どんぴんからりん

昔話・絵本いろいろ。語るのを目的としたものでしたが・・。それにしてもまるで森に迷い込んだ感じです。(2012.9から)

そっといいことおしえてあげる

2018年11月18日 | 絵本(日本)

         そっといいことおしえてあげる/おのりえん・作 垂石 眞子・絵/福音館書店/1998年


 「そっといいことおしえてあげる」といわれたら、なあに?と聞きたくなります。

 「あなたが うまれた そのときに、あなたの ともだちも そして あなたに あいたいと、ずうっと ずうっと まっている。おおきな おおきな ちきゅうの どこかで、あなたをまっているんだよ。」

 そして、「もしも あなたの ともだちが ○○ならば」」とはじまり、キリン、カバ、タンポポ、トナカイ、コンドル、テントウムシ、ウサギがでてきます。

 キリンは あたまにのせて、つきのはじっこをかじらせてくれる
 タンポポは、わたげにのせて あなたを おそらに とばしてくれる
 トナカイは、はるのおどりを おどってくれる
 ウサギは、つめたい朝にむねにとびこんで あなたは ぽかぽか あったまる

 こんなことおしえてくれたら、とっても幸せになりそう。

 「ひとりじゃないんだよ」といっているよう!
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くだもの だいすき!

2018年11月18日 | 絵本(外国)

          くだもの だいすき!/文・絵:マレーク・ベロニカ 訳:マンディ・ハシモト・レナ/風濤社/2011年


 もしちかくに果樹が実る木がなく、畑もなかったら、スーパーに並ぶ果物がどこになっているのかわからないかもしれません。

 作者がハンガリーの方で、個人的にはなじみのない果物もでてきますが、果物がメロン、スイカのように土の上で育つか、ツルに実るブドウをのぞけば、ほとんどが木に実のを身の回りにある果物を総動員して説明しています。

 スーパーでは、いつでも季節をとわず果物がならんでいますが、旬の時期がわからなくなっているのでは?

 こうした絵本が必要だというのも、少し寂しい限りです。


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よっぱらったゆうれい

2018年11月17日 | 絵本(昔話・日本)

          よっぱらったゆうれい/岩崎京子・文 村上豊・絵/教育画劇/2003年初版


 でだしは落語風。

 番頭のちゅうべいさんが留守番している骨董屋にやってきたのはおさむらい。
 これはだめと番頭さんからことわられた刀。だめといわれるとほしくなるのはつね。名刀とかんちがいし、刀をぬこうとすると、これが木の刀。番頭さんのいうとおりです。

 次にやってきたのは掛け軸がほしいという横町の隠居さん。黒いモミジの山水の絵と何が書いてあるわからない書は敬遠です。
 これならおきにいるかと番頭さんが、もったいぶったてつきであけた箱には、なんと丸山応挙が描いたというゆうれいの掛け軸。
 骨董屋の主人が、古物市で一両で買ったのを百両とふっかけますが、隠居さん、応挙なら百両するとお買い上げ。
 もちあわせがなかったのでしょう、明日の朝にやってくることに。

 前祝いとばかり、とっくりと盃をもってくると、急にあたりが暗くなって「ひゅ~~っ どろどろ どろ」「あたしよん」とでてきたのは、女のゆうれい。
 掛け軸を見るとからっぽ。どうやら掛け軸からおでまし。

 まめなゆうれい、番頭さんに酒をすすめ、つまみも自分で準備。それから、さしつさされつのどんちゃんさわぎ。酒が入るとゆうれいの ほおが ぽおうっと さくらいろ。

 「あーら、ばんとうさん いいこえねえ」と、おだてもうまいゆうれい。
 「うたもうたうわよ」とゆうれいも踊りながら歌。

 番頭さん、よいつぶれて座敷で大の字。

 翌朝、番頭さんが目を覚まし、掛け軸を見てみると、掛け軸のゆうれいも居眠り中。

 番頭さん、百両がふいになると「おきて おきて おきておきてださいよ」とおねがいしますが?

 どうも大人がにやりする絵本。絵は昔話風で、ねこもねずみも酒盛り、踊って彩をそえています。

 応挙さん、にせものも多いようですから、どうだったのでしょう。ゆうれいが抜け出すほどですから本物かな。
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ねこが見た話

2018年11月16日 | 創作(日本)

             ねこが見た話/たかどの ほうこ・作 瓜南直子・絵/福音館書店/1998年


 絵本ナビには高楼方子さんの絵本が84冊。これだけの絵本がありながら、あまり接点はありませんでした。
 今読んでいる絵本は氷山の一角というのを思い知らされました。

 「ねこが見た話」は、「オイラはのらのこ・・」からはじまる、のらねこが覗き見た話が三話、自分が飼い猫になる一話から構成され、巧みなストーリーがたっぷりと楽しめる話ばかりです。
 瓜南直子さんの挿絵もユニークです。


・キノコと三人家族のまき
 ひどく年とったばあさんだというのに、おかっぱあたまの大家さんから「まあ、ひと月くらしてごらなんなさい。あんまり広いんで、おどろきなさるさ」といわれ、小さな家を借りた3人家族。
 「もうすこし広ければ、いうことなしなんだがなあ・・」と思いながら、家賃の魅力にひかれ借りたものでした。

 引っ越し後、キノコのスパゲッテイー、キノコご飯、キノコの天ぷら、キノコの味噌汁とキノコ料理が続きます。

 母親が言うには、床下にキノコがたくさんはえているというのです。
 父親と息子、それにオイラものぞいてみると、ところせましとキノコが。

 それからは、朝晩キノコ料理。何日か過ぎると、父親、母親、息子の髪形はおかっぱあたま。大家のおばさんの髪形ににています。

 それだけでなく、もうひとつ不思議なことに、夜になると家族がだんだん小さくなることでした。もっとも朝になるともとにもどるので、暮らしに不便はありません。

 やがて、キノコそっくりになった三人。夜は畳のヘリで百メートル走、いすやテーブルは巨大なアスレチック、電気のひもにつかまればターザンごっこです。

 なんとも幸せな家族です。

 オイラがいうには「うそだとおもうやつは、しんじなくていいよ」。

 おばあさんが、狭い部屋に住む家族におくった幸せかな?


・もちつもたれつの館のまき
 寝室が七つもあって、曜日ごとに替える五十年配の社長。毎晩、寝室を替えますから、残りの六つはあいています。その部屋に、公園のベンチでねおきしている六人の風来坊が住みつきます。
 ある日曜日、先行きが心配になった社長が、せともののまねきねこにむかって、「あす、あさってわたしが元気だという証拠をみせてください」とお願いします。

 思いついた社長が、月曜日の部屋をみれば、あしたのわしの姿をみせてくれるやもしれんと部屋をのぞきます。そこにはパジャマに着替え、ベッド足をいれようとする風来坊。あしたの自分だと思い込んだ社長のかおがほころびます。
 火曜日から土曜日の部屋をのぞいた社長のかおは満足そう。

 満ち足りた社長が公園を散歩しているとき、であったのが六人の風来坊。夜のことがばれたかと思いきや、社長は六人に説教をしただけで歩いていきます。

 それからも社長は、自分の部屋以外をのぞいて、自分が生きていることを確認します。つまり、風来坊の六人は社長に生きる元気を与えていたのです。といっても風来坊も社長からのぞかれているのをしりません。知っているのはオイラだけ。

 「たしかにもちつもたれつの館でありますにゃ~」

 
・おかあさんのいすのまき
 古道具屋でついでに買ってきたいすは、お母さんが座って子に語ると、その言葉がすべて真実になるもの。ところが効力は百年で、気がついた日が百年目。残りは2分だけ。
 「わたしは世界一、うつく・・」といったとき、時計が・・ボン! 「・・しくなる!」と続けた母親の運命は?

 椅子にも消印有効があれば、望みはかなうはずですが?

 この椅子の不思議な力を発見したのは小学四年生の兄。それまで三度も不思議なことが続いたのでした。三度とも、母親が「わたしは、世界一うつくしくなる!」と叫んでも無理だったようですよ。


・「天国か地獄か?のまき」
 天国行きか地獄行きかを決める係の男の前で「天国じゃなく地獄の黒きっぷとかえてくれ!」とごねるひねくればあさん。
 係りの男は、ばあさんに、「あんたのひくピアノが、みんなの心をしあわせにした」と書いてあるから天国行きの白きっぷをわたそうとしていたのでした。

 ばあさんの声をきいて、オイラは、何もかも思い出します。

 オイラは通りがかりに、ばあさんのピアノにききほれていたのでした。ところが一雨きたあとの地面がひえるので、まどじきいにとびのると、運悪く部屋の中に飛び降りてしまいます。
 ばあさんは気短で、窓の下でさわいだのらねこに、みそ汁をかけるわ、楽譜を投げつけるわとあらっぽく、箒で追いかけられる始末。おまけに箒が、白くてでかいベートーベンの置物にあたって落ちてきたからさあ大変。

 ふたりとも、天国か地獄かきめる待合室に並んでいたのでした。

 ところがいろいろ話しているうち、係りの男が、べートーベンと弁当をとり間違えたことに気がつくと、ふたりはもとの部屋の床に いきかえります。

 ピアノが人をしあわせにしていたというオイラの話は、よほど説得力があったのでしょう。

 ばあさんが、自分の弾くピアノが人をよろこばせていたことに、おくればせながら気がつき感慨にふけるあたりがなんともいえません。

 天国か地獄かの入り口で一緒になったふたりに、奇妙な友情が生まれますが、もう一波乱があってもおかしくなさそう。





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ゆうかんなヒツジかい

2018年11月15日 | 絵本(外国)

          ゆうかんなヒツジかい/デビ・グリオリ・作 山口 文生・絵/評論社/2000年


 雪が降りだしたとき、サムはパパや牧羊犬のベスと川ばた牧場にいました。羊の数を2回数えますが、ベスの姿がみえません。

 分厚い雲がどんどん集まり、古いニレの木もキイキイいいだし、いそいでヒツジを小屋にいれます。
ベスのことを心配したサムですが、パパはかまわず家の中に入ってしまいます。

 パパが叫んでもベスはあらわれません。パパは「まったくやくただずのバカ犬め、閉めだされれば、すこしは、こりるだろうよ」と心配はしません。

 そとはすごい嵐になります。

 しかし、ママは「だいじょうぶよ。ベスはじぶんでなんとかきりぬけるわよ」とベスを信用しています。

 サムは、お風呂に入っても、パジャマに着替えても、パパに本をよんでもらっても気になるのはベス。

 ベッドにはいるのをいやがっていると、急に停電に。家の明かりが消え、ベスはどうやって家をみつけるのだろうと、サムの心配はつのります。

 しかし、音がして懐中電灯をつけ、玄関のかぎを開けると・・・・。

 ママはちょっとちがいますが、パパはベスを、まったく突き放してしまいます。

 ところで、文章は一切ありませんが、ベスが一頭のヒツジを誘導して吹雪の中をすすむようすが描かれています。

 ベスがつれかえったヒツジから夜にコヒツジがうまれるというエンデングも素敵です。パパも「ベス、おまえのほうが、おれより、ずっと いいヒツジかいだな」と、脱帽です。

 表紙と裏表紙の見返しの地図には、炭焼き森、アヒル池、風わたり丘、オオカミ野などのなまえがつけられ、ヒツジと暮らす一家の生活を想像できます。
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めっきらもっきらどおんどん

2018年11月15日 | 絵本(日本)

               めっきらもっきらどおんどん/長谷川 摂子・作 ふりや なな・絵/福音館書店/1989年(初出1985年)


 「めっきらもっきらどおんどん」ってなに?

 表紙も裏表紙も何やらこわそうな黒い絵。

 「もんもんびゃっこ」「しっかかもっかか」「おたからまんちん」は、お化け、妖怪?

 「しっかかもっかか」は、モモンガーのように枝から枝へ飛び移ります
 「おたからまんちん」は、お宝をもっていて
 「もんもんびゃっこ」は、縄跳びの名人、山を蹴飛ばし、月をひっかけ

 誰も遊ぶ友達がいなくて、お社までやってきたかんたでしたが、誰もいないので、大声でめちゃくちゃの歌を歌うと、ご神木の根元の穴から奇妙な声が聞こえてきました。
 かんたがのぞき込んだ途端、穴に吸い込まれてしまいます。ついた夜の山。そこにとんできたのが、へんてこりんな三人組。三人組はかんたに抱き着いて遊ぼうといいますが「いやだ!ばけものなんかとあそぶかい」といわれて、大泣き。
 そこからかんたは、おばけと遊びはじめます。

 かんたがむちゃくちゃに歌うのは

  ちんぷく まんぷく
  あっぺらこの きんぴらこ
  じょんがら ぴこたこ
  めっきらもっきら どおんどん

 餅のなる木もでてきておいしそうです。

 これまでお目にかかったことのないキャラクターの三人のおばけ。怖いようでじつは泣き虫です。

 リズムの楽しさが、こどもをひきつけるようで、これも声に出したら楽しそうです。



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とべ!ちいさいプロペラき

2018年11月14日 | 絵本(日本)

             とべ!ちいさいプロペラき/小風 さち・作 山本 忠敬・絵/福音館書店/2000年(初出1989年)


 お子さんが自分で何度も見たり、読むのをせがまれたりと評判の絵本です。

 初飛行をむかえる小さなプロペラ機ですが、格納庫に入ってきたジャンボ機をみて、自分が小さいことに自信をなくしていきます。

 なみだがでそうなプロペラ機にジャンボ機が「げんきをおだし、プロペラくん。ひろいそらでは ぼくらの おおきさのことなど わすれてしまうよ」と声をかけてくれます。

 滑走路へ向かう途中でも心ぼそいプロペラ機でしたが、ジャンボ機から「がんばれよ」といわれ、ゆっくりゆっくりはしりはじめます。
 
 だんだんはやく、もっとはやく ブルン ブルルン ブルルン。

 そらは どこまでもどこまでも ひろがっていました。

 ジャンボ機は、こどもの旅立ちのとき、あたたかく後押してあげる大人を象徴するようです。
 

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プッポコとペッポコ

2018年11月14日 | 絵本(日本)

         プッポコとペッポコ/岸田 衿子・作 片山健‣絵/福音館書店/2011年(初出1990年)


 あさ、おひさまが やまから 一せんち はなれると 「プッポコ ぺー ペッポコ プー」と らっぱのおとがきこえてきて プッポコとペッポコのあいさつ

 いぬお ねーこ さーるー うさえ くまへい と らっぱにあわせてあしぶみ

 とり ばった てんとうむし あり むかで も あしをうごかし

 あしぶみがおわると かけあしで やまみちを のぼると おいしい やまのみずが おまちかね

 しんこきゅうして みんな いえにかえります。

 プッポコとペッポコが、どこからきたか ほんとは だれにも わかない と裏表紙に楽譜とともにのっていました。、

 動物のよびかたもちょっと こっていて、それに擬音語のリズムが軽快。体操している動物の動きにも注目です。

 「しゃか しゃか いち にっ しゃか しゃか しゃか しゃか」は ありや むかでが あしをうごかすようす
 水の音は「じょん じょろ じょん じょろ りり りり りり」

 やっぱり声に出して読んだほういいのかも。



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おじいちゃんがだっこしてくれたよ

2018年11月13日 | 絵本(外国)

          おじいちゃんがだっこしてくれたよ/シャーロット・ゾロトウ・文 ペネ・デュボア・絵 みらい なな・訳/童話屋/2007年


 父親が6歳のとき亡くなって、唯一の思い出が蒸気機関車の運転士だった父と、運転席にのったこと。

 多分一駅ぐらいだったのではなかったと思うのですが、熱かった石炭窯の熱気を今でも思い出します。もちろん今はそんなことは考えられないご時世です(あまりに古い記憶です)。


 小さな男の子ルーの思い出は、おじいちゃんに抱っこされたこと、美術館で二人で絵を見たこと、だっこしてもらうとパウダーとあったかかったパイプのこと。

 ある朝、ルーは目が覚めて、おじいちゃんをよびました。お母さんがルーの声をきいて、すぐにきてくますが、じつは4年前にお爺さんはなくなっていました。

 そこから、お母さんとお爺さんの思い出の会話がはじまります。

 多分共働きだった夫婦の子の世話をしていたおじいさんは、なにかあると飛行機でとんできたのでした。

 母さんも赤ちゃんのとき、おじいちゃんに抱っこされたことを話します。

 今では珍しい小形の絵本。何かしみじみしました。 誰でも、小さいころの両親やお爺さんお婆さんとの記憶がどこかに残っているのでは。子どもと昔の話をすることはありませんが、何かいい思い出を残せたかも気になります。

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まほうのえのぐ

2018年11月13日 | 絵本(日本)

              まほうのえのぐ/絵:林 明子:作・絵/福音館書店/1997年(1993年初出)


 こどもが絵をかくとき、一番身近なのはクレヨン、色鉛筆でしょうか。
 絵具となると、絵の具、パレット、筆を洗う水といつでも、どこでもというわけにもいきません。

 お兄ちゃんが絵を描いているのをみて、よしみちゃんも使いたくてしょうがありません。いつも「ダメ」と言われますが、わたしもかきたいというよしみちゃんに根負けして、お兄ちゃんが絵の具を貸してくれます。

 ぺたぺたいろをぬっていると、いろがまざりあって、どろのよう。
 ボールが転がって、お兄ちゃんがはしってきて、「どろんこの えの できあがり!」とからかわれたよしみちゃん。
 パレットと水入れを洗いに行くと、その間に、いろんな動物たちが絵の具をどこかへ持っていってしまいます。

 大事な絵具をさがして森の中へいくと、動物たちが絵をかいていました。

 いったんは、あっというまにみんな逃げだしますが、しゃくとりむしだけは、はっぱに赤い絵の具をぬっていました。

 よしみちゃんが、しゃくとりむしに、きみどり、むささき、オレンジいろ色・・・と、だしてあげていると、動物たちがまた顔をだし、絵をかきはじめます。

 りす、とかげ、ねずみ、へび、からす、きつね、くま、さる、うさぎ、すずめまでがもくもくと絵を描いている様子がとてもほほえましい感じです。

 絵具だらけのよしみちゃんや動物たちですが、とっても楽しそうです。よしみちゃんの絵は裏表紙に。

 動物が絵をかくという発想が新鮮です。

 文章は線でかこまれ、どのページにもしゃくとりむしがいて、表紙と裏表紙の見返しにもしゃくとりむしがのびたり ちぢんだりしています。

 絵具が魔法ではなく、絵を描く楽しさが魔法なのでしょう。












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ハハハのがくたい

2018年11月12日 | 絵本(日本)

            ハハハのがくたい/作:たかはし ゆうじ 絵:やぎゅう げんいちろう/福音館書店/2009年(初出1985年)


 ハハハというのは島?

 「おいらを やとった ハハハは どこだ ちんどらら ちんどらら プップピペポーパー」と登場するのは、寝る場所とたべものがあればいいという七人のがくたい。楽器は持たずからだをつかって演奏?。
 仕事は、こどもがうまれれば音楽、人が死んだら音楽。

 半年後、大事件が発生。”アラフラの女王”という三万ドルする真珠が盗難にあいます。

 島新聞の記事によれば、城の塔をまもっていた番兵を空手チョップで気絶させ盗んだ模様。犯人は例の七人組。

 ところがこの七人組、せっかく盗んだ”アラフラの女王”を、どうやら海にすててしまったので、なんで盗んだの?。

 この島の時間はゆっくり過ぎているようで、太陽までのらりくらり。

 どうもストーリーを追うと、キツネにつつまれたよう。深い意味をさぐろうとするかたにはおすすめできません。

 落書き風の七人組。ひとがしんだら「こいつ しんじまっただ こいつ しんじまっただ」と歌うのは「帰ってきたヨッパライ」のコピー?

 新聞記事は手書きですが、この新聞を読むと、女王の持ち主はドララひめ。ワニが300頭もいる国防費の無駄遣いの指摘にはさびがきいています。長谷川四郎全集全16巻の広告も目につきます。副題が「長谷川四郎・作 アラフラの女王より」とありますから。






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そりあそび

2018年11月12日 | 絵本(日本)

          そりあそび ばばばあちゃんのおはなし/作・絵:さとう わきこ/福音館書店/1994年(初出1990年)


 さとうさんの描くばばばあちゃん、なんともいい味です。

 寒い冬の日、「寒い寒い」とやってきたこいぬ、こねこ。
 きつねとねずみ、たぬき、くま、りす、うさぎ、とつぎつぎとやってきますが、ばばばあちゃんが一喝。「いい わかいもんが だらしないねえ。いまから 寒い日の 特別な あったまりかたを おしえてやるよ」と、みんなでベッドの上でトランポリン。
メリメリッ、バキーンと、おとがして ベッドの足がおれ、みんな ひっくりかえってしまいます。

 「そうだ!」ばばばあちゃんは、ベッドの足を四本とも切って、ベッドの足にスキーの板をくっつけてそりすべり。

 どんどんすべるベッドそり。

 あたたかくなるとっときの方法は、ベッドをみんなでひきあげること。からだからゆげがでて、雪の上のごろんとして、とてもいい気持ちです。

 でも、ばばばあちゃんの新しいとっておきの寝場所は?。

 薪ストーブのうえのヤカンからゆげがでていて、あったかそうです。


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ゆきのうえのあしあと

2018年11月11日 | 絵本(外国)

          ゆきのうえのあしあと/作:ウォン・ハーバート・イー・作 福本 友美子・訳/ひさかたチャイルド/2008年


 窓から外を見ると、雪。
 あしあとがついています。

 誰のかな?
 どこまで?

 寒くないようちゃんと準備して、だれの足跡か探しに行きます。

 門を開け
  うさぎでもない
  くまではない

 木の間を通り、橋を渡り森のなかへ

 女の子が想像する様子がずっとつづきます。

 おしまいは、なるほどとうなずけます。

 カラスがおともです。

 たしかに足跡、気になりますね。

 冬の自然がさりげなく描かれていて、これからの冬によみたい一冊。

 子どもの好奇心は、次のステップへ橋渡ししてくれます。




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ねこのドラ・・ロシア

2018年11月11日 | 絵本(昔話・外国)

          ねこのドラ/ユーリー・ワスネツォフ・絵 北畑静子・訳/大日本図書/1990年


 仲良く暮らすねこ、やぎ、ひつじでしたが、ねこがうっかりサワークリームをたべてしまい、おばあさんから足をぶたれておおなき。

 ぬすみぐいをするなんてと、やぎもひつじも同情しませんが、おばあさんが「大事なサワークリームを たべられちゃって、おきゃくさんがくるのにどうしよう。もう、やぎとひつじの肉を ごちそうするより、ないねえ」といったことから、三匹で家出をすることにきめます。

 夜、焚火をしていると、そこにやってきたのはくま。ミツバチをねらって、蜂かいと殴り合いになって散々な目にあっっていました。

 くまも野宿のなかまいりをしますが、やってきたのは、七匹の灰色オオカミと白いオオカミ。オオカミはやぎとひつじを狙いますが、ほし草の下に眠っていた くまが、オオカミどもを片っ端からノックアウト。

 考えなしに家出をするのは よくないよと反省した三匹。

 おじいさんとおばあさんは、やぎとひつじがかえってきたので、おおよろこび。けれど、ねこのドラは「この うそつきねこめ!」としかられます。

「ブレーメンの音楽隊」風の出だしですが、楽しいのは焚火をするところ。やぎとひつじが、おでこをぶつけっこして、目からでた火花で火をつけるというもの。

 家にもどったやぎとひつじは、食べられずに平穏に暮らせたか心配です。
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水のきらいなお后のひみつ・・インド

2018年11月10日 | 昔話(外国)
               スーポーおじさんの世界ふしぎ物語3/なだいなだ・訳/筑摩書房/1983年


 狩りをしているうちにお伴のものからものから離れてしまった王さまが、湖で心地よい歌を歌っていた少女とあい、結婚しますが、一つ条件がありました。それは「水にふれさせてはいけません」というもの。

 王さまは、お妃を、どんな場合でも水にふれさせないこと、ふたりの部屋には水をもってきてはならんと命令をだします。
 かわったねがいごとを知った大臣は、水のない庭をつくらせますが、一方では、もう一つ別の水をはった池をつくらせツルや草木で完全に覆います。

 ところが、お妃が水のはった池にはいってしまい、姿が消えてしまいます。池の水を全部かい出すと、そこにはカエルが一匹。
 お妃が消えたのはカエルのせいと思った王さまは、カエルを殺す命令をだします。

 カエルの大虐殺がはじまって、こころを痛めたカエルの王さまが、王さまのところにでかけて、「あなた様の妃は。実は、私の娘で、いたずらごころからしたことです」と白状し、娘を王さまのところにつれてきますのですべては解決です。

 カエルが水をきらうのもおかしいのですが、飲んだり、手を洗ったりと欠かせませんから、生活はよっぽど不自由だったのかも。


 カエルが出てくる外国の昔話には、グリムの「カエルの王さま」のほか、三人兄弟の末っ子がカエルと結婚し、カエルが王女などに変身する「蛙嫁」(イタリアの昔話/剣持弘子・編訳/三弥井書店/1992年初版)、「蛙の王女」(ロシア ロシアの民話/アファーナーシエフ 金本源之助・訳/群像社2010年初版)「カエル嫁」(世界むかし話 東欧 松岡享子・訳 ほるぷ出版)などがあります。



 




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