どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

うんたろさん うんちどろぼうの ひみつ

2015年02月28日 | 絵本(自然)
うんたろさん うんちどろぼうの ひみつ  

       うんたろさん うんちどろぼうの ひみつ/作・山脇 恭 絵・はた こうしろう/フレーベル館/2014年初版

 

 家庭菜園でお世話になっているのが、鶏糞、牛糞堆肥。
 少し前までは、人糞も肥料になっていた時期もあり、江戸時代、人糞は商人や武士、百姓でランク付され、取引されていたようだ。

 うんちは健康なときは、臭いもしないが、調子が悪いと下痢になったりと健康のバロメータでもある。

 自分のうんちをみちしるべにしていたかばくんが、うんたろうさんのところに、迷子になったと相談にきます。

 じつは、かばくんは夜に草をたべるため陸地にあがるのですが、みちしるべのためにうんちを残します。帰ろうと思ったら、このうんちがなくなっていたのです。
 うんたろうとかばくんが、泥棒さがしに。

 子どもの興味をひきつけるうんちのことを通して、自然の仕組みも学べます。

 かばのうんちが、みちしるべだなんて知りませんでした。

 かばの赤ちゃんは、草などを消化するため、おかあさんのうんちをたべるというのもネットにのっていました。

 また、牛のうんちで巣を作る「かまどどり」という小鳥のことも。

 キリンの睡眠時間が一日をとおして数分ということにも驚かされますが、自然にはまだまだ知らないことも多そうです。
 
 ところで、かばくんのうんちをたべたのは、ふんころがしでした。

 ふんころがしは、野原や森の動物のうんちの掃除人でもありました。             


そらを あるく しろい ぞう・・インド

2015年02月27日 | 絵本(昔話・外国)
そらを あるく しろい ぞう  

   そらを あるく しろい ぞう/唯野元弘・文 ひだか のり子・絵/鈴木出版/2013年初版

 

 もとは、インドの説話集「ジャータカ」にあるといいますから、大分古いものです。
 
 切り絵があざやかで、昔話が楽しめます。

 しろくて、おおきくて、立派なぞうをもっていた王さまですが、いつも褒められるのはぞうばかり。王さまはぞうが憎く、ぞうつかいと高い山の険しい崖の上で、三本足、二本足、一本足でたたせ、しまいには、空中にうかせてみよと無理難題。
 ぞうとぞうつかいは、そのまま空をあるき、別の国で幸せに暮らすことに。

 嫉妬心を捨てて、それぞれを認め合うことをすすめていますが、凡人には難しいところです。
 幸せがするりと逃げていかないために必要なことを考えさせてくれます。               


おへそのあな

2015年02月26日 | 長谷川善史
おへそのあな  

         おへそのあな/長谷川 義史/BL出版/2006年初版

 

 おなかの赤ちゃんが、「あした生まれていくからね」とあいさつする発想がなんともいえない。

 これから生まれていくお家、親子が川の字に寝ていて、お父さん、弟は掛布団からはみ出ているのが、どこかになつかしい光景です。

 お姉ちゃんは花にみずやり、弟は牛乳パックでロボットおもちゃを用意し、お父さんは赤ちゃんの歌をつくって準備万端。

 これから生まれる赤ちゃん、幸せそうです。                    


人参と牛蒡と大根 藤田浩子ひろ子さん版、越後版

2015年02月25日 | 昔話(日本)

      人参と大根と牛蒡/かたれ やまんばー藤田浩子の語りー第一集/藤田浩子の語りを聞く会/1996年初版
      大根とごぼうとにんじん/日本の民話11 越後・佐渡編/水沢健一 浜口一夫・編/未来社/1977年第14刷


 昔話としてのっていた本があったのですが、あまり印象に残りませんでした。

 藤田さんの語りで面白いと思ったのですが、いくつかの絵本や紙芝居がでていて、中身もそれぞれのようです。
 人参、大根、牛蒡がタイトルにでてくる並びもそれぞれ、風呂のはいりかたの順番もそれぞれ違います。

 藤田さんのお話では、人参、大根、牛蒡の順。

 大根がお風呂にはいって体を洗うところ
    手えもごしごし
    足いもごしごし
    手ぬぐい のばして
    背中も ごしごし
 人参がお風呂にはいるところ
    足の先からそろっと入れて
    それから膝まで
    それから腰まで
    へそまできたら一休み

 リズミカルで、楽しい。
 
 こんなテキストだと語ってみても楽しいかなと感じさせてくれます。

 この話、やや様子がちがっているのが、越後版の「大根とごぼうとにんじん」。

 この三つはどれも真っ白い色をしていたが、ある日、山に遊びにいって、すっかり疲れ、山をおりられなくなります。

 そこに通りかかった百姓に山からおろしてくれるよう頼むが、百姓は大根だけを背負っておろし、にんじん、ごぼうは取り残されてしまう。

 取り残されたにんじんは、怒って顔が真っ赤に。ごぼうは怒ってあおむけにひっくり返っていると、お天道様に焼けて真っ黒になってしまう。

 越後版を頭におくと、ちがう話もできそうである。    


三枚のお札・・藤田浩子版

2015年02月24日 | 昔話(日本)

   三枚のお札/かたれやまんばー藤田浩子の語りー第一集/藤田浩子の語りを聞く会/1996年初版


 普通?の人たちが作ったというこの本。躍動感があって、とにかく面白い。編集した人の思いが伝わってきます。
 「どうぞあなたのお好きなように、あなたの言葉で、あなたの思いで語ってください」という藤田さんの「おわりに」の言葉は、経験にうらずけされたもので、誰もができることではないが、なぜか励まされる。

 藤田さんのお話し小道具セットにごやっかいになっていて、「かたれ やまんば」も1,2度、目をとおしていたのですが、地方語で語られているので読み通すことができずにいたものでした。
 しかし、先日ほかのところで「橋役人」という味のあるのを聞いて、あらためて読んでみました。

 この「三枚のお札」もさまざまなバージョンがあり、聞く機会が多いのですが、大分印象が違いました。

 まず、お寺の小僧と山姥のかけあい。小僧をあの手この手で、自分の家に連れ込む婆様のセリフ。
     こんぞ こんぞ おめぇ 栗っこ好きか?
     ほぉか ほぉか したらばなぁ おらのうちには 栗がこぉだにあるぞ ずねぇ鍋で煮てあるから おめぇ 食いさ来い
 栗を食べさせる婆様。
 便所を逃げ出す小僧。

 そして、小僧を追いかける山姥。ほかのバージョンより3倍はありそう。
   札をだし、でてきた砂山。山姥は「なんだこったら山 なんだこったら山」と登るが
     ズルズルズルズルズルズルズルズルズル
     なんだこったら山 なんだこったら山
     ズルズルズルズルズルズルズルズルズル
     なんだこったら山 なんだこったら山
     ズルズルズルズルズルズルズルズルズル
   さらに川を山姥がわたるが
     なんだこったら川 シャカシャカシャカ
     なんだこったら川 シャカシャカシャカ
 のんびりした和尚さんと切羽詰まった小僧のかけあい。
 和尚と山姥のリズムのあるかけあい。
   山姥がおおきくなるところ
     たかずく たかずく たかずくよー
     たかずく たかずく たかずくよー
   小さくなるところ
     ひくずく ひくずく ひくずくよー
     ひくずく ひくずく ひくずくよー

 躍動感のある場面が次々にでてきて、想像するだけで楽しい。擬音語が巧みに生かされていて、おもわず引き込まれます。語りでなければ、この楽しさは表現できません。

 じつは、この話を語ってみたのですが、自分でもびっくりするほどつかえずに話すことができました。


ほしをもったひめ・・セルビア

2015年02月23日 | 絵本(昔話・外国)
ほしをもったひめ セルビアのむかしばなし  

     ほしをもったひめ/セルビアのむかしばなし/八百板 洋子・文 小沢 さかえ・絵/福音館書店/2014年初版


 話はシンプルで 深い森に囲まれたお城の年老いた王様が、18歳になった美しいカリーナ姫に婿をむかえるため、姫のどこに星があるかを言い当てた者に、国の半分と姫を譲るとお触れを出します。しかし、あてられなかった者は、羊に変えられてしまいます。

 おおぜいの若者がやってきますが、あっという間に羊になり、城や草地は羊でいっぱいになってしまいます。

 やがて貧しい羊飼いがやってきて、姫のどこに星があるかを言い当てることになります。

 この羊飼いがとった方法が幻想的です。朝の太陽の光と、夜の月のひかり、湖に映った星屑、草のしずくで姫の衣装をつくり、姫がその衣装に着替えると・・・・。

 ここには、お妃も家来もでてきません。最小限の登場人物だけ。こんな衣装をつくれるのはお話の世界だけ。

 絵をよくみると、森のお城を長ーいするどい爪の悪魔?が見下ろしていたり、ネコがお姫さまのいる部屋のベールをつかんでいたりして、こんなところは語りでは表現できないところです。


大男の召使い・・ラオス

2015年02月22日 | 昔話(東南アジア)

     五分間で語れるお話/マーガレット・リード・マクドナルド 佐藤涼子・訳/星雲社/2009年初版


 農夫が畑を耕していると、鍬が何か硬いものにあたり、掘り起こしてみると大きなビンがでてきます。そのビンからは驚くほどの大男が現れ、「命令された仕事はなんなりとやってのけます」と話します。

 これはいいと喜んだ農夫でしたが「ご主人様がわたしに仕事を続けさせてくださらないと、ご主人さまを食べてしまわなければなりません」と言われ、次々に仕事をいいつけますが、大男はあっというまに、仕事を仕上げてしまいます。

 起きている間は大男にしてもらう仕事を考え続けることができますが、眠り込んだとたん、大男は仕事をやり尽くし、農夫を食べてしまうことに。

 農夫が考え付いた、大男が決して終わらせることのできない仕事とは?

 どんな仕事かは、最後にあるのですが、ここで話を中断し、聞き手に、このなぞなぞの答えをだしもらったという注釈がありました。

 不特定の人が対象のお話し会では難しいが、学校、保育園、幼稚園、学童クラブなどでは、先生と子どもたちとの日常的なふれあいがあり、お話を語ったあとで、その答えを考えてもらう対話型のお話もありかなと思いました。


手ぶくろを買いに

2015年02月21日 | 絵本(日本)
手ぶくろを買いに  

    手ぶくろを買いに/新美 南吉・作 黒井 健・絵/偕成社/1988年

 

 幻想的で寒い冬に読むと心が暖まる絵本です。
 白狐の住んでいる森が一面に雪におおわれ、母狐が冷たくなった子ぎつねの手に合うてぶくろを買ってやろうと思います。
 しかし、お友達の狐がある家のアヒルを盗もうとして、お百姓にみつかり、さんざ追いまくられて、命からがら逃げだしたことを思い出した母狐は足がすすみません。
 そこで、子ぎつねの片手を人間の手に変え、お店に行ったら必ず人間の手のほうを差し出して、この手にちょうどいい手ぶくろをちょうだいと言うように言い聞かせますが・・・。、 
  
 人間の母親が坊やねかしつける子守唄を聞きながら、母狐のところに跳んで帰るかえる子ぎつね。

 どきどきしながら、子ぎつねの帰りを待つ、母狐。

 まちがって、反対の手をだしてしまった子ぎつねに、やさしく手ぶくろをもたせてやる帽子屋さん。

 外は寒くても、暖かい風景が広がります。

 人間に不信感をもっている母狐と、壁をすーっと乗り越えていく子ぎつねですが・・・。


ガンは何羽?・・ラトビア

2015年02月20日 | 昔話(外国)

    五分間で語れるお話/マーガレット・リード・マクドナルド 佐藤涼子・訳/星雲社/2009年初版

 
 ガンの群れのなぞなぞ話。

 「我々が百羽もいるはずがない!
 だが、我々の数を二倍にし・・・
 それに我々の数の半分を足し・・・
 それに我々の数の四分の一を足し・・・
 それにお前さんを足すと・・・
 百羽のガンになる。
 さて・・・我々は何羽いることになるかな?」

 まるで数学の方程式記述問題の話。
 数学に悩んでいる中学生に、この話をして、答えをださせたら いがいに うけるかもしれない。

 というわけで、さっそく式をつくると
    (2x+1/2x+1/4x+1=100  答えは36)
 なるほど・・・。


おやゆびトム―・・ペロー童話

2015年02月17日 | 絵本(昔話・外国)
おやゆびトム―ペロー童話  

    おやゆびトム―ペロー童話/リディア・ポストマ ぶん・え 矢川 澄子・訳/福音館書店/1984年初版

 

 ペロー童話といいながら、文というので、作者が手をいれているようだ。

 出だしは、暮らしに困った親が子を捨てようと画策するところからはじまり、一度目はトムが小石を道するべにして助かり、二度目はパンくずを道するべにするが、鳥に食べられて森の中をさまようことに。
 出だしは「ヘンゼルとグレーテル」とそっくり。

 やがて人食い鬼のところで、過ごすことになるが、人食い鬼のおかみさんが優しい人で、食べられそうになるが、ここで一晩を過ごすことになる。
 人食い鬼がでてきて、そのかみさんがやさしいというのは「ジャックと豆のつる」そのもの。

 やがて夜中、人食い鬼にたべられそうになるが、トムが鬼の娘たちの金の冠と自分たちの帽子をすりかえると、鬼はまちがって自分の娘の首をちょんぎってしまう(これもほかの昔話にあるシチュエーション)。
 
 トムたちは、逃げ出すが、鬼は「七里靴」をはいて追いかける。
 疲れて眠り込んだ鬼の靴をぬがせ、トムがその靴をはくと、この靴は、トムの足にぴったりのおおきさにかわる。

 トムは、鬼が山賊につかまったとうそをつき、おかみさんからを身代金として金銀宝石をせしめ、夢にも思わなかったような大金持ちになって、幸せにくらすことに。

 「七里靴」は、一足で七里走るということか。

 トムの両親と七人の兄弟、鬼の両親と七人の娘がうまく対応している。
 鬼は巨大で、兄弟たちは小さいというのはジャックと豆のつると同じようだ。

 子どもを捨てるのに積極的なのが、父親というあたりが他の昔話とことなる。 

 ペロー童話集は、1690年代に出版されているので、その後の昔話で同じように思えるところは、このペロー童話集が影響していると考えるのが自然です。


どろどろ

2015年02月16日 | せなけいこ
どろどろ  

        どろどろ/作・絵:せな けいこ/ポプラ社/2006年初版

 

 言葉に興味をもちはじめた時期に、「ど」のつくものなーにと聞いて、どんな答えがかえってくるか想像したら楽しみ。

 やはりどろぼうか。でも小さい子にはむずかしいかも。

 ドレミのド。

 どろっぷのど、どらやきのど、どーなっつのど。例をいってみたら続くかも。

 どらねこ、どじょう、どんぐり。連想はしにくいですが。

 どろどろ おばけも

 どんどこ どんどこ たいこも。

 ほかの言葉遊びもできそうです。                       


なわとびしましょ

2015年02月15日 | 長谷川善史
なわとびしましょ  

        なわとびしましょ/長谷川 義史/復刊ドットコム/2014年

 

 子どもを膝の上にのせて、一緒に絵本を読んであげたら、そのぬくもりはこころのどこかにのこって、その子の宝物になります。
 忙しくても、そんな時間をもちたいもの。

 母親が4歳の子と1月歳の子をころしたというニュース。どんな事情があったかはしれませんが、こんな時間はもてたのでしょうか。

 なわとびにはいるのが、おじいちゃん、おばあさん、魚屋、うどんやさん・・・・。
 にやっと笑うのが、ろくろっくびのおくびさん、宇宙人。
 ろくろっくびがしゅるしゅるとのびていて、みんな気勢を上げている様子がたまらない絵本です。

 なわとびを見ている雲、しらんぷり、おどろき、わらい、ばんざい、やれやれと雲の表情をみているだけで楽しくなります。

 おまけに、とびかたのコツまでのっています。       


三つめのかくればしょ・・フィンランド

2015年02月14日 | 昔話(北欧)

      三つめのかくればしょ/かぎのない箱 ボウマン、ビアンコ・文 瀬田貞二・訳/岩波書店/1963年初版


 話すとなると30分くらいかかりそうな話。

 こんな長い話が、口承で伝えられてきたのか疑問がのこります。グリムも違う話を組み合わせているので、これもそうした一つかもしれません。

 前半は、何をしているかわからない若者が旅にでるところからはじまります。
 いくがいくとお城で不思議なおとしよりにあいます。
 おとしよりがお城の部屋の鍵をくれます。
 その数24。どの部屋に入ってもいいが、24番目の部屋に入るとたいへんなことになるといいます。

 豪華絢爛な部屋の描写が続きますが、このあたりは昔話にしては長すぎるところ。

 大変なことが起きるといわれていたが、絶対に開けてはならんといわれた訳ではないと、自分を納得させて、24番目の部屋をあけると、目が海のように青く、髪がおどる日の光のようにこがねにかがやき、笑顔が南の風のようにあたたかいおとめがいます。
 このあたりも描写がながい。

 乙女と結婚することになりますが、いつのまにか乙女が姿を消します。

 しかし、ふしぎなおじいさんが魔法の呪文もとなえると乙女が姿をあらわし、若者とかくれんぼをすることになります。

 若者がおじいさんのおまじないのことばで、1回目はウサギのむねのなかに、2回目は黒クマのむねのなかにかくれますが、いずれも乙女に見つけられてしまいます。3度目は乙女のむねのなかに。

 後半は、他の話にもみられるパターン。

 描写がながく、小説を読んでいる感覚。大分手がはいっているようです。


かものむすめ

2015年02月12日 | 絵本(昔話・外国)
かものむすめ  

   かものむすめ/絵:オリガ・ヤクトーヴィチ 訳:松谷 さやか/福音館書店/1994年初版

 ウクライナ版鶴の恩返しです。

 きのこがりのおじいさん、おばあさんが、足の片方がおれているカモをみつけ、家につれてかえります。
 翌日、きのこがりから家に帰ると、家の中がきれいにかたずけられ、テーブルの上には、おいしそうな焼きたてのパン、ボルシチがあります。
 次の日にもワレーニキがいっぱいで、錘には糸が巻きとってあります。
 不思議に思ったおじいさん、おばあさんが、きのこがりにいくふりをして様子をみていると・・・・。

 日本のものでは若者が登場しますが、ウクライナ版はおじいさん、おばあさん。

 日本では、鶴の織った織物が高く売れますが、ウクライナ版では、金銭がでてきません。

 さらに昔話らしいのは、むすめになったカモがなかまのところに帰っていく場面。

 カモの群れが、むすめをみて一緒にいこうとさそいますが、「あなたたちと いっしょに いきたくないわ わたしが もりで あしを くじいたとき だれも まってはくれなかった」とことわります。

 これが3回続き、3度目には仲間の群れととんでいくことになるのですが。

 農村の原風景を思わせる茅葺の家がたっていて、村の共同井戸から水を運んでいたり、民族衣装を着た様子が絵本ならではの世界です。             


ボタン

2015年02月11日 | 絵本(日本)
ボタン  

    ボタン/作・森 絵都 絵・スギヤマ カナヨ/偕成社/2013年初版

 

 ママのクローゼットに”あたし”のだいすきな箱が。
 箱の中にはボタンがいっぱい。
 洋服を手放すとき、ママがボタンだけはとっておいたもの。

 いろいろイメージをふくらませているとママが、ワンピースにたっぷりつけてくれます。
 ボタンをつけたらワンピースが大変身。

 男の子は「ボタンせいじんが あらわれた!」とからかいますが・・・。

 色あざやかで、かわった模様のボタンがせいぞろいしています。

 ママがつけてくれたボタンに 「”あたし”は、ボタンの数だけ、ママといっしょ。」と、ほこらしげな最後。

 ママと”あたし”の仲良しなさまが、ほのぼのとしています。