どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

きつねとかわうそ

2024年06月30日 | 絵本(昔話・日本)

    きつねとかわうそ/梶山俊夫:再話・画/福音館書店/2016年

 

 山のきつねと、かわにすむかわうそが、道でであって「ごっつおの よびあいを しねえか」となって、きつねは、かわうそいえで、やきざかなをいっぺ いっぺごちそうに。

 次の日、かわうそが、きつねのいえにいってみると、きつねは、てんじょうばっか むいて へんじもしねえし、ふりむきも しねえ。かわうそは、しかたなく うちへ かえったてや。

 次の日、きつねは、かわうそのうちで、いっぺ いっぺ ごちそうに。

 次の日、かわうそが、きつねの家に行くと、きつねは こんどは したばっか むいて へんじも ふりむきもしねえ。かわうそは、おこって、うちに、かえたってや。

 仏の顔も三度ならぬ二度。次に、かわうそは、きつねがやってくると、こんどはさかなをくわせず、川に氷がはったら、しょんべんで、あなをあけて、しっぽを つっこんでおけば ひきあげられないほど さかながとれると、はなしてやります。

 真に受けたきつねが、こおりに穴をあけ、しっぽをつっこんでいくと、川は しみしみ こおってくってや。さかなが いっぺ とれたかなと しっぽを ひきあげようとすると、なかなか、ひきあげられない。ははー、ひきあげられないほど さかなが かかったとと、ほくほくしたきつね。

 そこへ、こどもらがやってきたので、あわててにげようと、しっぽがひきあげても、こおりついていて、あげつことも、できん。

 りきんでりきんで、しっぽをひきあげると、しっぽは ねもとから ぷつんと、きれてしまった。

 

 昔話には、どうしても方言が欠かせません。共通語では、特有のリズムがでてこないのです。新潟の昔話がもとになっているようですが、岩手、青森にも同様の話があり、イソップのほか、外国にもにもみられるパターン。

 梶山さんの ぴったりの絵と方言が楽しめます。


昔話のジェンダー

2024年06月29日 | 昔話あれこれ

 昔話のパターンも様々で、ひとくくりできませんが、人間が出てくるものでは、主人公は、どうしても男性が主人公のものが多い。

 もちろん女性が活躍するものもおおく、美しく賢い少女が 敵役を手玉に取るのは爽快。ただ若いというのが曲者で、今のイメージでいえば、おばあさんを別にすれば、20代以上というのはあまり例を見ない。

 外国のものでいえば、美しいというのも、女性は美しくなければという考えが見え隠れする。日本のものでは、「むかしむかし、おじいさんとおばあさんがいました」とはじまって、それが当たり前とおもっていて、なぜ おばあさんが はじめにこないか 疑問がわく。そして働きに行くのがおじいさんで、おばあさんは川に洗濯に行くとなれば、性別役割分業が入り込む。

 ただ、もとは男性が主人公の昔話を、女性にかえた語りを聞く機会があったが、主人公が女性にかわっても違和感がないというのも面白い。昔話の成立期は、その時点の社会情勢が反映されていると思えば、ジェンダーフリーのご時世では、主人公が女性であってもおかしくない。昔話は、時代が変わっても柔軟に対応できるようになっているのかもしれない。

 いま昔話といっているものも、昔の原型がそのまま残っているかというと、昔話集として編集する過程で、方言が共通語におきかわったり、なんらかの要素がつけくわえられたりしている。最近面白いと思ったのは、絵本「エリック・カールのグリムどうわ」の「3本の金いろのひげ」。グリムでは「三本の毛のある悪魔」のタイトルが普通ですが、主人公が男から女に、髪をひげとして再話されています。女性といえば、どちらかというと、受け身な存在なのが、男女を逆転することで、いきいきとした”むすめ”になっていました。(18歳で女王になるという予言からはじまる)。


図書館土曜日の定例おはなし会 2022.4~

2024年06月29日 | お話し会

 毎週土曜日30分ほどのボランテイアを中心としたお話し会。

2024.10.26

 1 太陽と月(中国の昔話 お話)
 2 どんぐりころちゃん(あてっこ)
 3 どんぐりずもう(絵本)
 4 りすとどんぐり(紙芝居風お話)

 この時期らしくどんぐりの手遊び、お話
 くぬぎやマテバシイ、こなら など数種類のどんぐりがでてきました。

 子ども7人 大人5人
 黒人のご夫婦とお子さんの姿も。

 

2024.10.19

 1 うんちっち(絵本 ステファニーブレイク)
 2 なにを たべたか わかる?(絵本 長新太)
 3 おりょうりだいすき エプロンさん(紙芝居)

 ずっと続く暑さで、ひさしぶりの参加。「うんちっち」は、キツネに食べられたウサギ。
 「なにを たべたか わかる?」は、おさかなが とにかくダイナミックに のみこんでいきます。

 子ども5人 大人4人

2024.6.29

 1 ぽっつんぽっつんあめがふる(手遊び)
 2 金のとさかのおんどりと魔法のひきうす(お話)
 3 いもむしのパーマン(お話)
 4 あてぶし(手遊び)
 5 おとうさん(紙芝居・昔話)

 「いもむしのパーマン」は、いもむしが、おねえさん、おにいさん、お父さん、おかあさんをのみこんで おおきくなる話。みんなの合いの手がはいっていました。

 「おてぶし」は、どちらの手に かくれているかを あてる 手遊び。これも盛り上がりました。

 子ども15人 大人4人
 いつもは幼児中心ですが、今回は年長さんや小学生も。

2024.5.11

 1 口の大きなカエルの子(お話し)
 2 パンやさんにおかいもの(手遊び)
 3 からすのパンやさん(大型絵本)
 4 ワーニーはみがきができるかな(紙芝居)

 「口の大きなカエルの子」は、紙芝居とカエルの人形で。

 「からすのパンやさん」は、かこさんの絵本ですが、でてくるパンのおおさに 大盛りあがりでした。

 子ども4人 大人5人

2024.3.20

 「子ども読書の日」記念のおはなし会で、いつもより10分延長版。

 1 やせためんどり(語り)
 2 たけのこいっぽんちょうだいな(人形の手遊び)
 3 たけ(科学絵本)
 4 一本でもにんじん(ペープサート)
 5 ブレーメンのおんがくたい(エプロンシアター)
 6 けんいちとみけやののおはなし・・ふたりのあさごはん(ペープサート)
 7 たんぽぽはいそがしい(手遊び)

 子ども3人 大人3人

2024.2.24

 1 こおり(科学絵本)
 2 二ひきのかえる(語り 新美南吉)
 3 あぶくたったにえたった(紙芝居)
 4 ひなまつり(パネルシアター)
 5 いっぽんでもにんじん(ペープサート)

 昨日とは違って、あたたかい日でしたが、夕方以降は また寒さがもどってきました。

 今日はお話し会に入らせていただきました。「あぶくたったにえたった」「ひなまつり」はお馴染みの歌なので、みんなで歌うことができました。「ひなまつり」は、お母さんにも無茶ぶりしました。

 子ども5人 大人2人

2024.2.17

 1 ねむくなんか ない!(絵本 ジョナサン・アレン)
 2 まだまだまだ(絵本 五味太郎)
 3 どろねこちゃんになっちゃった(紙芝居)

 気候がアップダウンするので着るものも一苦労。この頃は、日が高くなってきました。

2023.11.4

 1 アンパンマンとカレーパーマン(紙芝居)
 2 やまでらのかんのんさま(紙芝居)
 3 おなら(絵本)
 4 とんまなおおかみとかしこいうま(紙芝居)

 「おなら」は、なぜおならがでるのか、くさい原因など科学絵本。おならの量一回100㎖、一日500㎖というのは勉強になりました。

 子ども4人 大人3人

2023.9.9

 1 ヤギとコオロギ(イタリアの昔話 語り)
 2 おなかがすいた ばったのトト(絵本)
 3 口の大きなカエルの子(指人形とペープサート)
 4 いろいろおせわになりました(参加型の絵本)

 前回から だいぶ まがあきました。暑い暑いといっているうち、朝夕の風は、いつのまにか秋。だが猛暑が続きそうです。コオロギやバッタがでてきて季節感もいっぱいでした。

 子ども3人 大人1人

2023.6.17

 1 うたってください ことりさん(絵本 五味太郎)
 2 二匹のかえる(絵本 新美南吉)
 3 アマガエルノのきしょうよほうし(紙芝居)

 梅雨の時期らしくかえるに関するもの。おはなし会には、季節感が欠かせません。

 子ども3人 大人3人

2023.4.22

 「子ども読書の日」記念のおはなし会でした。

 1 世界でいちばんきれいな声(語り)
 2 たけのこいっぽんちょうだいな(人形の手遊び)
 3 ぼくだんごむし(絵本)
 4 みっつのねがい(語り)
 5 みんなのポケット(紙芝居)
 6 いっぴきたりない(人形の手遊び)
 7 こいのぼり(パネルシアター)

 「子どもの読書の日」4月23日は、シェイクスピアとセルバンテスの命日がおなじであることから、もうけられたようですが、今回調べてみると、当時はヨーロッパ大陸とブリテン島とで異なる暦を使用していたので、実際には同じ日ではないという。

2023.3.25

 春休みおはなし会とした特別バージョン。対象を分けてのおはなし会で、小学生を対象にしたものを聞きました。このところ雨続きで昨日よりだいぶ寒い日。はじまるころは雨もやんでいました。

 1 はらぺこピエトリン(イタリアの昔話)
 2 みっつのねがい(エストニアの昔話)
 3 クルミわりのケイト(イギリスの昔話)
 4 世界でいちばんきれいな声(創作)

 小学二年生のお子さん一人。はじめもじもじしていました。語り手の四人が、その子を見て話をしたのですが、話の途中で、身振りも。

2023.3.11

 あちこちで花の息吹が 聞こえてきます。あたたかい一日でした。

 1 ちびくろさんぽ(大型絵本)
 2 団子むこ(語り)
 3 ふたりのあさごはん(ペープサート)
 4 大きな畑(手遊び)
 5 そらまめ(絵本)
 6 くわず女房(紙芝居)

 お子さん一人と大人のふたり。こじんまりでした。これはこれで いい雰囲気です。

2023.3.4

 日中はあたたかでオーバーがいらない陽気。前回までは、おはなし会が終わると、暗くなりはじめましたが、さすがに春が近く、日が暮れるのも だいぶ遅くなりました。

 1 ぞうさんうんち しょうてんがい(絵本)
 2 ウミガメものがたり(絵本)
 3 きつねのなきいろ(紙芝居)
 4 だれかなあ(なぞなぞ絵本)

 「きつねのなきいろ」は、なぞなぞ仕立てですが、ちょっと難しかったのかも。「だれかなあ」は、すぐに分かりました。

 こども 4人 大人 4人

2022.12.24

 1 雪ふる白い(クルクルBOX)
 2 こびととくつや(語り)
 3 ふしぎな部屋(仕掛絵話)
 4 クリスマスツリー(絵本)
 5 10人のサンタクロース(人形)

 こども 3人 大人 5人

 クリスマスイブで、クリスマスにつなんだもの。おはなし会の部屋は階段式の小部屋で、絵本はやや見にくいのが難点ですが、シンプルな絵でまあまあ。いろんな仕掛けを楽しめました。

2022.12.3

 このところ予定が合わず、久しぶりでした。

 1 てぶくろをかいに(紙芝居)
 2 きんいろのしか(絵本)インドの昔話
 3 まるぱん ころころ(紙芝居)

 「きんいろのしか」「まるぱん ころころ」は、昔話ですが、自分で読むのと聞くのでは印象がだいぶ違いました。

 こども 4人 おとな 4

2022.9.10

 1 おつきさまこんばんわ(絵本)
 2 ついでにペロリ(語り)
 3 つきよのかいじゅう(絵本)
 4 まどをあけたあとで(紙芝居)

 中秋の名月の日、お月さまにかかるもので。最初は一人のお子さん、次に三人姉妹。

2022.6.18

 1 ひそひそ こしょこしょ(絵本)
 2 ありがとう へんてこライオン(絵本)
 3 あさのおしたく これ だれの?(紙芝居)

 こども 6人 おとな 5

 児童書コーナーで、親子で、絵本や紙芝居を見ている方も多くいました。 

2022.6.4

 1 くさはらどん(絵本)
 2 のっぺらぼう(紙芝居)
 3 ないしょのかくれんぼ(絵本)
 4 いのちの木(絵本)

 いろんな絵本にふれているとおもっても、知らないものばかり。絵本はどれもみたことのないものばかりでした。

 こども 8人 おとな4 

2022.5.14

 1 でてこい でてこい(絵本)
 2 魔法のかさ(語り)
 3 口の大きなかえるの子(人形)

   手遊び

 4 ぽんちんぽん(絵本)

 絵本も手遊びも、こどもの掛け声で盛り上がっていました。

 こども 8人 おとな6 

2022.5.07

 1 すききらいかいじゅう(紙芝居)
 2 さびしがりやのほたる(絵本)
 3 だってだってのおばあさん(絵本)
  (なぞなぞ)
 4 あめぽつり(紙芝居)

 「あめぽつり」には、みんながしっているものが出てきて、盛り上がりました。なぞなぞはちょっと難しかったかな。

 こども 9人 おとな3 

2022.4.30

 1 だるまさん(わらべうた)
 2 ちんころりん(語り)
 3 えんどうまめのうえのおひめさま(語り)
 4 しろくまくん なにがきこえる(絵本)

 こども 4人 おとな6 

2022.4.23

 1 詩 はながさいた(まどみちお)
 2 ネズミのごてん(語り)
 3 ふくそうのそめものや(絵本)
 4 詩 からす えいぞう
 5 食わず女房(絵本)
 6 おべんとう(絵本)

 こども 7人 大人 7人

2022.4.2

 1 あめあめふれふれ ねずみくん(絵本)
 2 ツノ対アゴ(紙芝居)
 3 まめとすみとそらまめ(絵本)
 4 なぞなぞ(絵本)

 「なぞなぞ」絵本は、昔話の主人公が出てきて、子どもたちは全問正解。日頃触れているものだったようです。

 こども 4人 大人 4人


ワラひとたば・・兵庫

2024年06月28日 | 昔話(関西)

      兵庫のむかし話/兵庫県小学校国語教育連盟編/日本標準/1978年

 ひとのいいおじいさんと、ちょっとおどかしながら、福を運ぶキツネの話。

 

 寒い寒い晩のこと、トントン「こんばんわ、半兵衛さん」と、小屋の戸をたたくものがあった。「いまごろ、だれじゃい」と、半兵衛さんが戸を開けると、月の光にてらされて、なんとまあかわいいむすめがたっていた。

 話を聞くと、川の向こうの村のおっかさんが死にそうなので、薬を届けたいので、川を渡してほしいという。かわいそうに思った半兵衛さんは、むすめを背負い、冷たい川をわたった。娘は、人とはおもえんほど軽い。聞けば、むすめは、おっかさんを のまずくわずで探していて、三日も何も食べていないという。

 小屋に帰って戸を開けようとしたとき、首筋をさあっとなでられて、半兵衛は身震いした。見ると、川を渡したはずのさっきのむすめが うしろにたっていた。半兵衛は、「おのれ、人をだましくさって」と、むすめを柱にくくりつけ、あついおかゆをフーフーたべた。むすめはそれをみて、ぼろぼろ涙を流した。かわいそうになった半兵衛が、おかゆのおわんを娘の前におくと、むすめは おかゆを おいしそうにすすった。むすめは、二杯目、三杯目も、おいしげにたべた。

 いつのまにか、半兵衛がいろりのはたで、よこになって、ねてしもった。体中が冷たくなって目がさめると、柱にくくりつけたはずのむすめがおらん。「また、だましくさったか。」半兵衛は、おこって小屋の戸を開けた。すると、ゆうべのまに降り積もった雪のうえを、いっぴきのキツネが、しっぽを金色に光らせて、逃げていきよった。

 「ちくしょう、やっぱりそうじゃったんか。いまいましいやつじゃ。」半兵衛が、むすめをくくりつけとった柱を見たら、柱はひとたばのワラにかわっていた。半兵衛が腹をたて、ワラを引き抜こうとすると、チャリンと音がした。「はてな。」とみると、ワラの先に、大判小判が、キラキラ光ってぶらさがっとったんじゃと。


鳥呑みじさ・・新潟、鳥のみじい・・鹿児島、鳥好きじいさん・・福島 ほか

2024年06月27日 | 昔話(日本)

 外国の類例をみたことのない日本の昔話。

・鳥呑みじさ(かもとりごんべえ/稲田和子編/岩波少年文庫/2000年)  

 山へ焼き畑を打ちに行ったおじいさんが、くたびれて、鍬に寄りかかっていると、可愛い小鳥がきて桑の柄にとまると、「アヤチュウチュウ コヤチュウチュウ ニシキサラサラ ゴヨノサカズキ タベテモウソウ ウンピンカラリン ピピラビー」と鳴きはじめた。つぎにじいさのベロの上にとまって、同じように鳴いたので、じさは、こらえきれなくなって、ついペロリと、小鳥をのんでしまった。
 ひとしきりして、へそのあたりがむずむずして、鳥の羽根がはえていた。じさがなんの気もなしに、羽根をひっぱたら、また、「アヤチュウチュウ コヤチュウチュウ ニシキサラサラ ゴヨノサカズキ タベテモウソウ ウンピンカラリン ピピラビー」と、腹がなった。ばあさまに話すと、「こんげに珍しいことはないから、殿さまにおきかせしたらいい」と、殿さまの行列を待って、木の上から鳥の羽根をひっぱると、まことにいいへがでて、ほうびに お金をいっぱい もらい、それからは身上がよくなって、一生安気に暮らしたと。

・鳥のみじい(鳥のみじい/子どもに贈る昔ばなし13 桃もぎ兄弟/小澤昔ばなし研究所/2012年初版)

 各地の昔ばなし大学再話コースで、再話されたもの。土地言葉がうまく生かされているようですが、やはりすんなりとはいかないようです。鹿児島版「鳥のみじい」では、屁とともに「ホーホケキョ ホーホケキョ」と鳴くもの。

 ほかの「鳥のみじい」では、舌にのった小鳥をおもわず飲み込んでしまうが、ここでは、弁当を忘れたおじいさんの前で、鳥(うぐいす)がバタッとたおれたので、おじいさんが焼いて(というから焼き鳥か)食べる。

 すると屁をひろごなってきて、屁をひくと、ブッといわんで「ホーホケキョ ホーホケキョ」と鳴く。
 やがてこの鳴き声で一儲け。

 隣のじいさんが、同じことをすると、臭い屁で怒った男が、たたっちらけたという。

 「ひろごなってきて」、「たたっちらけた」は、リズムでわかるが・・・・。

・鳥好きじいさん(福島のむかし話/福島県国語教育研究会/日本標準/1977年)

 じいさまが呑み込むのはシジュウカラ。へそに出てきた羽を引っ張ると、「ツンツン カラカラ、ヒューヒューッ。」

 面白い鳴き声だからと見世物小屋につれていき、子どもらに引っぱらさせると、やっぱし、「ツンツン カラカラ、ヒューヒューッ。」と鳴く。そうしたら大人たちもやってきて羽を引っ張り、金はいらないというじいさまに、お金をいっぱい おいていきます。

 火を借りに来た隣のじいさまも、まねをしますが、子ども、大人が羽を引っ張っても、いっこうに鳴きません。面白くないと誰も金をおいていきません。

 じいさまはシジュウカラに、おまんまをあげて大事にしていたが、隣のじいさまは、ろくに食べ物をあげず、呑み込んだのでした。

・シジュウカラ(兵庫のむかし話/兵庫県小学校国語教育連盟編/日本標準/1978年)

 タイトルだけではわかりにくいが、同型の話。

 シバかりにいったおじいさんのべんとうを、シジュウカラが食べはじめたので、おいはらったおじいさん。
 おじいさんが、おべんとうにシジュウカラの”ふん”がついていたのを知らずに食べると、しばらくして、おじいさんのおなかのなかが、ぐるぐるにぎやかになって、つぎからつぎへとおならがでてきた。

 「シジュウ ドンガラ ドンカラ カアカ スッポンポン シジュウガラ ピイッピイ」と、シジュカラの鳴き声と ようにとったそうな。

 

 鳥の鳴きかたが、語る人によってさまざなリズムがあって、そのリズムに引き込まれました。しかしこの鳴き声もさまざまです。

・新潟県牧村の昔話(松浪久子 岩瀬 博 編著/和泉書院/1998年初版)では、同じ村でも語る人によって微妙に違っていました。
 「あややちょうちょう、こえやちょうちょう、こがねざらざら、こえのしょうじき、ぴぴらぴっともしょたえな」
 「あややちょうちょう、こえやちょうちょう、ほがにさらさら、こいのしょうじき、ぴぴらぴっとしったいの」
 「あややちょうちょ、こえやちょうちょ、こいのしょうじくぴぴらぴっともしょたえな」

 たまたま、この本では語り手がことなる同じ話が三つのっているので、わかりやすいのですが・・・。

・子どもに語る日本の昔話2/稲田和子 筒井悦子/こぐま社/1995年初版)
 「アヤチュウチュウ コヤチュウチュウ ニシキサラサラ ゴヨウノサカズキ モッテマイロウカ ビビラビン」


・日本昔話大成4(関 敬吾/角川書店/1978年初版)
 「綾チューチュー コヤチューチュー 錦サラサラ 五葉の松 タベテ申せば ビビラビーン」

・日本の民話11 (越後・佐渡編/未来社/1977年初版)
 「あや ちょうちょう、こや ちょうちょう、こがねさらさら ごよのよざかり キミラピー」

・日本昔話記録4(新潟県南蒲原郡昔話集/柳田國男編 岩倉市郎採録/三省堂/2006年)

 アオアオワ チヨチヨ 五葉の宝松 チンチクリン

・群馬のむかし話(群馬県昔ばなし研究会編/日本標準/1977年)
 「オチャピンチャンプー」というタイトル

 「きみのごゆわい、オチャピンオチャピンプー」

・さて さて、きょうの おはなしは・・(瀬田貞二再話/福音館書店/2017年)
 「あやちゅうちゅ こやちゅうちゅ にしきさらさら ごようのまつ こがねざらざら びびらびんちょん」
 瀬田さんの再話には、よくばりじいさんもでてきますが、その鳴き声。
 「びっきべっき、ぐうちゃぐちゃ こいしころころ、あかいべべ おおいしごろごろ、うんざりこん」

・ガイドブック日本の民話(日本民話の会・編/講談社/1991年初版)
  これだけではなくじつにいろいろです。

 「ちちんぷいぷい、ごようの御宝」福島
 「ちちんぷよぷよ、ごようのおんたから、ちゅうちゅう」長野
 「ひょうがらぶんぶん、ひょうがらぶん、びんびん、そこそこ、にっきりこ、黄金の音もぴりりや、ぱらりやぷうー」大阪
 「ちんぷんこがねや、あわやおててこ、おちちんぷんぷん」高知
 「ちんかん千代鳥、ちんかんぽん」愛媛
 「ちちんぷんぷん黄金のまんじゅは、すととんとんりゃどどんがぶーん」(熊本)

 鳥の鳴き声は、語り手の方が楽しみながらいろいろ工夫されたのでしょうか?


ティッキ・ピッキ・ブン・ブン・・ジャマイカ

2024年06月26日 | 昔話(北アメリカ)

      愛蔵版おはなしのろうそく11/東京子ども図書館/2020年

 

 アナンシにたのまれ、クワとナタをもってヤムいもをほりにいったトラどん。

 トラどんは、ほってほって、ほりつづけましたが、深く掘るほどヤムは地面深くもぐりこんでいきました。夕方の四時になって、仕事をやめる時間になっても、ただのひとつもほれていませんでした。トラどんは、腹がたって 腹がたって、とうとう我慢できなくなり、いきなりナタで顔を出しているヤムを、かたっぱしからぶった切りました。

 畑に背を向けてうちへ帰りかけると、うしろからそうぞうしい音が追いかけてくるのです。ぶったきりにしたヤムいもが、”ティッキ・ピッキ・ブン・ブン ティッキ・ピッキ・ブン・ブン、ブッフッ!”という音を出し、一本足のヤム、二本足のヤム、三本足のヤム、四本足のヤムがせいぞろいして、おいかけてきました。

 こわくなって逃げ出したトラどんは、イヌの家にとびこんで、かくしてくれるよう叫ぶと、イヌは、「ああ、いいとも、トラどん、わしのうしろにかくれてろ。そしてひとこともしゃべるんじゃないぞ」といいました。ところが、ヤムたちが、”ティッキ・ピッキ・ブン・ブン ティッキ・ピッキ・ブン・ブン、ブッフッ!”とやってくると、イヌがしらんといっても、こわくなったトラどんは、「いわんでくれよ、イヌの兄貴、ヤムの奴らには、おれのことをいわんでくれ!」と叫んでしまいます。イヌはすっかり腹をたて、走り去っていきました。

 また逃げ出したトラは、アヒルねえさんにかくしてくれるようおねがいします。アヒルねえさんは、「ああ、いいとも、トラどん。わたしのうしろにまわってなさい。でも、口をきくんじゃないよ。」といいました。ところが、ヤムたちが、”ティッキ・ピッキ・ブン・ブン ティッキ・ピッキ・ブン・ブン、ブッフッ!”とやってくると、アヒルねえさんがしらんといっても、こわくなったトラどんは、「いわんでくれ、アヒルねえさん、ヤムの奴らには、おれのことをいわんでくれ」と叫んでしまいます。アヒルねえさんはすっかり腹をたて、ヤムの前にトラをのこして、いってしまいました。

 またまた逃げ出したトラどんは、川のむこうにいるヤギどんに、かくしてくれるよういいます。ここでも、声を出さないようにいわれますが、ヤムたちがやってくると、ヤギどんがなにもいわないうちに、うしろからトラどんがさけびました。「いわんでくれ、ヤギどん、たのむ、いわんでくれ」と叫んでしまいます。

 しかし、ヤムたちが、川の橋をわたろうとすると、ヤギどんは、頭を低くかまえて、やってくるヤムたちをかたっぱしから角でつきとばしました。ヤギどんとトラどんは、こなごなになったヤムをひとつのこらずひろいあげて、トラどんの家でおいしく料理して、腹いっぱいたべました。けれども、アナンシは、ごちそうにさそいませんでした。

 あれからあと、トラは、今でも足を踏みならし追いかけてくる足音を思い出し、ビクッとすることがあります。

 

 リズムがあって、読むより聞く方が楽しそうな話。語りのテキストを選ぶ場合、読んでみてあまり魅かれなくとも、聞く側にたって選ぶことが必要なのかも。


大きな宝石を失った王さま・・チベット

2024年06月25日 | 昔話(アジア)

      チベットの昔話/アルバート・L・シェルトン 西村正身・訳/青土社/2021年

 

 <月すら見えないときに泥棒はヤクの子を盗む・・チベットのことわざ>

 むかし、大きなダイヤモンドをもっている王さまが、太陽の光にきらめいているのをみて楽しんでいた。不誠実な召使が、王さまから、疑いの目を向けられることのないように宝石を盗んでやろうと策をねった。

 王さまがいつものように宝石を外に持ち出し、離れたところにおいてみると、それはきらきら輝いていたが、そのきらめきがだんだんと弱くなっていき、ついには王さまの目の前で消えてしまった。王さまと召使がさがしまわったが、みつけることができなかった。こうして王さまは、かけがえのない宝石を失ってしまったのだ。

 召使たちが、王さまの目を欺くために氷を使っていたからである。王さまの目の前で消えたので、誰一人責任を問われることがなかった。

 

  <ところで、氷の調達は?>


ネコとネズミ・・イギリス

2024年06月24日 | 昔話(ヨーロッパ)

      愛蔵版おはなしのろうそく11/東京子ども図書館/2020年

 

 ネズミがネコにしっぽをくいちぎられ、「雌牛のところでミルクをもらってくるまではかえさない」と言われ、雌牛のところにいくと、「お百姓から干し草をもらってこい」といわれ・・。
 つぎつぎと訪れる先は、肉屋、パン屋。

 パン屋で、「うちのごはんを たべっこなし」という条件で、パンをもらい、パンを肉屋にやって、肉をお百姓にやって・・ 最後は、ネコは大事なしっぽを かえしてもらった。

 こうした話では、もっとでてくるものもあるが、この話では四回の繰り返しで、ちょうどいい繰り返し。もっと長いものもあるが、ややくどい。

 

 日本の昔話では、こうした話にあったことがないのも 不思議といえば不思議。


キュウリ10本で終了?

2024年06月23日 | 日記

 5株植えたキュウリ。ほぼ収穫が終わった感じ。1本は親ずるが風で生長点が折れてほとんど収穫ができず。そのほかも孫ずるが伸びていないので、収穫は期待薄。

 ユーチューブなどでは、一株百本、うまく世話をすると五十本とれるというが、とてもとてもそこまでいかない。もうすこし肥料のやりかたを工夫する必要がありそうだが、化学肥料はあまり使いたくないので、今後も期待薄。
 これでも今年は楽しめたほう。一株平均10本というのは、いがいと食べごたえがある。

 昨日は、かぼちゃをひとつ収穫。どんなできやら。


三キロの銀塊はだれのものか・・チベット

2024年06月22日 | 昔話(アジア)

      チベットの昔話/アルバート・L・シェルトン 西村正身・訳/青土社/2021年

 

 目の見えない年老いた木こりの世話をよくしていた孝行息子が、薪を背負って険しい山道をくだっているとき、小さな皮の袋を見つけた。中には三百グラムの銀塊が十個はいっていた。それは莫大な財産で、彼と父親が残りの生涯を安楽に暮らせるほどのものであった。

 父親に、「誰にも言わないでおこう」というと、父親は、正直でなければならないと、村長に銀塊のことを話すようにいいます。

 ある日のこと、ひとりの男が銀塊の入った袋をなくしたと、役人にいいました。すぐに見つけてやれるとおもった役人は、礼の若者に袋を持ってくるようにいいました。あまりに簡単に銀塊の入った袋が見つかりそうだと思った男は、袋には二十個入っていたのであって、若者が十個盗んだと役人に申し立てた。村長は、召使いに、父親の話を聞き、なんていったかを聞かせてくれといいました。

 さて、召使は、父親の言うことは若者とおなじでしたと報告しました。銀塊に難癖つけた男は、十個だけでなくもう十個余計に手にはいるとわくわくしていましたが、役人がいったのはこうでした。

 「この袋はあなたのものではありません。あなたのは二十個入っていたものであり、これには十個しか入っていませんから、ご自分のものは、どこかほかのところで探してください。これは年老いた父親を支える手助けとして若者に与えることにします。」

 

 正直者には、福きたるの典型でしょうか。


カエルの行司・・兵庫

2024年06月21日 | 昔話(関西)

      兵庫のむかし話/兵庫県小学校国語教育連盟編/日本標準/1978年

 

 村に火事が出て、みんな一生懸命消していたが、あほうな男は、面白がって見物するだけ。火消しにどなられたが、それでも見ているだけ。家に帰って、えろう怒鳴られたというと、それを聞いた家の人が、「ぼんやりつっとらんで、水をかけるんや」と教えた。

 二、三日して、そのあほうな男が、鍛冶屋がいっしょうけんめい火をおこしていたのを見て、「こりゃ、水や!」と桶の水をざあっとかけた。もちろん、鍛冶屋にさんざんおこられた。家の人に言うと、「そんなときはなあ、水かけたりせんと、槌でたたくんや」と教えられた。

 それからまた二、三日して、村はずれにくると、若い衆が集まって相撲をとっていた。見物衆が、火を焚いているのを見たあほうな男は、教えられたとおりに、あわてて槌でたたきまわると、またえろうおこられた。そんなときは、「行司をするもんや。」とまた教えられた。

 それからまた二、三日して道を歩いていると、道端でカエルが相撲をとっていた。「あ、そうや、そうや、こりゃ行司をせなあかん」というわけで、「はっけよい、のこった、のこった。」と、いっしょうけんめい行司をしていた。

 それを見て、村の衆が大勢集まってきて、大笑いしたそうな。

 

 散々な「あほうな男」ですが、最後のオチに救いがあります。


ぺこぺこ

2024年06月20日 | 絵本(日本)
 
 
    ぺこぺこ/作・絵:佐野洋子/講談社/2024年新装版
 
 1993年の復刻版です。
 
 子どもに せがまれ お父さんが「ぺこぺこしたやつ」の話を はじめました。「ぺこぺこ王さま」のはなしをはじめると、子どもは「ぼくが カンけりしたら、カンがぺこぺこになっただろ、ああいうやつ」といいますが、かまわず 話をすすめていきます。
 
 むかしむかし、王さまは、お妃にも、家来にも、庭のクジャクにも、かえるにも ぺこぺこ。

 ある日、お皿の魚に いただきますと ぺこぺこしてから、食べていると 突然、隣の国から「戦争をして お前の国を わしのものに するぞ」という手紙。
 
 王さまは、あわてず騒がず、魚をきれいに食べると 骨にむかって ぺこぺこ。

 遠くから、土煙をあげて、隣の国の軍隊がやってくると、<いつものように ぺこぺこたたかうのだ>と命令。
 なにしろ鉄壁のお城。隣の国の大砲の玉が とんでくると、城が ぺこりと おじぎするので どこにもあたりません。木の枝に 鉄砲の玉がとんでくると、木がぺこんと お辞儀するので、木の葉一枚落ちません。
 
 王さまのほうの大砲と鉄砲の玉も、敵の前で ぺこりと おちるので だれも 傷つきません。すっかり玉を使い切って、戦争は終了。
 
 二つの国は、食事をともにし、隣の国の王さまは、お妃に たまごぐらいのダイヤモンドのネックレスを プレゼントすると、軍隊は 歌を歌いながら かえっていきました。
 
 へんてこな話で、「ぺこぺこで 平和」 たしかにうまいぐあいに おさまりました。おまけは、お妃と王さまの カンけりです。
 
 
 
 食べられる魚が、恨めし気に、王さまをみていたり、兵隊が ぺこりと頭を下げている場面、みょうに肉感的なお妃など、どこかとぼけた感じの絵です。
 コーラが出てくるが、これはあのコーラ?

頭のいい大工・・チベット

2024年06月19日 | 昔話(アジア)

      チベットの昔話/アルバート・L・シェルトン 西村正身・訳/青土社/2021年

 

 とにかく素晴らしい作品を描く画家、もうひとりは最高の仕事をする大工がいましたが、ふたりはいがみあっていた。

 画家が大工をおとしいれようと、天国から持ち帰ったという手紙を王さまに差し出しました。その手紙は、亡くなった王さまの父からの手紙で、「寺院を立てたいが、こちらには優れた大工がいないので、そなたの町に住む最高の大工を送り届けてほしい。」とありました。大工は、厄介払いをするため画家の思いついたたくらみに違いないと、どうして天国に行くかを画家にたずねました。画家は必要な道具類を地面に積み上げた薪の上に置き、そのうえにすわったら、そのまわりにさらに薪を積み上げて火をつけ、煙にのれば天国にいけるといいました。

 大工は、自分を殺すためのたくらみに違いないと、準備のための七日間のあいだに、家から焼かれる予定の畑までトンネルを掘りました。そして火が燃え上がる瞬間にトンネルにとびこみました。

 大工は三か月間家のなかにこもり、神々が着るような服をつくらせました。そいて、三か月が過ぎると、ユリのような白い肌をして家をあとにし、王さまのところへ出かけました。そして、「寺院が完成したので、こんどは最良の画家を天国に送り届けて、寺院に絵を描いてほしい」という手紙をさしだしました。画家を送り届けるには大工を送り届けたときとおなじやりかたをするようにとありました。大工は王さまに、父上がどんなに豊かな暮らしをしているか、天国でどんなすばらしい体験をしているかを語って聞かせました。

 王さまは画家をよんで、天国へいって絵を描くようにいいました。画家は大工が真っ白な肌をし、見慣れぬ服を身にまとい、首にサンゴのネックレスをかけているのを目にし、一方自分は相も変わらず着古した服を着ているのをみて、大工はほんとうに天国へ行っていたのだと信じるようになりました。

 火が画家に燃え移り、画家が焼け死にそうだと大声で叫びましたが、太鼓やラッパ、シンバルの大きな音で、声がかき消され、画家は本当に天国へ行ってしまいました。

 

 画家は素晴らしい絵を(・・天国か? 地獄か?・・)描き続けているでしょう。


へっちゃら かあさん

2024年06月18日 | 紙芝居

   へっちゃら かあさん/脚本・絵 岡井美穂/童心社/2011年(12場面)

 お母さん、お父さんの子育て応援紙芝居かもしれません。

 

 足の擦り傷に、絆創膏を顔の形でつけてもらって、涙が止まった なっちゃんのおなかがグー。

 お母さんが何かつくりはじめて、かおが 真っ白。でも「へっちゃら へっちゃら」。

 パンケーキが へんてこになって、ふくらんで お母さんが、へっちゃら へちゃら とフライかえしで パンッ!とやると

 怒ったケーキが おばけになってフライパンから とびだしてきて なっちゃんを たべてしまいました!

 へっちゃ へっちゃら となっちゃんとお母さん パンケーキを 食べて

 最後は、チョコケーキのできあがり!

 

 「へっちゃら、へっちゃら」もそうですが、「いたいの いたいの とんでけ~」と おまじないを となえると あら不思議、痛さが ふきとびます。

 お母さんが、少々のことで あわてなければ、子どもも たくましく 育ちます。


なんでも だっこ!

2024年06月17日 | 絵本(外国)

   なんでも だっこ!/スコット・キャンベル・作 せな あいこ・訳/評論社/2016年

 

 しゃきーん!とやってきたのは むてきのだっこロボ。だっこなら おまかせ。

 おまわりさん、花に水をあげているおばあさん、出勤途上のお父さん、あかちゃん、ベンチだって、ポストだって・・。

 クマさんも カメさんも 

 ハリネズミは、どーんと ガードして

 だっこに つかれると ピザで エネルギーを補給し、燃料満タンで また 出動。

 

 つかれた だっこロボ こんどはじぶんが だっこされて いいきもち。

 

 よほどのことがないかぎり、だっこは 優しい気持ちになれます。

 ただ、ロボちゃん 仕事中の人のハグは あぶないよ!

 読んであげたら だっこをせがまれそう。

 だっこリストもあります。