どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

お国じまんのたいこ‥静岡

2022年01月30日 | 昔話(中部)

          静岡のむかし話/静岡県むかし話研究会編/日本標準/1978年

 

 同じ宿屋に泊まった駿河、相模、伊豆の三人がお国自慢。

 駿河の人は、日本一高い富士山に、腰を下ろし駿河湾の水で足を洗うような男がいるという。

 相模の男は、琵琶湖の水をたった三口で飲み干してしまう、とてつもないでっかい牛がいるという。

 伊豆の男は、天城山に、でっかいケヤキの木があって、そのどうまわりの太さは、大の男がひとまわりするには、どうしても三日三晩は かかるという。

 駿河の男が「そんなでっかいケヤキの木を いったいなににするんだな」と。伊豆の男にたずねると、「相模の国の大牛の皮を使って 太鼓をつくる。」という。

 そんな太鼓ができても、だれがたたくかと、駿河の男が伊豆の男にたずねると、「駿河の富士に腰掛けている男に たたかせるのさね。どんなもんだ、どんなもんかねえ・・。」

 

 オチがすっきりしている自慢話です。


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