どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

いい夢とつまらない旅・・フランス

2025年04月05日 | 昔話(ヨーロッパ)

     空にうかんだお城/フランス民話 山口智子・訳 岩波書店 1981年

 

 オオカミが、ある晩、どっさり いいものをみつけるという夢をみて、でかけました。

 道で生ハム、ブタのあぶらみ、子ウマ、子ブタ、おヒツジをみつけ、たべようとしますが、うまくいきませんでした。

 オオカミは、朝でかけてからじぶんの身におこったことをおもいかえしていました。

 「あの生ハムは、そう塩からかったわけじゃない。あのままでじゅうぶんいけたんだ。(塩からいと食べなかった。)

 あの あぶらみは、そんなに古くもなかった。あれでけっこうくえたんだ。(古すぎると食べなかった。)

 蹄鉄屋でもないこのわしが、めウシのあしのとげなんぞにかかわりあうことはなかったんだ。(めウマの足のとげをとろうとして、後足の一撃をくらっていました。)

 あの、子ブタどもは、そうきたなくもなかったんだ。あのままとってくえばよかったんだ。(うまく逃げられていました。)

 わしはヒツジのうちの一ぴきをえらぶことはなかったんだ。どっちでもいから、うしろからがぶっとかみつけばよかったんだ。(二匹のヒツジの真ん中にはいって、おそろしい角の一突きをくらっていました)

  

 「わしはもう、むしゃくしゃして、いっそのこと、このすみやき小屋に、ちょうどすみやきでもいて、わしのしっぽを根からばっさりやってくれりゃいいとおもうくらいさ。」

 オオカミが、冗談めかしていうと、すみやきが ちゃんと しっぽを 切ってくれましたよ。

 

 反省の弁が、三かい続いて、後悔の念が伝わってきます。


小さな半分のおんどり・・フランス

2025年03月24日 | 昔話(ヨーロッパ)

     なぞとき名人のお姫さま/山口智子:編訳/福音館書店/1995年初版

 

 ふたりの息子が、ひとつのたまごをわけてもらい、ひとりは半分のたまごをやいてもらい、もうひとりは、たまごの半分を食べないで、それをあたため、うまれた小さな半分のおんどり。
 ある日、小さな半分のおんどりは、むくむく力がわいてきて、外で砂をほっていると、金貨の詰まった財布をみつけた。小さな半分のおんどりは、その財布を、じぶんの小さな主人のところへもっていこうとしたが、とおりかかった男が、それを見つけ、どんどん道をいってしまった。

 小さな半分のおんどりは、小さな主人にいわれ、財布をとりあげた男をおいかけました。

 おいかけるとちゅうで、おおかみ、きつね、河、モンスズメバチを、おしりにいれて男の家につきました。

 男が、小さな半分のおんどりを、ラバたちのところへとじこめると、おおかみが。七面鳥の小屋にほうりこむと、きつねが。かまどで焼いてしまおうとすると、河が。夫婦の間にはさんで、ぎゅうぎゅうしめつけて殺そうと思うと、モンスズメバチがでてきて、財布をとりもどすことに成功します。

 

 ヒヨコが、連れをのみこんだり、羽にいれたりする類似の話が多いので、びっくりしないのですが、よりによって、おしりにいれるとは!
 夫婦が あいだにはさんで、押しつぶそうとするのもユニークな方法!。

 

 半分のたまごからうまれた小さなおんどり。 足は?からだは?
 想像力と言われても、ちょっと どんな絵を描いたものやら。


お百姓トロメと悪魔・・フランス

2025年03月18日 | 昔話(ヨーロッパ)

     なぞとき名人のお姫さま/山口智子:編訳/福音館書店/1995年初版

 

 夫婦が出てきて、妻の方が主導権をとるのは、安心できる展開。

 

 トロメというl百姓は、みじめな境遇でした。作物がとれない年が続いた後は、動物たちがばたばたと病気でたおれ、土地の領主はいよいよがめつくなり、その上、トロメのおかみさんや子どもたちまでが病気になってしまいました。さいごの一撃は、一頭だけ残っていた馬が死んだ日の火事でした。納屋も家畜もすっかり灰になってしまい、やっと残っているのは、とり小屋と犬小屋と住まいの片隅でした。

 ある日、トロメは、自分の不幸をなげきながら森のそばにさしかかった時、思わず叫びました。
 「こんなおれを助けてくれるのは、悪魔だけだろうな!」
 そういったとたん、身の丈10㎝ほどの小さな男がトロメの肩にのっかって、ぴょんぴょんとびはねていました。トロメは、陽気ではしこい小さな悪魔とわかりました。悪魔は純金のふさのついたみどりの服を着こみ、帽子にはくじゃくの長い羽根が、一本ゆれていました。

 悪魔は、長男の魂をよこすなら、お百姓の望みをすべてかなえるといいました。はじめは躊躇していたトロメでしたが、「りっぱな百姓家、小麦やほし草のつまった大きな納屋、畑仕事むきと牧場むきの牛や馬もほしいだけおまのものだ。家じゅうも元気になるだろうよ。」といわれ、これからあじわえるしあわせを思い浮かべ、腹を決めました。そして、おんどりが夜明けのココリコをうたうちょうどそのとき、すっかりできていればという条件をつけました。

 羊皮紙の契約書にサインをすると、悪魔はよろこんで消えました。トロメが夕方まで歩きまわり、家に帰ってみると、なんと、もうかぞえきれない悪魔たちが、石や、しっくいや、古壁をこわしたり、地面をほったり、家の木組の用意をしていました。おかみさんや子どもたちも、けろりと元気になっていました。おかみさんや子どもたちは、このへんな連中はいったい何者なんだろうと、あやしんでいました。

 トロメが、悪魔との契約の話をすると、おかみさんは、ほんのしばらく考えて、「よかった。神さまは、むだにへびの足一本で女をおつくりなったんじゃないよ。あたしは、新しい家も息子もなくしたりしないからね」

 おかみさんの方法は、いかにもシンプルでした。おんどりがココリコとと なくまでに仕事をはたさなければ、悪魔にはなにも得ることができないので、とり小屋のおんどりをなんどもつっついて、声を上げさせたのでした。残った仕事は、塀に石をあといくつかのせるだけでした。

 悪魔とは、もう二度とあうことはありませんでした。いちど自分をたぶらかした人間とはまたつきあてもいいとおもいませんでしたから。


皇帝の玉座で歌をうたったオンドリ・・旧ユーゴスラビア

2025年03月04日 | 昔話(ヨーロッパ)

    三本の金の髪の毛/松岡享子・訳 隆矢なな・絵/のら書店/2013年

 タイトルが楽しそうです。

 むかし、小さな村のじいさんはオンドリ一羽、ばあさんはメンドリを一羽かっていました。ばあさんのメンドリは毎日たまごをうみました。じいさんは、ばあさんにたまごをくれといいますが、ばあさんは、オンドリにうんでもらえとつめたい応対。じいさんはオンドリにたまごをもってこないと殺してしまうと 無理な注文。

 オンドリは、「ひとつ皇帝の玉座の上で歌うことにでもするか?」と、皇帝のところへでかけます。

 途中、キツネ、オオカミと、いっしょになりますが、二匹はすぐに疲れ、ねを上げたので、オンドリは、つばさの下にかかえて、いきます。一時間ほどすると水がつまった皮ぶくろが、ついていくといいますが、皮ぶくろもすぐに疲れて、オンドリのつばさとつばさのあいだにのって、すすんでいきます。さきには、たくさんのハチがいて、羽があるのでつかれるわけがないと、みんなといきますが、やはりくたびれて、オンドリの羽の下にはいります。

 やがて、オンドリが皇帝の宮殿までいくと、「コケコッコー、皇帝陛下! お気に召すやら召さぬやら、そいつはしかとはわからぬが、このオンドリめが玉座にのぼり、歌をひとふしおきかせもうそう!」と、大声で歌います。

 オンドリが、けんかっぱやい七面鳥の群れになげこまれると、キツネの出番。アラブウマの群れにほうりこまれると、オオカミの出番。火の中にほうりこまれると皮ぶくろ。
 皇帝がお尻でオンドリをおしつぶそうとするとハチがとびだし、皇帝のお尻をところかまわずさしました。皇帝は、いまいましい虫けらどもをどこかへやってくれたら、金貨をやるといって、オンドリのからだの羽という羽にのこらず、金貨をのこらずつるさせました。

 オンドリは、意気揚々と、家へかえると、じいさんに、外とうをひろげさせ、羽の金貨をふるいおとしました。ばあさんが、金貨を二、三枚くれというと、じさんは、「とんでもない。おれがたのんだとき、たまごをくれなかったろうが。おまえのメンドリに、わしのオンドリがしたように、金貨を持ってこいといえばいいだろう。」
 ばあさんが、メンドリをつかまえようとすると、メンドリは悪い予感がして。小屋の隅にかくれました。そして、小屋で見つけた大きな鉄の包丁をもって、ひさしにあがりました。そして、小屋に入ってきたばあさんに、「ばあさん、ばあさん、外とうをひろげなよ。金貨をふらしてやるからね。」と叫びました。よくのふかいばあさんが、外套をひろげ、うえをみると、おちてきたのは重い包丁で、あっというまに死んでしまいました。


サヤエンドウじいさん・・ポーランド

2025年01月28日 | 昔話(ヨーロッパ)

   世界の民話/サヤエンドウじいさん/内田莉莎子ほか作 むらかみ ひとみ・絵/日本標準/2007年

 

 ある、村に、イェジーじいさんという、おじいさんが、孫たちと いっしょに くらしていました。ただ、おじいさんは、こまったことに、ほらをふくくせがあって、いつも、でたらめばかりいっていました。口癖は、「わしは、こんな、貧乏暮らしをしているが、いつでも大金持ちになれんだ。サヤエンドウじいさんという 魔法使いがいてな、わしの、言いつけなら、なんでもきいてくれるからさ。」

 さてある日、イェジーじいさんは、畑の番をたのまれ、ちょっと番をしただけで、あげまんじゅうと、スイカと、上等のハムがもらえると いばりました。ところが、もらったのは、小さなキャベツが三つ。そのとき、イェジーおじいさんは、サヤエンドウじいさんにたのめば いいと思い出し、サヤエンドウじいさんをよぶと、なんと、エンドウの花が、ゆらっと ゆれて、こびとのおじいさんが、とびだしてきました。サヤエンドウじいさんは、もう二度とうそをつかないなら、しあわせをさがしにいこうと、旅にでました。

 サヤエンドウじいさんは、小麦でやいたもちをもっていました。旅をするうち、やいたもちは、だんだんへって、あとふたつきりになりました。「今夜は、がまんして、朝まで のこしておこう。」と、サヤエンドウじいさんは、そう言ってねましたが、イェジーじいさんは おなかが、すいてねむれず、とうとうやいたもちをひとつ、食べてしまいました。

 よくあさ、サヤエンドウじいさんは、「ふたつあった、もちのひとつを食べてしまっただろう」と聞きましたが、イェジーじいさんは、食べないと しらを切りました。

 旅を続けているうち、イェジーじいさんは、「わしは、火の中にだって とびこむことができる。火事のときには、いつも、火をくぐって 財産を助け出してやるんだ。あつくも、何ともない。火事だって けしてやるのさ。」と、でイェジーじいさんはまかせをいいました。そのとき、村で火事がおこり、火事を消してくれるようたのまれたイェジーじいさんでしたが、このとき、サヤエンドウじいさんは「たすけてやろう。だが、その前に、本当のことを言いなさい。もちをたべなかったとか、火事をけせるとか、うそをついただろう。」といいますが、イェジーじいさんは、「もちはたべていない、火事を消せるといったおぼえもない。」と、いいはります。それでも、サヤエンドウじいさんは、おおきなじょうろで、水を火にかけました。

 その後も、イェジーじいさんは、「一日中だって、水の中にもぐれる」といって、おぼれそうになったり、「おきさきさまの、はたおりむすめの病気をなおせる」といって、首を切られそうになったりします。そのたびに、サヤエンドウじいさんは、「もちを 食べたと、正直に いうかね」といいますが、イェジーじいさんは、ほらをふいていないと 言い続けます。それでも、サヤエンドウじいさんは、イェジーじいさんをたすけました。

 やがて、サヤエンドウじいさんは、金貨をあげて、「これからは うそをついているうちは、たすけてやらない。」と、ねんをおします。

 村の近くに来ると小山のような、あばれウシが 走ってきて、赤い上着をきた孫めがけて、ツノをふりたてて、おそいかかろうとしました。イェジーじいさんが、サヤエンドウじいさんを大声でよぶと、サヤエンドウじいさんは、「もちを食べたと、正直に言うか」とききます。

 孫が大事なイェジーじいさんが、もちを食べたことを白状すると、・・・。

 

 サヤエンドウじいさんは、うそをついているのがわかっていても、イェジーじいさんを助けてあげる ふところの広いかた。

 自分のことはともかく、孫が 大事というオチに納得。イェジーじいさんは、どこかの国のえらい方と重なりますが、このかたが、嘘を認めることがあるのでしょうか。


小舟にのったロバ・・ギリシャ

2024年12月01日 | 昔話(ヨーロッパ)

    ねえねえ、きょうのおはなしは・・/大塚勇三:再話・訳/福音館書店/2024年

 

 ロバが小舟にのったのは、キツネにさそわれてからでした。小舟には、ロバのほかオオカミものっていて、オリーブの実を集めてきて、小舟につみこんでいました。

 キツネは、小舟が海のまんなかまでくると、「この先の旅で、みんながみんな、生きて帰れるかどうか わかりゃしない。だから、とにかく、これまで自分がおかした罪をちゃんと話して、神さまのおゆるしをねがっておこうよ」といいました。

 キツネは、「ニワトリを二、三羽ぬすみましたし、ちっちゃな生き物をいろいろ食いました。」、オオカミは、「俺は、ヒツジを二、三びきに、ヤギと子牛を、なんびきか、くったなあ」、ロバは、「サラダにするレタスの葉っぱを一枚、口にくわえました。その葉がおいしかったので、すっかり食べてしまいましたっけ」と話しました。するとキツネもオオカミも、「レタスにオリーブ油も素もかけないで食べるなんて、食事とは言えない。きみが、そんな、とんでもないことをしたんじゃ、おれたちはみんな、この旅で、おぼれ死んでしまう。そう、きみの罪は、ほんとに大きいから、おれたち、きみを食っちまわなけりゃならないな!」と、いいだしました。
 どんなことであれ、ロバを食おうとして小舟にさそったのでした。

 しかし、ロバは、「お父さんがなくなるとき、ぼくの後ろ足の、ひづめのところに、なにか書いておいたんですよ。だからオオカミさん、それを読んでくださいな。そうすれば、お父さんが、何を書いたかが、ぼくにはわかる。そしたら、そのあと、ぼくを食ってくださいよ」といって、後ろ足をあげました。

 オオカミが、書いてあることを読もうとして、首をのばしたとたん・・・。


シラミの皮のスリッパ・・ロシア

2024年11月23日 | 昔話(ヨーロッパ)

    ねえねえ、きょうのおはなしは・・/大塚勇三:再話・訳/福音館書店/2024年

 

 王さまにひとりナスターシャというお姫さまがいました。ある日のこと、おつきの人がお姫さまの髪の毛をとかしていると、シラミが見つかりました。そのシラミをめヒツジのせなかにのせると、しらみはめヒツジのおおきさに、おヒツジのせなかにのせると、これはこれは、おヒツジぐらいの大きさになりました。王さまは、シラミの皮をなめさせ、その革で名スターシャのスリッパを作らせました。それからあらゆる国々につかいを出して、スリッパがなんの皮でできているか、それをあてたものに娘をよめにやろうと知らせました。

 だれもシラミの皮とこたえられませんでしたが、いいあてた者がいました。悪魔です。約束をやぶるわけにもいかないので、結婚の日取りをきめましたが、王さまは、娘をおすヤギのせなかにうまくかくして、にげさせようときめました。それから、おおきなテーブルをすえて、そのそばに、火かき棒をおくと、その棒に,花嫁のきものをかぶせておきました。

 さて、悪魔が行列をつくってやってくると、そこへヤギが1ぴきやってきました。行列の先頭が聞きました。

  ヤギどん ヤギどん
  かくれさしょって えさしょって
  ちょびひげ ゆらゆら させてるな
  ナスターシャひめさんは
  うちにいるかい?

 するとヤギが返事します。

  いるとも いるとも うちにいる
  みっつのかまどで やいて
  ハンカチ 三枚 ぬいながら
  いまか いまかと おまちかね

 行列の二台目、悪魔もおなじことをきくと、ヤギのこたえは、同じ返事でした。行列がすっかりとおりすぎると、ヤギは、いっさんに にげていきました。

 悪魔が宮殿につくと、ナスターシャはテーブルのむこうにすわっているようでしたが、なんの返事もありません。悪魔が、よこっつらをはりとばすと、ガラ ガラ ガシャーン! 火かき棒がたおれました。悪魔がわめきながら、花嫁をさがしましたが、宮殿のどこにもいません。「さては、あのヤギのせなかにかくれてたな」と、思いつきヤギを おっかけました。

 一方、お姫さまはヤギにのってにげながら聞きました。「ヤギさん ヤギさん しめった地面に、耳をつけて、聞いておくれ。悪魔がおっかけてこないかしら?」
 「きますよ、きますよ」とヤギがこたえると、お姫さまは、櫛をひとつ、うしろになげていいました。「櫛よ、通りぬけられない森になれ」。悪魔のおともたちはもっていた斧やのこぎりで道をつけ、またヤギをおいかけました。

 おいつかれそうになったお姫さまは、火うち石をうしろになげていいました。「火うち石よ、乗り越えられないような山になれ」。

 また、おいつかれそうになったお姫さまは、こんどは、火をつける道具をうしろになげていいました。「火うち道具よ、おそろしい火の燃える流れになれ、悪魔がぜったいに渡れない流れになれ!」。

 どうしても、火の流れを渡れない悪魔が、「ナスターシャ、ハンカチをこっちになげてよこして、わたしに流れをわたらしておくれ、おまえを、およめにするのはあきらめたよ」というと、ナスターシャはハンカチを向こうまで投げて、悪魔を流れの真ん中まで、ひっぱりよせると、そこで手をはなしました。すると悪魔は、流れに落っこちて死んでしまいました。

 

 いまシラミはほとんどみられませんから、子どものイメージはわかないかもしれません。シラミが大きくなるというびっくりするはじまりから、日本の「三枚のお札」風に展開します。歌も楽しそうです。


ようきな大工・・リトアニア

2024年11月17日 | 昔話(ヨーロッパ)

 ねえねえ、きょうのおはなしは・・/大塚勇三:再話・訳/福音館書店/2024年

 

 大工道具をせなかに、手にはバイオリンをもった大工が、カミナリとオニと、一緒に一軒の小屋をたてました。(こうした組み合わせは昔話ならでは!)。

 小屋のそばに畑をつくり、ダイコンの種をまきました。ところが困ったことに、一人の魔女がやたらとダイコン畑をあらしにやってくるのです。
 かわりばんこに見張りすることにし、はじめにオニが見張りをつづけました。夜更けに魔女が鉄のそりでのりこんできました。魔女が、「ガラガラ ゴロゴロー! ほをかけた てつぞりで てつぼうさまが おでましだ!」と言いながら、鉄の棒でやたらめたらとオニを殴りつけたので、オニはキイキイひめいをあげ一目散に逃げかえりました。

 次の晩は、カミナリが見張りにいきましたが、これもやっぱりオニとおんなじめにあって、魔女の鉄棒で、血の出るほどぶたれました。

 さて三番目に大工が見張りに行きました。真夜中になると、「ガラガラ ゴロゴロー! ほをかけた てつぞりで てつぼうさまが おでましだ!」だと、怒鳴り声が聞こえてきました。しかし大工が、ねむけざましにバイオリンをひきならしていたので、その音に聞きほれた魔女が、「わしにも、ちょっと ひかせておくれ」と、頼みました。大工がバイオリンをかしてやりましたが、魔女はまるっきり音がだせませんでした。

 大工は、「そりゃ 指のせいだね。あんたの指は、ごつくて ぶさいくだね!」といい、切り株の割れ目に鉄のくさびを挟んでから、魔女の指を割れ目に入れるよういいました。魔女が割れ目に爪をつっこんだとたん、大工が鉄のくさびを抜いたので、魔女の爪は、ガチンと、はさまれてしまいました。それから魔女の鉄棒をとりあげ、その鉄棒で魔女をさんざんたたきました。魔女はあらん限りの力を絞って、逃げて行ってしまいました。

 魔女は追い払いましたが、大工とカミナリ、オニが いっしょにすんでいるのが、具合悪くなってきました。カミナリはしょっちゅうゴロゴロやるので、夜はおちおち眠れません。そこでオニの提案で、おどかっしこして、ほかのやつらをちぢみあがらせたやつが、ここにのこって、小屋の主人ななることに。

 オニは、すさまじいさけび声をあげ、地獄のようなさわぎをおこしましたが、大工もカミナリも、じっとこらえて、ちっともこわがりませんでした。

 カミナリが、天がくずれておっこちてくるようなおそろしい音をたてると、オニはおったまげて、煙突からとびだすと、それっきり帰ってきませんでした。

 そのつぎに、大工が、「ガラガラ ゴロゴロー! ほをかけた てつぞりで てつぼうさまが おでましだ!」と魔女のまねをすると、カミナリは、あの魔女がやってきたのだと思い込み、きもをつぶして、あろをもみずに、にげていってしまいました。

 こうして、ようきな大工が、魔女や、カミナリ、オニと手をきって、小屋で楽しくくらしましたさ。

 

 この三人組、結局いっしょになれませんでしたね。


大きな赤いネコ・・スコットランド

2024年11月14日 | 昔話(ヨーロッパ)

   明かりが消えたそのあとで 20の怖いお話/マーガレット・リード・マクドナルド著 佐藤涼子・訳/編書房/2004年

 

 ハローウィーンの夜、行い正しい人々は我が家にとどまるか、教会に祈りに出かけた。だがムラド・マックターガタという漁師は、一年中漁に出かけた。その夜、暗く空は荒れ、稲妻がひらめき雷がとどろいた。けれどマックターガドは網の手入れに余念がなかった。

 ふいに戸口から緑の目の大きな赤いネコがはいってきた。ネコはにやりと笑い、鋭く白い歯をむきだし、シャーッとうなった。そして、大きな赤いネコは座ってムラドをじっとみた。

 するとこんどは、赤い目が燃えている大きな黒いネコがはいってきた。ネコはにやりと笑い、鋭く白い歯をむきだし、シャーッとうなった。そして、大きな黒いネコは座ってムラドをじっとみた。

 ふたたび大きな黒いネコ。四匹目、五匹目・・・。しまいには12匹の大きな黒いネコが小屋の中に座り込んで、赤く燃える目でムラドをじっとみた。

 やがて、大きな赤いネコがたちあがりこう言った。「さあ、わが友よ! この素晴らしき嵐の夜に黙って座り込んでいいものか? 葬送の歌を歌おうではないか」
 そしてネコたちは悲しげな声を長く引いてふるわせた。歌い終えると大きな赤いネコがムラドに向かって言った。「さあ、ムラド! すぐに支払えるかな? われらが今夜おまえのために歌った素晴らしき葬送の歌に?」

 ムラドがまだ死んでもいないのに払えないというと、ネコたちはムラドを食べようとする。ムラドがドアの向こうに目をやると、ネコたちの頭越しに地主のヒツジが目についた。「それ、あれがおまえたちへの支払いだ!」とヒツジを指さすと、ネコはヒツジにとびかかり、あっというまにもどってきた。雨にうたれた丘の上に残ったものは、きれいになめつくされた骨の山。

 また同じことが繰り返され、地主の雌牛を、「おまえたちへの支払いだ!」というと、ネコたちは、雌牛にとびかかった。雨にうたれた丘の上に残ったものは、きれいになめつくされた骨の山。

 三度目に、ムラドは、地主のグレーハウンド犬が支払いだというと、ネコたちは犬をおいかけはじめた。ムラドは助けを求め村へと走った。ところがグレーハウンド犬に追いつけなかったネコがもどってきたので、ムラドは、必死に高い木によじのぼりてっぺんにすがりついた。

 黒いネコが一匹、また一匹 木に登ってくると、ムラドは短刀を引きぬき大きな黒いネコにつきさした。これをみて赤いネコが、ムラドごと木を引き倒そうと、木の根のまわりをかきだしはじめた。それからネコたちは鋭い歯でかじりはじめた。木のてっぺんでムラダが大声で叫んだ。「助けてくれ!」。

 教会でミサ中の司祭が声に気がつくが、補佐役が もういちど助けを求める声をまとうというので、司祭はミサを続けた。二回目の助けの声がきこえると、司祭は聖水のはいった瓶を持ってきて、ネコたちに振りかけた。

 ギャーッ! ギャーッ! ギャーッ!
 ネコたちはみんなからだをびくつかせ地面に倒れた。大きな赤いネコは恐ろしい声をあげ空中に飛びあがり姿を消した。赤いネコは悪魔そのもので、黒いネコは悪魔の手下たちがネコの皮をかぶっていたのだ。

 その後、ムラドはハローウインの夜には二度と漁にでかけなかった。我が家ににとどまるか教会に祈りに出かけた。行い正しいスコットランドの人々がそうするように。

 

 もとの話に参加型の要素を取り入れて、この話にしたとありました。


ふしぎなお客・・イギリス

2024年11月06日 | 昔話(ヨーロッパ)

     イギリスとアイルランドの昔話石井桃子・編訳福音館文庫2002年

 

 ある夜、女が一人すわって糸つむぎ。つむいでた つむいでた。客がほしいとつむいでた。

 そこへ 大きな 足がふたつ。

 そこへ ほそぅい すね二本やってきて 足にのっかた。

 そこへ、ふとぅい 膝ふたつ やってきて すねに のっかった。

 それから 腿 胴 肩 腕 手 首 おっきい頭。

 ばらばらの 体が 家に入ってきて、

 女が、「なぜおまえは ここにきたんだね?」と たずねると

 「おまえを とって食いに!」

 

 スリラー風に つぎから つぎへと 体の 部分!が やってきて? 聞いている人の興味をかきたてます。昔話では繰り返しが特徴ですが、さすがに 同じパターンが 十回も続くのは?。

 石井訳をさらにながめにしたのが、「夜中にやってきたお客」(明かりが消えたそのあとで 20の怖いお話 マーガレット・リード・マクドナルド著 佐藤涼子・訳)。

 「夜中にやってきたお客」では、「戸を叩く」「お入り」「ギィーッ・・」「なんてこったね」「大きな大きな足が冷たい床の上にたっているなんて」という」フレーズが続いています。


どのようにしてグルジア人は土地を得たか・・グルジア

2024年08月06日 | 昔話(ヨーロッパ)

   五分間で語れるお話/もっときかせて!短いお話48編/マーガレット・リード・マクドナルド・著 佐藤涼子・訳/編書房/2009年

 

 この世を創ると、神さまは、すべての人々に土地を分け与えました。ブルガリア人がやってきて、トルコ人もやってきました。

 さて、グルジア人はあちらこちらぶらついていましたが、何ともうつくしい土地にやってきました。みんなはイチジクの木の下に腰を下ろし、果物を積み、パンを取り出し、ワインのビンをあけ、大宴会を開きました。みんなは乾杯を唱え、ワインを飲みました。とにかく飲みすぎて、葉の茂った木の下でぐっすり寝込んでしまいました。目を覚ますと、あたりはくらくなっていました。

 「やや、なんと、今日は神さまのところへ土地をもらいに行く日じゃないか? それいそげ!」

 神さまは、仕事を終えてひきあげるところでしたが、グルジア人は楽しく暮らすにはどうしたらいいかを知っていましたから、遅れてきたのをとがめませんでした。グルジア人が、神さまのために乾杯していて、その間に、時間がたってしまったというと、神さまはよろこんで、神さまをやめてときのためにとっておいた特別の土地をグルジア人に与え、自分は空の上にいってすむことにしました。

 そこでグルジア人は、神さまの土地をもらい、今に至るまでそこにすんでいるのです。

 

 グルジアは、神に愛されている美しい国ということでしょうか。お国自慢?


ヒルトン屋敷のブラウニー・・イギリス

2024年07月10日 | 昔話(ヨーロッパ)

   かじ屋と妖精たち/イギリスの昔話/脇明子・編訳/岩波少年文庫/2020年

 

 ヒルトン屋敷に住みついているブラウニーは、いたずら好き。塩壺に砂糖を入れるやら、ビールのコショウを入れるやら、椅子はなげたおし、テーブルはひっくりかえすやら、まったくなにをしでかすか見当がつかない。

 ところが召使いたちが、ボールにクリームを入れとくか、パンにハチミツを塗っとくかすれば、皿洗いを全部やって、台所をきれいに片づけといてくれた。

ところがある晩、召使たちが夜更かししておったら、なんとブラウニーが 焼きぐしを回す鎖につかまって、ぶらんぶらんやりながら、こんな歌をうたっていた。

 悲しや、悲しや、どんぐりは
 さっぱり木から、落ちてこん
 そのどんぐりが、芽を出して
 それが大きな木になって
 それで作ったゆりかごで
 ゆ-らりゆらりと、赤んぼが
 育って大人になったらば
 おいらを放してくれように
 悲しや、それは、いつの日か

 みんなは、そのブラウニーのことをかわいそうに思って、近所にいたたニワトリ飼いのばあさんに、どうすればそいつを放してやれるかのと、たずねてみた。ばあさんの話によれば、仕事をしたのに対して、食べ物や飲み物なんかでなく、もっと長持するお礼をもらったら、すぐにいってしまうのだそうだ。そこで、みんなは、緑色の布で、フードのついたマントを作り、それを暖炉のそばにおいて、かげからこっそりようすを見ていた。するとブラウニーがやってきて、フードつきのマントをみると、さっそくそれを着こみ、片足で立って、ぴょんぴょん跳ねまわりながら、歌をうたった。

 マントを、もーらった
 フードも、もーらった
 これでおしまい おいらの仕事
 ヒルトン屋敷に、おさらばさ

 そして、それっきりいなくなり、二度とその姿をみることはなかったということだ。

 ところで、ブラウニーって?

 小さくておかしなやつで、半分人間、半分コブリンのようで、もじゃもじゃと毛深くて、とがった耳。宝を埋めて、それを守りたいなら、埋めたところに殺したばかりの子ヤギか子羊の血を、ちょっぴりまいとくといい。宝とそのからだをまるごと埋めると、ブラウニーが 近づくものを脅かして、あんたの宝をまもってくれる。

 

 日本の貧乏神どうよう、外国にも屋敷に住みついている存在があるという話。いなくなったあとも気になります。グリムの「こびとのくつ屋」も、服やくつを手に入れると、いなくなる存在です。


ネコとネズミ・・イギリス

2024年06月24日 | 昔話(ヨーロッパ)

      愛蔵版おはなしのろうそく11/東京子ども図書館/2020年

 

 ネズミがネコにしっぽをくいちぎられ、「雌牛のところでミルクをもらってくるまではかえさない」と言われ、雌牛のところにいくと、「お百姓から干し草をもらってこい」といわれ・・。
 つぎつぎと訪れる先は、肉屋、パン屋。

 パン屋で、「うちのごはんを たべっこなし」という条件で、パンをもらい、パンを肉屋にやって、肉をお百姓にやって・・ 最後は、ネコは大事なしっぽを かえしてもらった。

 こうした話では、もっとでてくるものもあるが、この話では四回の繰り返しで、ちょうどいい繰り返し。もっと長いものもあるが、ややくどい。

 

 日本の昔話では、こうした話にあったことがないのも 不思議といえば不思議。


スイショウの国の妖精・・ギリシャ

2024年06月03日 | 昔話(ヨーロッパ)

     子どもに聞かせる世界の民話/矢崎源九郎編/実業之日本社/1964年

 今年(2024年)は、ギリシャと国交が開始されてから125年。そういえばギリシャといえば神話のイメージがおおきく、あまり昔話を読んだ記憶がないことにきがつきました。この話は典型的な昔話でしょうか。

 

 王さまが亡くなるとき遺言を残しました。王さまには三人の王女と三人の王子がいましたが、三人の王女が三人とも結婚してから、王子が結婚することでした。ただ三番目の王子には、小箱にしまっておいた妖精と結婚するように言い残しました。

 さて、王さまが亡くなってまもなく、ライオンがやってきて一番上の王女に結婚を申し込みました。人間だったら五年はかかるという遠いところへ、妹を、お嫁に行かせるわけにはいかないと、年上のふたりの王子はかくそうとしましたが、三番目の王子は、「妹をライオンにあわせてみなくては、いけませんよ」と、一番上の王女の手をとって、ライオンのところへ、つれていきました。ふしぎなことに、王女はライオンが気にいりました。

 つぎの日、トラがやってきて二番の王女に結婚を申し込みました。人間だったら十年はかかるという遠いところへ、妹を、お嫁に行かせるわけにはいかないと、年上のふたりの王子はかくそうとしましたが、三番目の王子は、「妹をトラにあわせてみましょう」と、二番目の王女を、トラのところへ、つれていきました。トラと王女は、すっかり気があいました。

 あくる日、三番目の王女は、おなじようなやりとりで、人間だったら十五年かかるという、ワシのところへいきました。

 王女が三人ともおよめにいったので、一番上の王子、二番目の王子も結婚しました。三番目の王子が、王さまの遺言にあった小箱のふたをあけると、妖精が「ダイリセキの山をこえて、スイショウの牧場で、まっています」と、うたって見えなくなってしまいました。

 王子が五年歩きつづけてライオンの家につき、王子が戸をたたくと、一番上の王女が出てきて、王子を ほうきにかえてしまいます。ライオンのおくさんになった王女はしあわせにくらしていました。王女が、帰ってきたライオンに、「一番上のにいさんが、ここへきたらどうしますか」と、たずねると、ライオンは「ずたずたに、ひきさいてやる」と、こたえました。「じゃ、二番目のにいさんがきたら」「こまぎれにして、くっちゃうさ」「三番目の兄さんがきたらどうなさいますか」ときくと、「あのにいさんなら、大好きだ。丁寧に迎えてやるよ」とライオンは、こたえます。このこたえをきいた王女が戸口にたてかけておいた、ほうきをポンとたたくと、ほうきは王子になりました。ライオンは両手をひろげて王子をむかえ、心から喜んで、もてなしました。王子は、「ダイリセキの山をこえた、スイショウの牧場」の場所をたずねると、ライオンも、けものたちも誰も知りませんでした。

 王子がライオンの家を出て、五年の間歩きつづけ、トラの家につくと、王女は、王子を紙屑箱にかえ、トラが危害をくわえないことを確認してから、また王子にもどします。ここでも、王子は、「ダイリセキの山をこえた、スイショウの牧場」の場所をたずねますが、トラも、動物たちも誰も知りませんでした。

 さらに五年歩きつづけ、ワシの知り合いのタカばあさんといっしょに、「ダイリセキの山をこえて、スイショウの牧場」につきました。そこにはとくべつうつくしい妖精が、ひとりまっていました。ここでようやく、王子は妖精と結婚することができました。


はちみちの好きなキツネ・・ウクライナ

2024年05月11日 | 昔話(ヨーロッパ)

    子どもに聞かせる世界の民話/矢崎源九郎編/実業之日本社/1964年

 どんなすばらしいごちそうよりも、はちみつの好きなキツネがいました。はちみつをさがして、ミツバチの巣箱へちかづきましたが、ミツバチにみつかって、めちゃめちゃに刺されてしまいました。やっとのことで、逃げ出したキツネでしたが、どうしてもはちみつのことが忘れられません。

 「クマさんといっしょにくらせばいいわ。クマさんも、はちみつがすきだから、きっと どっさりをもっているにちがいない」と、いっしょに暮らすことになりました。

 クマは、毎日、森へ狩りにっておいしいご馳走を、キツネに食べさせてくれました。クマの奥さんになっていたキツネは、朝から晩まで、はちみつのことを考えていました。ある日のこと、はちみつをねだると、クマは、村へ出かけていって、大きな巣箱を二つも、かついでかえってきました。ひと箱食べて、もう一つは冬のためにとっておこうと、クマは巣箱の一つを、屋根裏にかくしました。

 ここからクマをだまし、はちみつにありつくキツネのたくらみがはじまりました。

 クマに気がつかれないように、しっぽで壁をたたき、坊やが生まれたお祝いに、お客さんに呼ばれたといい、屋根裏のはちみつを たっぷりなめました。昼寝からおきたクマが、赤ん坊の名前を聞くと、「たべはじめ」とこたえました。このやりとりが三回。二回目に、「たべてるとちゅう」、三回目は「ひっくりかえして、なめちゃった」という名前。

 クマが、はちみつが欲しくなって、屋根裏へ行くと、巣箱は からっぽ。クマは、かんかんに おこって キツネを くいころそうとすると、キツネは どこかえいってしまいました。

 

 戦争が続くウクライナ。今日で807日目。子どもたちが、こころから、お話しを楽しめるのはいつのことでしょうか。連れ去られた子どもたちは?