデル。もはやこの男はいま、欧州最高のミッドフィルダーの玉座に座ろうとしているのだと、あの振り向きざまを見たときに思った。
 それと、エンヘラール。若手のくせになんだろう、この落ち着きぶりは。ユーロのピッチを自宅の居間か庭くらいにしか思っていないのか。落ち着き払った態度も、ここまでくると、どこかのネジがおかしいのでは、と皮肉の一つも言いたくなってくる。

 スペインの方は、第1戦ロシア戦よりは、ラテン的な余裕にかられてしまい、スウェーデンに苦戦。攻撃陣の多彩なひらめきには相変わらず舌を巻いたが、やはりこのチームの弱点は、尻軽な最終ラインだろう。相手のエース、イブラヒモヴィッチに「身体能力」系ゴールを喫したことで、それが如実になった。
 しかもプジョルが足裏を痛めて途中交代。この国には、他にセンターバックといえば、マルチェナ、アルビオル、フアニートの二流どころしかいない。右SBのセルヒオ・ラモスと、セントラルMFのデ・ラ・レーもCBを兼任できるが、それにしてもこんな尻軽なバックライン、今後が心配だ。